anna

旅する引きこもりになりたい

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今だからこそ今しか出来ない事を

今週末は金曜にTouch & GoとΣWAY、土曜にりんご音楽祭のキックオフへ行った。 好みの音楽に触れ、多くの人と会話を交わした。今までのイベント経験の中でもかなり充実した時間であったと感じる。 金曜に仕事を終え、荷物を置く為に自宅に戻った。準備をしながら今日は楽しくなるような予感がどこかにあって、芋焼酎の水割りを一杯だけ飲む。口元が緩んでしまうような興奮とアルコールが染み渡って頬が上気した。 多くの人が集まる場所へ1人で行く事は勇気がいる。例え見知った人々がいる事が

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    • 小さな戦争

      戦車や銃がある訳ではない。窓を開けば街は太陽に照らされ、青色の空が広がる。風の音だけが響く世界は平和そのものだ。 この世界には数え切れぬ程の苦難がある。言葉、精神、逃亡、金、愛。様々なものを武器にして、人には乗り越えていく。そんな過去や現在から変化を求めて声を大にする人もいれば、何も語らぬまま闇に葬り去る人もいる。この世には見えないだけで幾つもの戦争がある。 まだその当時は名古屋に住んでいて、行きつけの飲食店やクラブがあって、友人と集まって遊んでいた。非日常のような愉快な日

      • ご報告

        この記事を体験した日から1年が経った。 ただ、人生の中で様々な事を経験し価値観が近くなっている時や見つめるものが同じ瞬間に、その存在へ触れる事が出来たならば、その「タイミング」の事を「運命」と呼べるのではないだろうか。 この1年で目まぐるしく物事は変わり、自分自身も大きく変わったように思う。けれどこの考えだけは今も変わらずに持っている。 出会うも別れるも、決められたものではない。どんなに相性の良い二人だって別れてしまう事はある。我々だって、出会ってから4年くらいの歳月が過

        • 星を見た人

          「今日、星を見に行かない?」 何度も交わしたやり取りだった。突然気が向いてそんな話を交わす。レンタカーを借りて私が運転する。深夜の高速道路を走り、長野か海の方へ向った。 縁あって知り合った友人は色白で細身、表情がコロコロと変わるとても可愛らしい容姿と雰囲気とは対照的に、SlipknotのTシャツを着るような子で系統は違うもののお互いにバンドが好き。年齢も一つ違いで飲む事と楽しい事が好きで、仲良くなるのに時間は掛からなかった。 気付けば毎日のように一緒に居た。散歩してお金が

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        今だからこそ今しか出来ない事を

          インターネットの世界

          画面の向こう側に映る、毎週末のように遊んだ友人達。スピーカーから流れるライブで見ていたアーティストの配信。PCの画面を閉じればただ孤独で空虚な空間だけが残る。飲み会でひとしきり遊んだ後よりもずっと寂しくて虚無感に襲われるのは何故だろう。 自分は平成に生まれ、平成を生きてきた。幼稚園の頃、叔父の折りたためないガラケーを見て興奮した。ケーブルがないのに電話が出来る。この小さなボタンで電話番号が打てる。数字もよくわかってない私はそれをただただいじくって遊んでいた。それから小学3年

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          1年後の私達へ

          「1年前って何してた?」 ライトアップされて出店のある花見会場。この時もワンカップに吹雪いた桜を浮かべて飲んだ。 思い起こされる日々。 2019年の3月、私は当時の職場を退職した。退職に至る要因は色々あったものの、自分を変えてくれた場所だった。人付き合いが苦手で学生の頃の友人は片手の指で数えられるくらいしか居ない。若い頃からイベントやフェスに行っていて知り合いは多かったけれど、自分が余りに若すぎてどうしても周囲に壁を感じていた。そんな中で当時の職場では、年齢の近い友人も

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          漠然とカメラが欲しい、という感情を抱いたのは1年前。いつでも会える人がいつかは会えなくなるという恐怖を体感した時だった。情報収集はしてみたものの何も出来ず時間は過ぎる。9月頃に恋人が出来た訳だけど、彼がカメラが好きな人で付き合って間もない頃、kodakのインスタントカメラが送られてきた。それがキッカケでよくフィルムカメラを手にするようになった。kodakを使い切ってからは定期的に写ルンですを購入している。 祖父は生前カメラマンだった。いつもcanonのフィルムカメラを持ってい

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          全てが終わったその先に

          自分の命が尽きたら、二度と感じる事のない明日には、二度と言葉を交わせない大切な人達には、未来には、何があるのだろう。 人魚の眠る家/東野圭吾 読了。 有名過ぎてミーハーだとか言われるけれど、東野圭吾が好きだ。昔から好きでざっとWikipedia見た限りでは30冊以上読んでいた(ミーハーとは呼ばせない)。彼の作品は主体となる人物の思考を明確に描かない。主体となる人物と周囲の人物が触れ関わり、想像して紐解いていく。ミステリーだと謳われているいるけれど決してそう思えない。彼の作

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          全てが終わったその先に

          想像の先の知について

          知らない、見えない、知りたくなかった、見たくなかった。 分からない事に対して私達は想像する事しか出来ない。 アメリカとイランの対立が世間を騒がせている。私はその全容について詳細を知らなかった。ただTwitterやニュースのトップにあがるのは「戦争が起こるかもしれない」そんな話を目にした。以前なら苦しまずに逝けたら良いかなぁ、なんて考えて居ただろう。けれど叶えたい願いとかやりたい事とか、今あるものを壊したくないからまだ死ねない。そう思って言い様のない不安に襲われた。 事が起

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          孤独の部屋

          実家を出て、初めて部屋を借りたのは10代の頃だった。 ずっと実家を出たかった。簡単に言えば私の家庭は崩壊していて、家族が自宅に居る時に安らいだ記憶は少ない。もちろん良い思い出が無いと言えば嘘になるけれど、圧倒的に苦しい記憶が占めている。今でもたまに夢を見て、苦しくなる事がある。何度も逃げたしたくて実家に居たくなくて、遅くまで外出していると父は怒り母は泣いた。父の怒りも嫌だったけれど、母の涙が一番堪えた。自身が原因で見る他者の悲しい涙というのは、自分が悲しむ時より罪の意識に苛

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          すべての狭間

          孤独になりたくない。 金曜の夜に終電で乗り込んだ新幹線のように、あっという間に過ぎ去った週末。月曜日に稲毛駅から一人で歩く帰路は寂しかった。離れていけば行くほど、近くにいたはずの何かがぼやけていく。2019年が始まる頃はまだ孤独だった。いつからか柔らかく包み込まれる様にその孤独感は拭われていく。孤独である事も誰かが隣に居る事も、幻想ではなく現実。また孤独が訪れるような気がして怖くなる。 そしてまた僕らは 長い夜を溶かしていく ひとつひとつその手で なぞってまた切なくなるー

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          なぜ女性であるのか

          女。 少女、女の子、淑女、女性。そんな言葉を聞いた時にどのような人物を浮かべるだろう。自分は色白で唇が赤く、黒髪ロング。白いワンピースを着た華奢な身体に儚げな雰囲気を持つ人物を思い描く。誰がどこから見ても少女であり女の子であり淑女であり女性だ。様々なファッションがある今はそんな人物は少ないけれど、きっと多くの人は「女性らしい女性」を思い描くのではないだろうか。 koharuさんの記事を読んで、共感の嵐だった。女性だから不幸、とか男性だから不幸、とかはないけれど、女性も男性

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          夜の彼女

          夏の間にマリンスポーツで焼けた肌の皮がめくれ出している。 自分の肌とは対照的な彼女の白い肌にポン、と乗せられたような赤い唇が目に止まる。茶色い髪が頬にかかり滑り台のように首筋へ落ちる。長い睫毛を持った瞳がこちらを捉えた。手に持っている本を閉じる。遅いよ、と少し困ったような微笑を投げかけた。 いつも遊ぶ夜の街に居る女の子とは全く異なる雰囲気で、夜に過ごす姿を想像することさえ出来ない彼女の前では少し緊張する。うまく言葉が出てこない。少しだけ震える手をそっと机の下に隠す。彼女よ

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          日常の言葉

          自己肯定感を高める会、なるものをした。 頻繁に会う訳ではないけれど、「〇〇の話をしたい」なんて時に連絡を取って緩やかに話す女性がいる。その人が「相手のいいところを誉めて肯定して良くないところは発想の転換でいいところにしてもらう会をやりたい」とツイートしていたので、今回の会が決行された。 お互いに自己肯定感が丁度下がっていて程よく話が弾んだ。食生活で意識している事とか、カメラの話とか、ネガティブな感情を抱いた話とか。ちゃんと考えてるね、行動できてるね、えらい、素晴らしい。み

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          ファウスト

          ーホントは世界平和なんてどうでもよくて あなたを支配して めちゃくちゃにしたいだけ『ファウスト/Have A Nice Day!』 いつからかこの曲をよく聴くようになった。 人との出会いは電車のレールみたいなもので、全く関わりなく進むものもあれば交わって離れていく事もあって、そのまま結合されて同じレールを走っている事もある。電車のレールと違う事は誰とどのように交わって関わっていくかは誰にも分からない、という事。 人間の存在そのもの自体には運命を感じていない。必ずその人で

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          セプテンバー

          ーもしも涙がながれてきたら、いきなり私の上にうつ俯して、それで私を殺してしまつてもいい。すれば私は心地よく、うねうねの冥土の径を昇りゆく。『盲目の秋/中原中也』 --------------------------------------------- 夏が終わり少し寂しくなる。置いて行かれた暑さを感じながら、記憶に思いを馳せる。冬に向けて時が緩やかになる束の間の月。それが9月。RADWIMPSのセプテンバーさんで「もう少しだけここにいさせて」なんて歌ってるように、夏の記

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