出版ビジネスって。。。


異業種交流会

コロナ前は異業種交流会なる謎の会が流行っていた。ちょうど副業ブームだったこともあって、金曜日の帰社後に、六本木や麻布あたりの交流会に参加したことがあるという方もいるのではないだろうか。

そこではお互いにマウントを取り合うように名刺交換が行われる。イケイケ商社マンや、学生起業して既に事業売却をして何億か持っている20代、芸能人と見紛うレベルの綺麗な女性などキラキラと輝いているように見える人たちで溢れかえっている。

そんな人混みの中に、出版社を名乗る人が混じっている。自分の名前を冠した「◯◯出版社」と書かれた名刺を持っている。何回か名刺交換をした時に、ググってみると出版社と名乗っている個人ということが分かった。

いわゆるAmazon出版というやつだった。

誰でも出版出来るという危うさ

出版社を名乗る人(以下、出):何されている方ですか?
私:セラピストスクールをしてます。
出:面白いですね。出版出来ますよ。
私:え!本当ですか?
出:はい。よかったら、今度ズームでお話させてください。

細かい言葉は違えど大体こんな感じでアポを取り付けてくる。実際のズームでは、個人の方の夢を応援したくて出版社を立ち上げたんです。ぜひ、力にならせてください。と言って、話が進む。

私:誰でも出版出来るって仰ってましたが本当ですか?
出:はい。本当です。今はAmazon出版という方法があって、必要な分だけ印刷することも可能なので、名刺代わりに安く書籍をつくるって方が増えています。
私:なるほど。そうなんですね。
出:アゴタクさんは想いを持っている経営者さんなので喜ばれると思います。

”誰でも””安く”って甘美な言葉だ。セールスマンなら売り文句だろう。でも、私は知っている。こういう言葉こそ危うさを含んでいることを。

Amazon出版の利益構造

個人の出版社はAmazonで出版する企画や文章作成のお手伝いをするという名目で、出版をしたいという人から売上をつくる。出版スクールだったり、出版セミナーという名称が多い。

私が個人的に調べた感じだと30万から100万くらいの費用感だ。

一方で、個人じゃなくちゃんとした出版社の場合はどうだろうか。色々デジタル化してて新聞や出版業界は終わったという声が聞かれるようになって久しいが、実は新書は昭和の時代以上に出版されている。

何故だろうか?
そこには「自費出版」という出版社が考えた新しいビジネスモデルがあった。

自費出版

出版社は当然、出版することでその本が売れなければ商売にならない。とはいえ、村上春樹のように売れる本を書ける作家はいない。

さて、困った。そんな時に現れたのが副業、独立ブームだ。個人がSNSを使って転売だったり、コンサルタントを名乗ることが出来るようになった。

ビジネス本というジャンルに個人がこぞって参戦するようになったというわけだ。出版社としてはこれに乗らない手はない。一部のインフルエンサーやコミュニティを持った人が出版をすればある程度の売上が予想できる。でも、流石に無名の人が書いても売れないのは目に見えている。

売れると見込める個人はすでにタレント化しているので、権利関係や出版報酬の面で厳しい。それに数が出せない。どうにかして無名の個人に出版してもらうのが一番損をしない。

そこで考えられたのが、うちの出版社で書店に並ぶ商用出版という形をとるけど、「そのうち100冊は著者さんが買い取ってください。100冊〜300冊は買取りなるので、150万から300万が自費になる。」

これが自費出版の裏側だ。

お金を払って書籍という形で世の中に名前を出してもらうというのは、悪くない戦術だと思う。名刺代わりになるからね。でも、一方で正攻法で出版をしてもらっている人たちから見れば、お金の力に物言わせてみたいなこともあるのだと思う。

ちなみに。。。私は

自著「一日一分、アゴ体操でうつがみるみる消えていく」については、1円も支払うことはしていない。正攻法で出版社さんに企画書を送って、採用していただいたという経緯だ。

なので、自費0円。で出版出来たってこと。5月3日には香港や台湾で中国語版も出版されたので、名前を知っていただくには、凄いコスパの良さだったと思っている。

Amazon出版は今回とズレるので、それはまた今度書きますね。

正攻法で出版する方法に興味がある人がいたら、無料で相談乗りますので連絡くださいね。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?