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ブランクーシ展 at アーティゾン美術館。

旧ブリヂストン美術館、現アーティゾン美術館へ、ブランクーシ展を見に行った。

八重洲口近くのブリヂストン美術館。クールベ展が懐かしい。当時は重厚で古臭い、蔵のような佇まいの「ザ・石橋財団美術館」という感じだった。

今では、超近代的でいわゆるおしゃれな、海外にある個人美術館のような綺麗な建物のに変貌していた。

ブランクーシは、ロンドンやニューヨークへ行くと必ず見かけるモダン彫刻家でとても有名だが、なぜか日本ではあまり紹介されていなかったように思う。今回初めてブランクーシのみの展示を見たが、なかなかに最初から天才で圧倒的だった。


最初から天才で、すぐにミニマムな表現へと移っていくが、これが実際に近くから見ると実に有機的で、生命の起源的な「かわいいけど不気味」な感じがする。美しいのだが、エイリアンの卵のような。


そして晩年、散々こだわった鳥のモチーフは、どこまでも上昇的で、デフォルメされているのだが、近づいてみると紛れもない鳥。

キュレーションも凝縮感があって、飽きさせず、とても見やすい展示だった。疲れる前に終わるし、石橋財団の常設展も見られるので、お得だと思う。

ブランクーシは私の好きなダダイズムの人たちと交流があり、(それで私も古くから知っていたのだが)デュシャンの作品がいくつか一緒に見られたのが大変嬉しかった。ダダはどうにもこうにも笑ってしまえるところがよい。

見終わった後、一緒に行った友人とミュージアムカフェでランチをしたのだが、これが本格的フレンチで。お値段も素晴らしかったが、中身も大変かわいらしく、女子がめちゃくちゃ喜ぶビジュアル系だった。

ちなみに、友人はもう20年来になる古い付き合いだが、今回私がお酒をやめたことについて、非常に褒めてくれた。若い頃、私がお酒を頼りにして生きていたのを、側で見ていてくれたものだった・・・。心配をかけて申し訳なかったなぁ。

続く

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