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青春アンソロ4「青の号哭」参戦報告

どうも革波です。
いきなり暑くなりましたね。みなさん溶けてませんか?大丈夫?

さてさて。早速本題ですが、千羽稲穂さま(@inaho_rice)が主催されている青春アンソロ4「青の号哭」というアンソロジーに「もえてたまるか」という短編を寄稿させていただきました。

▼5月29日開催文フリ東京で献本を頂戴しました。ご丁寧な手紙付き。感激!

早速、本を開いて他の作者様の作品を読みました。もうね、最高でした。一周読んで「ほおお、良き……」となり二周目でこの感情を書き留めねばと感想マラソンしました。▼のツイートに各作品の感想をまとめています。頑張ってCanvaで画像作ったからのでぜひご覧ください。笑

いやあ、それにしても。どれも本当に素敵でした。そもそも、こちらのアンソロにご縁をいただいたきっかけが前回の青春アンソロ3『青の墜落』にてフォロワーさんが寄稿されていて購入したことからです。

その『青の墜落』と比較して恋愛系が結構多かったなというのが全体的な印象です。(主催の千羽さんも同じようなことをおっしゃっていた気がする)
なかなか自らの意志で恋愛系を手に取ることがなかったりするので新鮮でしたし、「うおおおおっ」と革波の乙女心が吠えました(?)良い栄養摂らせていただきました。ありがとう……。

一応、自作のおはなし。

青春アンソロ主催の千羽さまにも許可をいただき、月の羽衣さまの運営されております『短編工房ミルフルール』にも寄稿させていただきました。
仕様の関係で前編/後編に分けていますが、こちらで無料で読むことができます。

ご興味ある方はコチラ(短編工房ミルフルール革波ページ)

そういえばミルフルールにすでに掲載している「その花は塩辛く」も青春ぽい?作品だったりするので、このページだけ見ると学生もの大好き人間に見えるね。むしろここでしか見れないくらいに貴重な気がします……

上記の感想ツイに自作の振り返りも一応載っけました。この『作者の体験』というのは、同年の先輩がいたという点です。懐かしいな。

本作『もえてたまるか』は高校二年生の女子ハンドボール部員『シオ』と『ヒスイ』の百合かこれは???な湿って渇いた真夏の物語です。

私なりに『青春』ってなんだろう?と思って書いたわけですが、まずイメージカラーが浮かびました。同アンソロに寄稿されていらっしゃる泉坂光輝さまの作品名の一部、『あさみどり』。私もこのイメージに近いと思いました。

なので、『潮・汐』など海=青のイメージをもったシオと『翡翠』の緑のイメージをもったヒスイのふたりの話という感じです。翡翠ないしエメラルドは嫉妬を象徴する色でもありますし、ヒスイって名前はぴったりだなと思ってます。

(ちなみにシオの友達(片想い相手?)のリンは『日輪』から来ています。眩しいね。焦がれてしまうね。)

『青春』というのはひとつの喜ばしい状態の表す言葉だという認識はありました。ただそれが具体的に何を指すかはよくわからない。そういうよくわからないものに囚われて苦しむ人もいたんじゃないかなって。

『号哭』は泣き叫ぶ、という意味合いだと思います。嬉し涙にはあまり使われない語彙ですよね。なので心置きなく革波節満載の鬱屈とした世界観で描かれていただきました。ふふ。

タイトル『もえてたまるか』は、文脈的には『もえ(させ)てたまるか』なのですよね。前半部分ではヒスイがシオに対して『燃え(させ)てたまるか』であって最後はシオがヒスイに対して『萌え(させ)てたまるか』と思っています。


「草だから」 
 ヒスイは呟く。シオは蝉の大合唱の中、しばらくその言葉を反芻した。
「え、なんか、ウケること言いました?」
「違うよ。言葉通りに」 
 ヒスイはシオのほうを向く。ほうけた顔を見て、くすっと含み笑いを漏らした。「光合成しにきてるの」

(もえてたまるか/本文引用)

また、書くときに意識したのは台詞でした。本作を書く前に『鹿のうつし』という台詞一切なしの純文?を書きまして、効果的な台詞ってなんだろうと思いながら書きました。なので、他の作品よりもちょっと芝居がかった?台詞になっているような気がします。

今回の『もえてたまるか』を書くにあたって鬼のように聴いていたのは『秋山黄色』さんの『PUPA』でした。

アルバム曲なので、あまり有名な曲ではないのですが構想が浮かんでいたときに聴いて閃きをくれた曲です。

『PUPA』とは日本語に直すと『蛹』という意味だそうです。

涼しげな顔と引き換えに
内に隠した中3と
五体に降り注ぐ6月で
間の心が溶けそうだ

(秋山黄色/PUPA 歌詞引用)

特に1メロが「もえてたまるか」の主人公「シオ」の心情をよく表しているなと思いながら聴いています。サビの最後「虚しいくらいに青青青青!」の歌詞の「青」の部分、それこそ吠えているように聴こえます。好き。良かったら聴いてみてね。

今回、文フリ東京にもはじめて参加をして、小説書きの発表の場としてこのような方法とあるのだなと気付かされました。

アンソロジーは思わぬご縁をいただける素敵な企画なんだなとも。また機会があったら書かせていただきたいなと思います。

改めて素敵な機会をいただきました千羽さんに感謝の念を。
本当にありがとうございました。

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