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GTC2024基調講演直後感想


はじめに

今年最大のAIイベントと言われていた GTC2024基調講演が50分前に終わりました。2時間は長いですね。午前3時からわくわくしていましたが、ところどころ寝落ちしてしまいました。

感想

生成AIでチップ製造プロセスを革新&AIファクトリー

自分たちの製造プロセスを生成AIで改善するという話が冒頭でした。ソフトウェア屋的にはブートストラップですね。

ホームメイドビデオ

全部シミュレーションで作ったホームメイドビデオだと言っていました。ユーザインタフェースとかがはいった部分は動かして撮影したほうが楽だと思うのですが、オムニバースなら関係ないのでしょう。

NVIDIA愛

Jensen HuangのNVIDIA愛がすごい。昔から愛していたとは思いますが、GTCの基調講演で「私はNVIDIAを愛している」と言ったのは過去に記憶にないです。いくらなんでも2時間は長い。ところどころすべっていたように見えたのですが、大丈夫だったのでしょうか。まあ、Jensen Huangなら何をやっても許されるかもしれません。カリフォルニア13時からの基調講演でしたが、米国の朝の経済番組では「今、地球上でテイラースイフトの次に人を呼べる」と言ってました。

Blackwellアーキテクチャ

予定とおり新アーキテクチャが発表されました。いよいよBlackwellアーキテクチャ登場です。事前にNVIDIAが驚くべき性能といっていたとおりです。Hopperの30倍の性能です。あとで資料を確認しなければならないのですが、FP4(4ビット浮動小数点)です。HopperのボードをさしかえてすぐBlackwellに差し替えられるコンパチボードもあるようです。巨大IT企業はとりあえずHopperを注文して、Blackwellが出たらすぐに差し替えるのでしょうか。贅沢な使い方です。終わったHopperボードはどうするのでしょうか。
単にGPUが速くなるだけでなく、AIコンピュータとして積み上げるところは壮観でした。GPU群をたばねるだけで世界のインターネットトラフィック全体と同じくらいあるというのが想像できないほどのスケールです。ブロードコムチップの購入先がNVIDIAなんだな、と理解しました。
チップの中でできることは限界があるのでMellanox買収の効果でNVLinkも第五世代、ネットワーク技術がカギとなる構成要素になっていると感じました。FP4とNVLinkは他社はすぐには追いつけないと思います。

NIM

冒頭の動画紹介でもNIMは結構でていました。NVIDIA Inference MicroservicesがNIMだそうです。ビジネスモデル的にどうして半導体ベンダのNVIDIAがマイクロサービスを提供しなければならないかは一見ではよくわかりませんでした。あとで確認してみます。

ヘルスケア&ファクトリー&ロボティクス

GTC基調講演では毎年のことなので、事例紹介として見ました。

技術的進歩以外の感想

最初のGDX

最初のGDXをOpenAIにハンドデリバリーしたと言っていました。Alexnetの話もしていました。Jensen Huangにとっても思い出深いエピソードだったのでしょう。昨年、招待したOpenAIのIlya SutskeverがOpenAI解任騒動の余波のせいか今年は呼ばれていないのが残念です。

大規模言語モデル

GPT-4のパラメータ数は非公開のはずですが、1.8兆パラメータと言っていました。勝手に顧客のパラメータ数を暴露することはできないので、私の知らない間に公知になっていたのかもしれません。ChatGPTは何回も連呼されましたが、Llama2は1回、Geminiは1回あったかな、Claude 3は全く呼ばれませんでしたね。

気象シミュレーション

対象はがっつり台湾でした。これも台湾愛なのかもしれません。

動画

最近、生成動画がすごすぎて人間が動画に感動しなくなってきたような気がします。それはそれですごいことですが。Soraの話は出ませんでしたが、確認してみないと確かではないですが、動画は一瞬でたかもしれません。

レイトレーシング

オムニバースの中にはいっているのでしょうが、もはやレイトレーシングとかは話題になりませんでした。

日本企業

ざっと見た限り、NTTグループ、ソフトバンク、日産とかが出てました。Katanaというのは日産のシステムなんでしょうか、それともe-katanaのことなのかな。ぱっと見では判別できませんでした。

おわりに

Blackwell GPUを数万台(?)組み上げたシステムは化け物としかいいようがありません。言語に動画にと今も開発競争が進んでいるのでしょうね。チップを重ねて一体化してさらに高密度化は進んでいくようです。もはや世界のインターネットが全部がAIコンピュータとよばれるGPU群の中にはいっているようなものです。
基調講演を見なくてもわかっていたことですが、NVIDIA一強は続くと思います。
見てすぐの感想なので誤解のある部分があればご容赦ください。

参考文献

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