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シャイロックの子供たち yes. I .doというメッセージ

完全に主題歌目当てで観に行きました。
本当は公開初日に行こうとしてたんだけど、ほら…Mステご出演があったから。リアタイしたかったから。オタク、リアタイ、スキ。
少し落ち着いた頃に観に行けばいいか~と思ってたけど、フォロワーさんがわざわざ「主題歌良かったよ」と教えてくれて、それが嬉しくてテンション上がってしまい、勢いのままに公開2日目のレイトショーを確保しました。思い立ったが吉日よ。(フッ軽くらいしか取り柄がないオタク)

池井戸作品はちょっと前にやってた半沢直樹(ドラマ)を一生懸命見てたくらいで、原作未読。原作も役者もいいなら映画も面白いだろう、そもそもお目当ては主題歌だ(失礼)と軽い気持ちで観たらですね…いやこれすべての働くひとに見てもらいたいド名作だぞ。
大人であればあるほど、刺さると思います。

あくまでエンタメなので、誇張されている部分もあるとは思うんですが、それにしたって登場人物の感情と行動と判断があまりにもリアルなんですよ。
終盤とか見てて息が苦しくなっちゃった。

個人的な正義は社会的な「正しさ」とは必ずしもイコールではないけど、そこには自分だけの曲げられない理由がきっとあって。それが他人に理解されようがされまいが正義は正義なのであって。
正義を貫かずに長いものに巻かれることも仕事のうち、なんて、納得もしていないのに受け止めたふりをして働いたことはなかっただろうか?
私はどちらかといえば自分の正義を曲げることなく働けているけど、それってもしかしたら誰かの正義を曲げさせた結果なんじゃないか?
正義を貫く強さ、それを曲げて受容する強さ、どちらが正しいかなんて誰にも分からない。誰もジャッジできない。そんなことを考えてたらもう苦しくて苦しくて。

本編のラストではそれぞれの答えが描かれている。
分かりやすいハッピーエンドではなくて、見ようによってはバッドエンドとも言える。その人にとってはそれが正義で正解なのだ。…と理解はできたものの、どうにも後味が悪い。
前述の通り感情と行動と判断がいちいちリアルすぎて、感情移入しすぎたのか。池井戸作品ならではの「スカッと」を感じられるシーンも途中にはあったけど、終わり方は「スカッと」とはいかなかった。

そして一瞬暗くなるシアター内。
耳になじんだ歌声が聞こえてきた。

4年9カ月ぶりの新曲。
ソロとバンドの住み分けを完全掌握した宮本浩次プロデュース。
それだけで120点満点なんだけどさ、それどころじゃないんですよ。
そんなことどうでもよくなるくらい「主題歌」だったんですよ。

エレファントカシマシ宮本浩次の独白、決意の歌だと勝手に思ってたのをドーンとひっくり返されました。まいりました、宮本さん。
作品に徹底的に寄り添って作られた「主題歌」
それでいて2023年にリリースされるエレファントカシマシとしてこれ以上ない曲。
どちらかに偏るわけでなくそのどちらとしても完璧に成立する名曲。
何かもうエレカシの曲ってこと忘れてただただ感動して号泣してしまって。漏れる声を堪えるのが大変でした。

この作品にこの主題歌があって良かった。
シャイロックの「子供たち」にとっては救いの歌に。
シャイロックの子供たち予備軍にとっては明日を生きる勇気の歌に。
エレファントカシマシを心待ちにしていたエビバデにとっては希望の歌に。
すべてを肯定して、ただひたすらに前に進む覚悟の歌。
「yes. I. do」
こんなに潔く表すタイトルがあるだろうか。
エンドロールとともに主題歌が流れ終わったところで、物語がやっと終わりを迎えた感じがした。私の中でちゃんと着地してくれた。
最後の吐息交じりの声が素晴らしい余韻を残してくれます。

凄いひとを好きになってしまった。
凄いバンドを好きなってしまった。
自分の大好きなバンドがこの主題歌を歌い奏でることが誇らしくて嬉しい。
まだ見ていない方は、一度でいいからシャイロックの子供たちの主題歌として、劇場で「yes. I. do」を浴びてきてほしいです。震えるくらいの感動が味わえます。

宮本さん、「新曲さいこー!」だけでは終わらせてくれなかったな。
いやもうほんと参りました。脱帽です。
これが映画のエンドロールとともにではなく、ライブ会場でどう聞こえてくるのか。今から楽しみでなりません。
いやー初日は号泣だろうな~。
(誇張ではなく本当にアホみたいにダラダラ泣く)

そんなエレファントカシマシ最新曲が聴ける35周年記念アリーナツアー
今ならまだチケット入手できます!みんな行こう!
エレカシはいいぞ!!!

【蛇足】
後から公式サイトの著名人コメントを見たら…視聴後は爽快!な方が多くて、ええ…私どうかしてんのかなと思ったりもした笑


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