犬連れヤバ友達と旅行に行った話①


7月の半ば。突然連絡が来た。

「幼稚園が夏休みだから一緒にどこか泊まりに行きたいな!」

私は2週間ほど未読無視をしたのち、承諾してしまった。
全てはここから始まったのだ。


まず、犬連れヤバ友達(以下ヤバ友)とは大学の同期である。
サークルが一緒だったため、夫とも共通の友人であるが夫はヤバさに気づいているためそこまで仲良くはない。


犬連れの犬というのは、ヤバ友が就職(幼稚園教諭)して一人暮らししたのちお迎えした保護犬でありまだ2歳にも満たないビビりな子だ。少しの音でもパニックになるので正直旅行に向いていない。


前置きはここまでにしておこう。
今回は、なぜヤバ友と私が旅行に行ってしまったか気になっている方も多いとは思うが「なんだか今日(今回)いけそうな気がする〜」くらいのノリで返事をしたため大した理由はない。
旅行の内容に迫っていくとしよう。


ご存知の通り、旅行先は栃木県である。
まず、彼女には朝の6時半に我が家に来てもらうことになっていた。
なぜなら午前中から時間を有効に使いたいというヤバ友の要望があったからだ。

私は離乳食などを済ませ待っていたが結局30分ほど遅刻してきた。出だしからアウトである。
そこからヤバ友の荷物などを我が家の車に移動させ出発した。もう7時半だった。


高速道路に乗り、まずはじめにSAに寄ったが犬はやはり入れなかった。
当たり前のことなのに不機嫌になったヤバ友だが、私はそれを無視しておにぎりを食べた。


1日目はわりかし楽しかった。日光東照宮や江戸村を満喫した。
ところどころ「お?」となる点については通常運転だったためヤバ友感覚が鈍ってきた私にはノーダメージである。


本性が現れたのは夕飯時だ。

なぜかヤバ友は犬が入れる飲食店を一切調べていなかった。
私は事前に調べた何店舗かをピックアップし、彼女に見せた。
その中から選んでもらったが、臨時休業だった。ヤバ友は運も持ち合わせていないらしい。

結局そのお店と同じ敷地内にあるチーズ専門店に入った。
犬連れは別での案内だったが、中で合流出来るつくりのため良いか悪いかは別として食事は一緒にとることができた。

ムスメと一緒にチーズフォンデュを食べた時は至福の時間であった。
個別会計ができるとのことだったのでお願いをし、私はレジへと向かった。
ヤバ友も犬を連れ1度外に出て、お会計をするため本来の入口から店の中へ入った。もちろん犬を連れていた。
それに気づいた店員さんが「わんちゃんは入れないんです〜」と言うと、またしてもヤバ友は不機嫌をあらわにした。
「はぁ?」とも口にした。とても不快である。

よく店員さんにつっかかる男はいるが、女版に遭遇したのは初めてだ。
「そうなんですか!すみません💦」とすぐに店をでればいい話を、ヤバ友は納得がいかないという表情であった。

私も犬を飼っているが、我が犬のことを家族と思っているのは飼い主だけであることを忘れてはならない。
ましてや飲食店にそれを求めるのは間違っていると思う。
だが、ヤバ友はそれを理解している様子がなかった。
一緒にいることがとても恥ずかしい気持ちになった。

ホテルにチェックインしたあとはすぐさま温泉へ向かった。
部屋ごとに貸しきれるため個室のようなゆったり感を得られたが、シャワーがひとつしかないためヤバ友に1番を譲った。

しかしなかなか終わらない。個室はサウナ状態であり、正直風呂に入っていなくてもクソ暑くてぶっ倒れそうになった。
チラ見するとヤバ友は髪の毛を何回も洗っていた。後ろに友達(私)と1歳の子を待たせてすることではない。

また、ドライヤーも本来であれば8割ほど乾かしあとは部屋でやればいいものの「縮毛矯正してるからちゃんと乾かさないといけなくて」と10分以上乾き切るまで使っていた。
私は暑さに耐えきれず、髪を乾かさずに部屋に戻った。

そんなこんなで、1日目は終了した。


問題は2日目である。
ここからはさらに気分が悪くなる可能性があるので、気持ちに即時対応できるよう、スマホを持つ反対の手に子や推しの写真などを用意するのが望ましい。


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