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私の純猥談 短編「夜の帳」

これで最後、これで終わり
何度も決意して会いに行く
どうして、何もない顔を出来るの?
いつだって、心をかき乱されるのは私の方。
知らんぷりして、車で私を連れ去るの。
どうか、私を離さないで
何も知らない街に、
二人しかわからない関係が、
嘘みたいに眩んでいく。
気が付いていたの、
わかっていたの。
これが最善じゃないって。
貴方が私にくれるのは
吸いかけの煙草だけ。
これで、また騙される。
転ぶなら、二人が良い。
車の中でキスをしよう。
別れのキスでも、どうでも良いの。
恐らく、誰も気が付かないから。
言葉は、もう要らない。
最後はキスだけで良いの。
私があなたの最後の恋、
そんな筈ないから、
夜の帳に身を隠す。
あなたが私の最後の恋。

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