しめつけるもの

なにごとも、それを唯一の頼みだと思うのはよくない。

自分にはそれしかない、それ以外は話にならないと思うことは、自分自身をしめつけることになり得る。

唯一の理想の職業を探しているひとなんかは、自分をしめつけるめつけているかもしれない。

もちろんだが、「ここで失敗したら人生終わる、一生負け組だ」などと感じることは、身体にとっては非常に大きなストレスだ。

人生、てきとうに思えるくらいがちょうどよかったりする。

一つのことに過度に執着しないためには、複数の居場所が必要だと思う。

仮に、複数の居場所を持っているにもかかわらず、一つの居場所しか使っていない、という場合でも複数の居場所は持っておくべきだ。

「一つじゃないんだ」と認識できていることが重要なのだ。

そう感じることができれば、ストレスを引きずることは少なくなるだろう。

一つのものごとのみにしがみつくのは予想以上に危ない。

その気持ちをつくり出してしまうのは、つまるところ、人間の観念だ。

世界の見方が変わるような体験をすることは頻繁にはないだろうが、もし世界の見方がいい方向に変われば、ほぼすべてのことは、どうでもよくなる。

いい意味でどうでもよくなる。

それがつまり、居場所が一つから複数になることだと思う。


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