【2023年度】売上高6,500万円の動物病院の損益計算書
みなさんこんにちは!今回は昨年の当院の損益計算書の中身を公開したいと思います。
損益計算書の読み方がわからない人にもわかりやすいように説明していきます。
損益計算書とは
損益計算書とは、ある一定期間(基本は1年間)においてどのくらいの売上をあげたのか、またその売上をあげるのにどのくらいお金を使ったのかを示したものです。
動物病院で考えると、診療費の年間の合計が売上高です。
売上原価とは
売上原価は、売れた薬やサプリ、治療に用いる薬剤などの合計です。使っていない薬や売れ残ったサプリ等は棚卸資産となり、原価には含まれません。
動物病院では20%前後のところが多いみたいです。
販管費とは
販管費とは、正式には販売費及び一般管理費の略です。動物病院では、日々の診療を行う上で必要になってくるありとあらゆるものの合計です。おそらく一番金額が大きいものは「人件費」だと思います。その他にも家賃や社会保険料や広告宣伝費、手数料、水道光熱費など動物病院を運営する上で様々な費用が販管費に計上されます。
営業利益とは
売上高から、原価と販管費を引いたあとに残る利益を営業利益と呼びます。動物病院ではほとんどの場合、この営業利益から法人税(30%くらい)を引いたものが純利益となります。
厳密にはそれ以外の項目が損益計算書には存在しますが、動物病院を1つ経営するくらいでは他の項目は気にしなくても大丈夫です。
損益計算書で私が重視していること
私の場合、法人経営ですので原価を抑え、販管費を適切にコントロールし、営業利益を最大化する戦略をとっています。
戦略に関しては、また別の記事で詳しく書きたいと思います。
ご存知の方も多いかもしれませんが、損益計算書上で赤字決算だった場合、法人税をかなり抑えることが可能になります。そのため、意図的に販管費等をコントロールして赤字決算にしている経営者もいます。
動物病院はサービス業なのに医療の側面が強いこともあり、高い営業利益率を目指す必要は必ずしもないと思います。しかし、将来的に病院を売却したいと考えているのであれば、営業利益を高めて、会社のキャッシュも増やした方が、高い金額で売却が可能です。
所得税が累進課税なのに対し、株式の売却益にかかる税金は一定です。そのため、必ずしも役員報酬を高く設定することが個人資産の増加にとってベストではありません。
それでは、2023年の当院の損益計算書を公開したいと思います。
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