20151212土曜日駒場、OTONE、17時開場へ向けてなぜか代官山から

画像1 最寄りの日吉駅から東横線に乗って、何駅から駒場へ向かおうか・・・、などどようやく悩み始めるが、渋谷乗り換えは憂鬱。代官山でいっか。遠いようで近い。駅を多くして街を増やし人を集めて乗車代を稼ぐ戦法なのだ。そして代官山は新しい街になっていた。どこだってそうだけどね。首都圏の街は翌日には壁が塗り替えられている。中身は大差ないのに。僕はこの日、その差を見つけて、そこに放り込まれるために歩き始めたのだ。
画像2 旧山手通りを歩き、目に映るものは新しいコンクリートの壁面と囚われの身の樹木ばかり。風は濁りを払うために吹いていたが、池尻あたりまで来ると不思議に大気はますます汚れているのに、コンクリートの臭いは薄らいだ。
画像3 落ち葉が、許されていた。
画像4 苔が厚くむし、忘れ去られる草。
画像5 通りかかる人もこの街の人が多いのだ。コンクリートや植物、流れる水、そして人が糸で結びついている。
画像6 強風で落ちなかった枯れ葉はきっと春の芽吹きの、その春の瞬間に落ちるのだろう。
画像7 日が沈む頃、
画像8 街が隅々から更新されていく。
画像9 ここもそうだ。週末の街の隅の階段は夕方を過ぎれば隠された街の入り口に生まれ変わる。言葉の淀みと流れがもう足元を捉えていた。夕闇の瀬のように。
画像10 灰谷さんの言葉の沼に沈みつつ、時はあっという間に過ぎさった。朗読してくださった、左、中山さん。右、おなじみの浜田さん。手前、クズ。朗読は本当にステキで、言葉には深い沈黙もあり、完全埋没。
画像11 おみやげ。灰谷さんありがとうございます。そして僕は「どの駅から帰ればいいのだろう?」と呟いた。言葉の淀みを脳みそと静かな夜とバッグに仕舞いこみ、南へ足を向けた。つづく。

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