ファッションをミステリアスにするキコ・コスタディノフ

 今、注目すべき若手デザイナーの名前をあげるとなったとき、キコ・コスタディノフの名前は必須になる。キコの経歴は、まさにニュースターと呼ぶにふさわしい華やかさだ。ロンドンの名門スクール、セント・マーティンズのBA(学士)とMA(修士)を卒業、在学中にはストリートの雄である「ステューシー」とコラボアイテムを発表し、それがロンドンの「Machine-A」、「Dover Street Market」(以下ドーバー)のNY店と銀座店でも扱われ、即完売という結果を出す。

 セント・マーティンズ卒業後は、幾つかのオファーがあったにもかかわらず(「KIKO KOSTADINOV 機能美に包まれた、真のニューメンズウェア。」より」)、既存ブランドへの就職という道は選ばずに自らのシグネチャーブランド「キコ・コスタディノフ」をスタート。セント・マーティンズのMA卒業ショーで発表したコレクションをブラッシュアップさせたデビューコレクション2016AWは、ドーバーで即扱われるという若手デザイナーなら誰もが憧れる形を実現させた。

 同時に、1823年創業の伝統を誇るイギリスの老舗アウターブランド「マッキントッシュ」との新プロジェクト「0001」(以降、シーズン毎に「0002」「0003」とナンバーが増えていく)のディレクターに指名される。それだけにとどまらず、スポーツブランド「アシックス」からも声がかかり、コラボスニーカーの発売まで実現させ、そのスニーカーも発売後すぐに人気商品となった。

 これらのことを28歳(2018年現在)にして成し遂げているのが、ブルガリア出身のキコ・コスタディノフというデザイナーだ。私がモードへの興味を持ち始めた2000年前後は学校卒業後に就職という道を選ばず、すぐにブランドをスタートさせるデザイナーが多かったが(とりわけアンドワープ王立芸術アカデミー出身者に多かった)、現在は有名ブランドでキャリアを積み、30代でシグネチャーブランドをスタートさせる傾向が強い。

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AFFECTUS

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