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私の純猥談 超短編「環状線」

約束はいつも無かった。
こんな筈じゃ無いと、振り返って見ても、
何方かが正解なのか見当もつかない。
やりたい事を、やりたい様に、やって来た
その結果がこれなのか。
僕が間違えていたのだろうか。
確かに間違いを犯したのは君なのに、なぜ悲しそうにするんだ。
いつだって僕が悪い。
大体の決着は簡単についたじゃないか。僕が折れて謝れば終わる。
でもなんで、君が悲しそうにするんだろうか。
いつだって、君が分からなくなるんだ。
さっきまではそこにいた筈なのに、気が付いたら何処かに行ってしまう。
君が吐いた嘘が僕の立ち位置を悪くするんだ。
それでも、君に惹かれてしまう。これが間違っている事もわかっている。
何度君に裏切られて、何度救われたんだろうか。
君が泣いた僕の嘘が、僕らの関係を危うくした。
気が付いた時には、君は誰かの腕の中にいるんだろう。
嫌気がさして、煙草を出すが上手く火が付かない。
虚しくなって、そのまま車を走らせた。
遠くに花火が見えた。季節はまだ冬なのに。
君との隔たりを感じた。季節も体温もまだ寒い。
環状線は終点を逃して回る。僕は1人ぼっち。

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