雨パ考察 ペリッパー雨サイクル理想の補完タイプは?

前回の強いペリッパー雨パとは?の記事でまとめたように以下の対応ができる雨パは強いです

①初手電気・岩・フリドラ
②積み起点
③天候変更
④数値受け・タイプ受け
⑤行動保証
⑥雨エース対面不利

雨パ補完枠にサイクルができるポケモンを採用する理由は上記のような雨パが通しにくい状況を打破しサポートするためです。本記事ではサイクル可能とするための前提とも言える①対電気岩フリドラに重点を置いて説明します。

サイクルに必要な性能

補完の役割対象

ペリッパーは防御種族値が高めで、物理に採用されることの多い格闘地面技に耐性があり、弱点である電気岩以外の物理方面に対して比較的安定して後攻とんぼがえりで雨エースを繰り出すことができます。
一方、高火力特殊攻撃、電気タイプ、岩タイプ、フリーズドライ勢や役割破壊電気技に弱いです。これらのタイプ・特殊技を幅広く半減以下で受け、その後戦況を有利に展開できるポケモンがサイクル補完に向いていると考えます。

どのタイプが補完に向いてる?

まずはタイプに着目して考察しました。
ペリッパーの4倍弱点の電気を半減以下にするタイプは地面、ドラゴン、草。
残りの弱点の岩・氷(フリーズドライ)を同時に半減するタイプは鋼。
この鋼+電気半減以下の組み合わせの複合タイプがペリッパーの弱点を補える雨パのサイクルの補完となりうるのではないかと考えました。

仮想敵考察

仮想敵である電気、岩、フリーズドライ、役割破壊の電気技を覚えるポケモンを抽出し、それぞれのポケモンがどのようなタイプの技を覚える傾向があるかで分類しました。

①タイプ一致で電気・岩・フリーズドライを覚えるポケモンと役割破壊サブウェポンで電気技を覚えるポケモンを抽出

②抽出したポケモンがサブウエポンで電気半減以下のタイプ(地面、草、電気、竜)に抜群のダメージを与えられる水・氷・草・飛行、地面および鋼に対して抜群の炎・地面・格闘の攻撃技を覚えるかを調査(採用率も考慮)

③タイプ一致技+上記タイプの覚える技のタイプをベースにパターニング

④特殊と物理でポケモンに分けて実施

対特殊電気ポケモン

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電気草系統

電気+草:草ロトム、デンジュモク
電気+虫+草:デンチュラ、クワガノン
電気+フェアリー+草:カプコケコ、デデンネ
電気+草+格闘:霊獣ボルトロス
電気+草+水+格闘:ライチュー、エレザード(ノーマル込み)
電気+超+草+水+格闘:アローラライチュー

電気炎系統

電気+炎:炎ロトム、ライボルト

電気水系統

電気+水:水ロトム、ランターン、ライコウ
電気+地面+水:マッギョ

電気飛行系統
電気+飛行:飛行ロトム
電気+飛行+草:エモンガ
電気+飛行+炎:サンダー

その他おまけ
電気+鋼:ジバコイル
電気+氷:氷ロトム
電気+毒:ストリンダー
電気:レジエレキ、サンダース

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特殊電気については大きく分けて電気+草、炎、水、飛行に分けることができた。

対物理電気ポケモン

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電気+飛行+格闘+(特殊草):化身ボルトロス
電気+炎:パルスワン
電気+格闘+炎+氷:レントラー
電気+ドラゴン+炎+地面:パッチラゴン
電気+氷+格闘+地面:パッチルドン
電気+地面+炎+氷+格闘:エレキブル
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覚える技が豊富で細かく分類できなかった。高火力で補完の取れた技をもつポケモンがおり受けずらく、サブウェポンにはパンチ系キバ系の炎、氷、じしん系の地面技、ばかぢからなどの格闘を覚えるポケモンなどがいた。

対特殊岩ポケモン

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岩+毒+草+電気:ウツロイド
岩+草+地面:ユレイドル
岩+氷+地面:アマルルガ
岩+炎+草+水+地面:セキタンザン
岩+飛行+炎+地面:アーケオス
岩+水+氷:オムスター
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環境に多いウツロイドは鋼打点がなく鋼で止まる。その他のポケモンは環境にほとんどいないが、素早い岩タイプで鋼打点のある地面や炎技を覚えるアーケオスが環境にいたら受けにくく厄介。

対物理岩ポケモン

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岩地面系統
岩+地面;ギガイアス
岩+地面+格闘:テラキオン、ルガルガン
岩+地面+パンチ系:ドサイドン、バンギラス、レジロック
岩+鋼+地面+α パンチ系など:ボスゴドラ、ツンデツンデ 
岩+ドラゴン+地面;ガチゴラス
岩+草+地面:ユレイドル
岩+飛行+地面:アーケオス、プテラ
岩+地面+虫(+格闘):イワパレス、アーマルド
岩+水+地面(+格闘):カジリガメ、カブトプス、ジーランス、アバゴーラ、ガメノデス
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岩+地面をベースに自身の特色を生かした技を持つポケモンが多い。環境にはドサイドン、バンギラスがほとんど。パンチ系も覚えるポケモンも。

対フリーズドライ

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氷(フリドラ):バイバニラ、グレイシア、フリージオ、バリコオル
氷(フリドラ)+妖:アローラキュウコン 
氷(フリドラ)+水:ラプラス、ウオチルドン
氷(フリドラ)+飛行:フリーザ
岩+氷(フリドラ)+地面:アマルルガ
両刀系:パッチルドン、マンムー
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サブウェポンは少ないがタイプは多種多様という感じ。水を無効にするラプラス、天候をあられにかえるアローラキュウコンといった雨パの天敵ポケモンが含まレる。特にラプラスは水無効で雨に便乗されるので非常に受けにくい。氷技自体は鋼で半減でき対処は簡単そう。フリーズドライは威力が低いので等倍であれば耐久値がそこそこ高ければ十分受けれる。

対特殊サブウエポン電気技習得

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フェアリー
ピクシー、プクリン、サーナイト、フレフワン、ペロリーム、カプテテフ、


レジアイス、ラプラス、ユキメノコ、アマルルガ


スターミー、バリヤード、ユクシー、エムリット、アグノム、オーベム

ドラゴン
カイリューラティオスラティアス、ドラミドロ、ヌメルゴン、ジジーロン、ドラパルドアーゴヨン、ジュラルドン

ノーマル
ハピナス、ベロベルト、ポリゴンZ、ポリゴン2、シルバディ


ニドキング、ニドクイン、ゲンガー、マタドガス

その他
ブーバーン
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フェアリー、エスパー、ドラゴン、ノーマル、毒タイプに多いのが特徴。メインタイプは鋼で半減以下。

対物理サブウエポン電気技習得

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リザードン、ウインディ、ギャロップ、ブーバーン、ガオガエン

地面
ニドキング、ニドクイン、ホルード、ドサイドン

格闘
エルレイド、カイリキー、ルカリオ、ドグロック、バシャーモ、エビワラー、ジャラランガ、ローブシン、ウーラオス、ダゲキ、ナゲキ、ルチャブル

ドラゴン
フライゴン、クリムガン、カイリュー

ノーマル
ガルーラ、ケンタロス、ムーランド、カビゴン、ミルタンク、ヨクバリス

その他
メタグロス、ジュカイン、クチート、ヨノワール、ゴロンダ、ハガネール、ドラピオン、ゴルーグ
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格闘、炎、ノーマル、じめんなど・・・多くが電気タイプ以外で物理電気技サブウエポン覚える。これだと想定範囲が広すぎて対応しきれないので、タイプ一致技で半減するタイプに対し電気技が抜群が取れるタイプにのみ電気技を採用するとし、格闘、炎、地面に絞ることとしました。(電気技がなければペリッパーで相手したい相手が並んでいますね・・・)今回はこちらの3タイプを意識して考察します。

鋼+電気半減タイプの雨パ適正

鋼+電気半減タイプが雨の補完として優秀かどうか評価するために、鋼+電気半減タイプが先程分類した系統の攻撃を受ける際のタイプ相性をまとめました。
雨下での戦闘(炎半減、水1.5倍)を想定し、
相手のタイプ一致技および水技を効果抜群 ×、普通△、効果いまひとつ○で評価。
水以外のサブウエポンについては効果抜群を突かれるときだけ×としました。

鋼+電気半減タイプの雨での耐性相性

特殊受けについて

ペリッパーと組ませてサイクルする場合の最重要ポイント。電気半減+鋼タイプの複合タイプでタイプ的には多くのポケモンを受けることが可能。特にドラゴン鋼、次点で電気鋼、草鋼が優れている。地面鋼は電気の複合タイプ技に等倍とられがちで特殊受けとしては安定しない。

物理方面受けについて

多くのポケモンが格闘・炎・地面を覚え効果抜群が取られるため安定しないです。鋼+電気半減タイプに物理受けの適性はない。初見ではペリッパーで相手したいポケモンが多いので優先順位を落とす。

鋼+電気半減以下の個体解説

鋼+電気半減以下ポケモンの雨パへの適正について個体別に考察する

地面+鋼:
ドリュウズ、ハガネールアローラダグドリオ、Gマッギョ

ドラゴン+鋼:
ジュラルドン

草+鋼:
ナットレイカミツルギ 

電気+鋼:
ジバコイルトゲテマル

今回は特殊受けを意識して考察をするため最低限特殊耐久のある太字のポケモンを個別に解説します。今回の評価のポイントは冒頭の強いペリッパー雨パとは?で記載し議論してきた①初手電気・岩・フリドラと雨パの共通の課題で補完ポケモンに対応を任されがちな③天候変更(仮想敵:対バンギ・アローラキュウコン)④数値受け・タイプ受けについて評価します。(⑥対面不利も評価項目に加えたいですが、雨エースに依存が大きいので今回は対象外とします。)

ドリュウズ

①初手電気・岩・フリドラ
・特殊電気・特殊岩への受け出しは電気水系統以外は受け出し可。受け出し後、特性型破りであれば浮遊のロトムも含めた電気・岩タイプに効果抜群を取ることができる。ただし、交代読みされたことを考慮すると草・炎など等倍レベルの攻撃を受けることが予想されるのでHDやチョッキ以外は複数回の受け出しは安定しない。
・フリーズドライは等倍で受けが安定せず、先手を取られている場合は不利。
・特殊役割破壊系統には決定的な有効打が必ずしもあるとは限らず返り討ちに遭う可能性もある。
・物理電気・岩相手にも上から殴れるポケモンに対しては相性的に有利。上から殴られる場合は格闘技、地面技で返り討ちに遭う可能性がある。
③天候変更(対バンギ・アローラキュウコン)
・対バンギへの受け出しは岩半減で上からの有効打もあり基本優位
・対霰への受け出しは等倍であり、耐久値が高いわけではないので安定しない。
④数値受け・タイプ受け
・ポリ2・ラッキー・ナットレイなどの耐久ポケモンに対しては試行回数が稼げれば型破りつのドリル、火力を上げる剣の舞で対策できる。
・水タイプの受けに対しては、つのドリルの試行回数が稼げないため不利、剣の舞も前もって積んでいなければ基本勝てない。

ハガネール

①初手電気・岩・フリドラ
・特殊電気への受け出しは特殊耐久が低いため、電気技以外を撃たれた場合大きなダメージを受ける。受け出し後、先手を取られるために等倍以上で反撃を受けた場合負ける可能性がある。また、浮いている電気への有効打が基本岩技しかない。
・特殊岩への受け出しは岩一致技は半減、鋼で反撃できるが、高火力で押される場面があり決して安定とは言えない。
・フリーズドライ勢、特殊役割破壊系統先手を取られているので相手の攻撃を2耐えせず不利。
・物理電気・岩・役割破壊系統に対しては全ポケモントップクラスに高い物理耐久を持つので地面・格闘技のサブウエポンがあったとしても攻撃を耐えてからの反撃で倒すことができると考えられる。
③天候変更(対バンギ・アローラキュウコン)
・対バンギへの受け出しは岩半減で有効打もあるので基本優位
・対霰への受け出しは特殊攻撃を受けがちで耐久値が足らず基本不利
④数値受け・タイプ受け
・ノーマル数値受けに対しては鉄壁ボディプレス型か呪いで火力をあげれる型であれば対抗可能。
・ほとんどの水タイプのタイプ受け、積み系数値受けのクレセリアには火力が足りず撃破される。積み系にはドラゴンテールという対策手段はある。

ジュラルドン

①初手電気・岩・フリドラ
・特殊電気・岩への受け出しは耐性的には有利だが、特殊耐久が低いので受け出し時に電気岩技でも大きなダメージを受ける。また、こちらからの攻撃は等倍なため処理速度が遅くなり、ほぼ互角と考えられる。
・フリーズドライ勢は耐久に厚めに能力を振らないと相手の攻撃を2耐えしない。
・特殊役割破壊系統は相手の攻撃を2耐えせず負けてしまう可能性が高い。特殊受けをする場合最低限チョッキは必要か。
③天候変更(対バンギ・アローラキュウコン)
・対バンギへの受け出しは岩半減で有効打もあり基本優位
・対霰への受け出しは特殊攻撃を受けがちで耐久値が足らず基本不利
④数値受け・タイプ受け
・ポリ2・ラッキー・ナットレイへの対抗手段は金属音、鉄壁ボディプレ型
・エアームドはこちらが特殊型で電気技もちか金属音があれば突破可能。
・水受けへは電気技があるが、火力アップアイテムなしでは火力が足りない
・水地面に対しては不意のソーラービームで倒すことができる。

ナットレイ

①初手電気・岩・フリドラ
・炎ウエポン持ち以外の特殊電気・岩に対しては受けきることが可能。やどりきのタネが決まればほぼ無傷で敵を突破したり、相手の交代を誘うこともできる。
・メガネや命の珠など補強していない限りはフリーズドライ勢についてもやどりぎで安定して受けるまたはジャイロボールで突破可能
・特殊役割破壊系統は炎技がなければ勝てる可能性が高いが、炎技を持っていることが多いので安定しない。
・物理電気・岩・役割破壊系統に対しても同様にサブウエポンの炎技と格闘技の所持の有無で勝敗が決まるため安定しない。
③天候変更(対バンギ・アローラキュウコン)
・対バンギへの受け出しは岩半減だが炎技での役割破壊を考慮すると安定しない
・対霰への受け出しは耐久値も十分で、反撃も可能で安定
④数値受け・タイプ受け
・ラッキー・ポリ2数値受けに対してはやどりきのたね、鉄壁ボディプレ、剣の舞・呪い、どくどくなど各種対応手段はある。
・瞑想クレセリアに対しては積まれて負けてしまうのでどくどくが必須。
・草弱点のラプラスやトリトドンといった水無効受けはこちら有利。
・草弱点でないドヒドイデはジリ貧で落としきれない。
・ナットレイミラーは鉄壁ボディプレ型が勝つ

ジバコイル

①初手電気・岩・フリドラ
・特殊電気(草・飛行)・岩・フリーズドライ勢に対しては多くのポケモンに半減で受け出しすることができる。受け出し後、ジバコ有効打がなくても後攻ボルトチェンジで雨エースにつなげることで試合を優位に進めることができる。
・電気・水の水技は雨で水火力が上がっているため、交代読みで水技を撃たれると大打撃でボルトチェンジ前にやられてしまう。
・電気無効系の電気に対してはボルトチェンジできず、また有効打がない。
・特殊役割破壊系の多くのポケモンに対して半減で受けて後攻ボルトチェンジで広く対応可能である。ただし、特殊格闘・地面には注意。
・物理電気・岩には相手の地面・格闘技の所持の有無で勝敗が決まっているので安定しない。
③天候変更(対バンギ・アローラキュウコン)
・対バンギへの受け出しは岩半減だが地面技での役割破壊を考慮すると安定しない。相手への打点としてはボディプレスがある。
・対霰への受け出しは耐久値も十分で、反撃も可能であり安定
④数値受け・タイプ受け
・ラッキー・ポリ2・ナットレイには金属音or鉄壁ボディプレ型で対抗できる。
・クレセリアなど瞑想系には金属音で詰めれる
・電気無効でない水受けに対しては基本有利だが、水地面の水無効ポケモンには有効打がなく対抗手段がない

項目①電気岩フリドラ仮想敵への対応

○:受け出しから仕事可能
△:交代読みされなければ仕事できる、それなりにダメージを負うが仕事可能
×:後出しから負ける

項目④対受けポケモンへの相性

○:普通の型に組み込め、受けポケモンに勝てる
△:対抗には尖った型になる、勝敗は相手次第
×:勝てない、泥沼

まとめ

タイプについてペリッパーサイクル補完として鋼+電気半減以下のポケモンを検討した結果、鋼+電気、鋼+草、鋼+龍がペリッパーサイクルの補完に重要な特殊サイクル枠として優秀であることがわかりました。
ポケモン個体ごとに評価するとジバコイルとナットレイが特殊受けクッションとして優秀であることがわかりました。ヒスイヌメルゴンには今後期待。

・特殊受けの役割を重要視 ジバコイル
→欠点は水地面、電気無効

・対水タイプを重要視 ナットレイ
→欠点は役割破壊炎技と雨エースへの繋ぎ。

後書き

最終的には雨エースとの兼ね合いで最適な組み合わせは決まる。
例えば、ガマゲロゲやカジリガメであれば水技と草技を受けたいのでナットレイが優先される。一方でキングドラであればフェアリーや素早いドラゴンと戦う機会が多いので炎技を持ったポケモンと戦うことが多くなる。この場合ナットレイでは安定しない。
このようにそのポケモンのタイプにより要求される性能が違うので雨エースと相談して決めてほしい。

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