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クリエイターにとって他人事では済ませられない知人による無断退会&作品消滅、日頃から出来る対策とは

まあ、そんな知人がいるだけでも怖いのですが…。

発端

☑︎ 知人にスマホを貸したら、創作小説サイトを勝手に退会されてしまった
☑︎ ブラウザにパスワードを保存していた為、悪用され退会
☑︎ 幸いにもファンの方々などから、Google等に残されたキャッシュを利用して作品の一部内容を回収
☑︎ 警察沙汰にはせず、消された作品は新しいサイトでリメイクする予定

「なろう」で連載されていた作家さん、突然のご報告。

久しぶりに会う知人という事でとてもワクワクされていたようですし、心底ショックな出来事でしょう。
知人に持て囃されたらウッカリ貸してしまう方も多いのでは?

ブラウザにパスワードを保存してログインしていたということで、それを利用して退会されてしまったようです。
アプリなんかは常時ログインになっていますし、起動して退会することも可能でしょう。

無断退会された場合、どんな対処方法があるのか

☑︎ 刑事事件にする
☑︎ 運営に相談してサルベージ・復活してもらう
☑︎ 民事で損害賠償請求を行う
☑︎ Googleでキャッシュを取得する

警察に相談する

まず出来ることは、近所の警察署に行って相談及び被害届を出す事でしょうか。
どうやら刑事事件に出来るっぽいので。

この方が挙げているのは「電子計算機損壊等業務妨害罪」

本罪は、コンピューター等人の業務に使用する電子計算機若しくは記録を損壊し、若しくは虚偽の情報若しくは不正な指令を与えるなどして誤作動等をさせて業務を妨害した場合に成立し、5年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科されます

勝手にログインされて退会された場合には「不正アクセス禁止法」も該当しそうです。

不正アクセス禁止法
他人のパソコンやケータイを勝手に操作する
→3年以下の懲役または100万円以下の罰金
アクセスするためのIDやパスワードを許可なく取得・保管・入力する
→1年以下の懲役または50万円以下の罰金

動機はどうあれ損害を与えている訳ですし、悪ふざけじゃ済まないんですよね。
もし直接行くのが怖い、先に相談先を調べたりするのもいいと思います。

実際に被害に遭っているか定かではない状態で、警察に相談する窓口として設置されているのが、警察相談専用の全国共通ダイアル「#9110」です。全国どこからかけても、その地域を管轄する警察本部などの相談窓口につながります。このダイアルは1989年に設けられ、2016年には、通報のうちおよそ2割が不要不急の内容だったことを踏まえ、緊急性を要さない相談を受け付ける窓口としてさらに利用が呼びかけられています。

サイバー犯罪に関する相談も例外ではありません。自分もハッキングや不正アクセスの被害に遭っているかもしれないという不安を解消するためにも、#9110の利用をおすすめします

もし、警察に行ってダメなら、弁護士の先生に相談してから再び警察に相談すると良いかも知れません。

運営に相談する

次にダメ元で運営に相談でしょうか。
データが即座に物理されるパターンじゃない限り、運営に事情を話して相談すればサルベージしてもらえるかも知れません。
これもなるべく早めが良いです。
(場合によっては、やっぱり弁護士先生の力がないとダメかも)

弁護士に相談する

次に法テラスか、役所のサービスを使って弁護士に相談でしょうか。
(役所のサービスだと、月に何回か無料相談とかあります)
民事で損害賠償を請求する場合、やっぱり弁護士がいた方が心強いですし、警察沙汰になって相手の弁護士が出張っても対応をお願いしたり相談出来ますので。
(マジでお金ない場合は補助が出ますので、料金にビビらず相談して見ましょう)

Google等でキャッシュを回収する

上記の隙間時間でGoogleを徘徊し、キャッシュを回収するのもオススメです。

ただし、回収出来るのは既に公開されたページに限りますが…。

日頃から出来る対策

☑︎ スマホを安易に貸さない
☑︎ ブラウザにパスワードを記憶して自動ログインさせない
☑︎ サイトだけに頼らず、バックアップをとっておく

そもそも他人に、個人情報の塊であるスマホをホイホイと預けるのは良くありません。
これは舐め切られて目の前で消された挙句ゲラゲラ笑われているので発見が早かった方ですが、遠隔操作アプリを入れられて、カード番号から生活リズムまであらゆる情報を抜き取られたりしてもおかしくありません。
これはマジです。

 12日、20代知人女性のスマートフォンにアプリを無断でインストールした疑いで住所不定で会社員の28歳男が逮捕された。このアプリには位置情報などを取得できる機能があり、不正指令電磁的記録供用の疑いが持たれている。

 そのアプリ「ケルベロス」を、男は昨年10月下旬から12月下旬の間にかけ、知人女性のスマホに本人に断りなくインストールした。沖縄県警は、男が女性の位置情報を不正に取得していたとみて捜査を続けている。遠隔操作用アプリを使用した摘発事案は沖縄では初めてだという。

よって、知り合い程度の人なんかにスマホを操作させるのは危険です。

また自動ログインをしない、パスワードを保存しないというのもブラウザサイトでは有効です。
(アプリだと厳しいかも知れませんが)

今時「サイトが飛んでデータも飛んだ」みたいな事象は少ないですが、今回のように「誰かに消された」とか、「不正アクセスされてめちゃくちゃにされた」とか、あり得なくはないのでバックアップは大事です。
最近はサイト側のエディタ機能も向上しているので、そのまま書いてあげてしまう人が多いかもしれませんが、Googleドキュメントなり、iPhoneのメモなりにコピーを取っておくだけでも救われると思いますよ。
なんなら適当にメールに送っておくだけでも良いのです。

まとめ

☑︎ スマホは個人情報の塊である事を忘れない
☑︎ 知人といえども悪意がないとは限らないので、安易にスマホを貸さない
☑︎ バックアップは別媒体にとっておく
☑︎ 被害を受けたら警察や運営・弁護士に相談

この事件はクリエイターにとって、めっちゃ衝撃的ですよね。
だってこの方、知人に会われる前はキラキラしていましたよ?

久々に会う知人友人に舞い上がらずにはいられない心境もわかります。
それが数時間後にはこうなってしまった訳ですし、悲惨というより他にありません。
クリエイターとして他人事ではいられない人の方が多いでしょう。
胸とか胃が痛くなってしまいそう…。

とはいえ人為的でなくてもアクシデントは付き物ですし、スマホの取り扱いや、作品データの管理には気をつけていきましょう🥺


参考資料



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