演説する彼の声はじゅうぶん届いていた

note(ノート)の方では気楽に書きたいと思っています。


今朝、進撃の巨人25巻を読み返していたのだけれど、ふと気になることがあった。

ヴィリー・ダイバーの演説があったが、あのときは再開したエレンとライナーが話していた。

巨人化直前にエレンは「やっぱりオレは...お前と同じだ」と言った。

なにも意識せずにただこの場面を読んでいると、これはライナーに向けて言ったことだと思うのではないだろうか。

僕はそうだった。

だけど今朝読み返していたら、「これは誰に向って言っているのだろう?ライナーがエレンと同じ?」と疑問に思ってしまった。

ライナーの表情に注目してみたところ、どうやらライナーは「どういうことだ?」みたいな感じだったことにも気づいた。

ライナーにとってこころあたりのないことだから、そういう表情が浮かんだのだろうと思う。

つまりエレンが口にした「やっぱりオレは...お前と同じだ」に含まれる「お前」は、ライナーのことではないのではないだろうか。

ライナーではなく...

ではエレンは誰にむかって言ったのだろう?

誰と自分が同じだと思ったのだろう?

あの場にはライナーのほかにファルコが同席していたから、ファルコに向かって言ったのだろうか?と考えるかもしれない。

個人的には違うと思っている。

「お前と同じ」とはなにが同じなのか。

敵を駆逐するまで進み続ける、というのがエレンだが、そのスタンスが同じだと言いたいのだろうと(文脈的には)考えられる。

ファルコが敵を駆逐するといったことを口にしたことはなかったと思うし、むしろ戦争を嫌う傾向があるように思える。

だからファルコではないと思う。

ヴィリー・タイバーはどうだろう?

あの場にヴィリーはいなかったけれど、演説する彼の声はじゅうぶん届いていた。

そしてエレンはその声に耳を傾けていた。

しかもヴィリーは敵勢力の殲滅を誓うと言っていたから、敵を駆逐するまで進み続けるというエレンのスタンスと同じだ。

登場してまもなく死亡したヴィリー・タイバーにエレンと共通点があったのか、演説する彼の想いとエレンの態度のシンクロはなんだったのか。

今は亡きタイバー家当主について、今後語られることは多いのかもしれない。


こうやって想ったことを書きのこしておきます。


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