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Dover Street Market Ginza レポート -2018AW-

 先週末の9月1日、久しぶりにDover Street Market Ginza(以下Dover)を訪れた。9月にもなれば2018AWシーズンの立ち上がりも落ち着き、各ブランドの今シーズンの傾向が同時に見られると考え、Doverのリサーチを思い立った。

 リサーチの目的は、以下の3つである。

・現在Doverで扱われているブランドの確認
・Doverが扱う新しく若いブランドの確認
・実物の服を見たかったブランドの確認

 これらのことを念頭において、ショップ内を見て回り、服の観察を行った。

 そこで、今回はいつものLOGICAZINEとは趣向を変えて、2018AWシーズンのDoverレポートを書いてみたいと思う。実際に私がDoverを見て回り、注目したブランドとそのデザインについて書いていきたい。現在のトレンドの把握やデザインの参考、はたまたショッピングの参考になれば幸いである。

 もし、私が服に最もお金を費やした20代前半にDoverがあったら、間違いなく毎シーズン通っていただろう。ラグジュアリーなビッグブランドからインディペンデントなスモールブランド、海外を中心に世界で注目のブランドが宝探しをするように見られるDoverは、エンターテイメント性を備えたセレクトショップである。Doverは新しい才能のピックアップにも積極的だ。それもDoverの魅力を高めている要因だろう。

 今回、各フロアでピックアップしたブランドは以下になる。

2F
Namacheko(ナマチェコ)
Calvin Kline(カルバン・クライン)
Kolor(カラー)
Dublet(ダブレット)
Sasquatchfabrix(サスクワァッチファブリックス)
Thom Browne(トム・ブラウン)
Charles Jeffrey Loverboy(チャールズ ジェフリー ラバーボーイ)
Phoebe English(フィービー・イングリッシュ)

3F
Toogood(トゥーグッド)
Gucci(グッチ)

4F
JW Anderson(JW アンダーソン)
Raf Simons(ラフ・シモンズ)

5F
Gosha Rubchinskiiy(ゴーシャ・ラブチンスキー)
Kiko Kostadinov(キコ・コスタディノフ)

6F
Simone Rocha(シモーネ・ロシャ)
Noon Goons(ヌーングーンズ)

 これらのブランドを見て、そのデザインについてテキストを書いている。上記に書かれているブランドの中には、今回私が初めて知ったブランドがいくつかある。今回書くテキストは、そういった新しいブランドの背景を知らずに店頭で見た際に感じた感覚をありのままに書いた。その意味では、本来ブランドが持つ背景との不一致があるかもしれない。

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