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for GIRL (「可愛い」とか「ブス」とか醜さとか)

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わたしの顔がとびきり可愛く生まれていたら、きっと書けなかった記事たちです。なんちゃって。
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記事一覧

「俺は、本当にブスなお前に書いて欲しいんだ」

「俺は、本当にブスなお前に書いて欲しいんだ」

寿司がクソまずくなった瞬間である。カウンター席で右隣に座る男は、悪びれもなくタイトルの通り胸糞の悪いセリフをわたしに投げつけた。
んん?!この男は、いまわたしになんて言った?もしかして、聞き間違ってしまったのだろうか。社会人になって数年が経つ人間が放つにはどうにもレベルが低く、ドブ臭く底辺で頭が狂ってるような単語の羅列が聞こえたような。
冷や水を浴びた間際のように冷静なわたしの頭の中では、復唱した

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だったら、セックスなんかするなよ

だったら、セックスなんかするなよ

※いい女といい男には無縁の記事となります。

セフレに関する相談を、何故かよくされる。知人からはもちろん、こんな風にnoteを書き始めてからは、顔も素性も知らない誰かからお話を聞くことも増えてきた。ある日突然出会ったゆきずりの人との話だったり、昔付き合っていた元彼とだったり、彼女がいる人だったり、既婚者だったり。人によって、相手との関係性は様々だ。
…これほどまでに不快な「様々だ」という表現があっ

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結婚してるとまともな人間に見える謎

結婚してるとまともな人間に見える謎

するかしないかではなくて、できるかできないか。30過ぎても結婚できていないとわかれば、その人自身に何か問題があるのではと疑われるワケワカンナイ世の中。
CA(キャビンアテンダント)の先輩の職場には女性しかいないから、30過ぎれば嘘でも婚約指輪を嵌めるそうだ。結婚できていないとバレてしまうと、どんなにチーフとして活躍できていても、文句なしに仕事ができても、女としてヤバいやつと見られてしまうそう。誓い

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私にブスの呪いをかけていたのは、私だった

私にブスの呪いをかけていたのは、私だった

アンパンマンは、自分の顔をどう思っていたんだろうか。敵に顔を汚され力尽きそうになれば、新しい顔が飛んでくるあのヒーロー。
顔用の型があるから、飛んでくるのはいつも同じで完璧だ。焼きたての、まるまるとした美味しそうなアンパン。「おいしくなあれ」と心を込めてこねられ、窯で焼かれ、ピンチの時に飛んでくる、あの顔。

彼は、今と違う顔になりたいと思ったことはなかったんだろうか。
そんなことを、ふと考える。

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あいみょんをメンヘラだと笑う人がいるだろうか

あいみょんをメンヘラだと笑う人がいるだろうか

若者を中心に絶大な人気を誇るアーティスト、あいみょん。消費者に媚びず、独自の世界観を持ちつつも社会が求めているものを歌にする。そんな彼女に救われた女の子は、いったいどれほどいるだろう。
あいみょんを馬鹿にする人がいたとしたら、それはきっと、その才能に嫉妬と羨望があるからかもしれない。自分にないものを携え、暗さと明るさの両方を持ち、それを上手に歌にする。あいみょんがしていることを、自分ができないから

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ブスを代表して、全ての男性に告ぐ

ブスを代表して、全ての男性に告ぐ

いじられて笑えるようになったのは、いつからだろうか。「お前、ほんとブスだよな」と言われ、わたしの顔が不特定多数の笑いの的となることに、なんの違和感も覚えなくなった。
飲み会で不定期にやってくるその瞬間は、もう一つのイベントみたいなものになっていて、その場でヒスになって泣き出したりせず、上手に対処できるようになっていた。
聞き分けのいいブス、ちょっと大人なブス、身分をわきまえているブス。

そのどれ

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「自信」が得られるなら、私は今すぐ整形する

「自信」が得られるなら、私は今すぐ整形する

ブスだと言われて23年。己の顔から目を背け、根暗な女として生きていたら、なんともうすぐトシオンナ。12年前はトシオンナなんて響は知らなかったから、今になってやっと自覚をする。
もうわたしは子供じゃない。子供じゃないのに、顔はまだ若干幼くて、子供じゃないとは胸を張って言えないのが悔しい。

好きな男性や気になる人にこそすぐに顔をネタにされ、気付いたらこの歳よ。
一部の男性の「可愛い」という言葉も、い

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人の顔で笑いをとるな

人の顔で笑いをとるな

「ブス」の定義を教えてほしい。具体的にどんな顔がブスなのか、ご教示いただきたい。
どこをどう改善したらブスだと言われなくなるのか、私たち女性が頷いて納得できるようにわかりやすくお教えいただきたい。どのパーツがどれほど気に食わなくて、あとどれくらい位置がずれて、どの部位の大きさがどれほど変化すれば大衆の納得のいく顔になれるのか、説明してほしいんです。主観じゃなくて、客観的に。
誰か一人の意見でブス認

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お姫様には王子様を

お姫様には王子様を

【※いつもの半分以下の量で文章を書いてみようプロジェクトでございます。あっさり終わります。】

ウエディングドレスにタキシード。この装いはどこかしら幻想的で、一生に一度(とは限らないけれど、当事者たちはきっとそう思って式を迎える)の晴れ舞台に、男女は何を夢見るのだろう。
結婚式は、ちょっとだけおとぎ話な要素が多い気がする。教会も、白いドレスも、可愛らしいブーケも、絵に描いたように可愛らしく華やかだ

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結婚って、好きな人とするものじゃないのかもしれない

結婚って、好きな人とするものじゃないのかもしれない

お母さんの友達に、ゆりちゃん(仮)という福島在住の女性がいる。小柄でおしとやかな外見とは裏腹に、スパスパとものをいうなかなか強い女性である。おかし作りが得意で、よくわたしに大量のクッキーをくれた。なにやら怒るとすごく怖いようで、わたしは見たことがないけどちょっとだけ想像できる、めちゃ怖そう。

ゆりちゃんには2人のお子さんがいて、そのうちのひとり、妹さんはわたしと同い年だった。両親の繋がりで出会っ

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「ブス」は可能性

「ブス」は可能性

自分の顔が、大嫌いだった。
自分の顔を見るのが、死ぬほど辛かった。
どうしてこんなに醜いんだろう、どうしてこんなにブスなんだろう。鏡越しに自分の顔を見る度に、シクシクと泣いていた時期があった。
思春期真っ只中、周りが初恋に色めくあの頃、わたしは誰にも顔を見られたくなくて、目立ちたくなくて、下を向いて歩いていた。



小学校五年生の時、大好きで大好きで仕方がなかった男の子がいた。まだ恋の仕方

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バカとブスほど金がかかる

バカとブスほど金がかかる

「お金がなくても生きていける」なんて嘘だ。「愛さえあればお金なんて」。あれも大嘘。お金がない人が自分を納得させるために勝手に言いふらした妄言だと思っている。
この世の中、お金がなければ何もできない。お金さえあれば大体のモノは手に入るようにできている、資本主義社会。そこに人の情は関係ない。お金はモノを得るための手段。この社会は、そのような無機質な「モノ」で成り立っている。会社にとっての人間は働くコマ

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そんなにメンヘラだと思われたくないですか?

そんなにメンヘラだと思われたくないですか?

実際問題、そんなにほいほい気軽に使うような言葉ではないはずなのに、やたら聞くようになってしまったこのワード。「メンヘラ」。本来は精神衛生、心のケアについての言葉であったはずなのに、いつのまにか誰かを揶揄する時に使うようになった。誰かが思いっきり落ち込んだ時、弱さを露呈した時、この言葉は相手を傷つける武器となる。

例えばの話。今やなにかと便利、わたしも大好き、ツイッターでのこと。
わたしのタイムラ

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女子力とか婚活力とか、女の価値は力比べか?

女子力という言葉が嫌いだ。女性らしさを力で比べようとしているこの言葉がどうも苦手である。私にとって、「女子力高いね!」も「お前女子力ねえな」も一緒だ。歯ぎしりしながら睨んでやりたくなる。

そもそも論になるが、男目線と女目線で女子力に対する見方に差がありすぎるような気がする。私のいる世界では、女から見たいい女と男から見たいい女は全く違う。逆も然りで、女と男では男を見る目がずれていると思う。「あいつ

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