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AI半導体の次はクラウドサービス

Googleの決算

Googleの決算が好調でした。好調な中でも人員削減を進めています。生成AIをソフトウェア開発の効率化にも活用していると予想します。
生成AIがクラウドの売り上げを拡大しています(参考文献[Bloomberg-alphabet])。

AI半導体の次

今年のAI相場をけん引したのは間違いなくNVIDIAでした(参考文献[Bloomberg-nvidia])。NVIDIAは生成AI開発競争に参加する企業につるはしを売るB2B企業に変貌して高い利益率を確保しながら業績を伸ばしています。
開発競争はまだ数年は続くと思います。しかし、学習には必ず飽和が訪れます。90%を99%にするより、99%を99.9%にするほうがはるかに大変です。
どこかで生成AI開発用のAI半導体の需要は頭打ちになると思います。
開発が一段落しても応用は拡大し続けます。推論用のAI半導体の需要は伸び続けます。しかし、推論用のAI半導体はたいした計算能力はいらないと思います。スマホの半導体でも今でも秒に数十億回くらいの計算はこなせます。GPUが載ればすぐ100倍とかになると思います。それ以上の計算能力は要りません。

クラウドサービスの拡大

オープンソースソフトウェアのLlama3の8B, 70Bのモデルが公開されました。パラメータ数は80億個と700億個です。400B (4000億個)のモデルも学習中で公開予定です。
xAIもOpenAIはクローズドだと批判し、自社のGrokのオープン化を進めています。
オープン化は結構なことですが、パラメータ数が数千億個以上になると、動かすのに結局、何かのクラウドサービスを使うことになります。
OpenAIやGoogleが勝とうが、オープンソフトウェア勢が勝とうが、クラウドサービスの需要はいずれにしても拡大し続けます。
使う段階になると、集約して利益率の高いクラウドサービスが生成AIの主役になると思います。
人件費をクラウドサービス費用が代替していく流れです。

むすび

すでにMicrosoft, Googleの決算に表れ始めていますが、今後、クラウドサービスの第二期黄金時代を見ることになると予想します。

参考文献

  • [Bloomberg-alphabet] アルファベット、売上高は予想上回る-クラウドの成長にAI寄与 https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-04-25/SCILVXT1UM0W00 2024年

  • [Bloomberg-nvidia] Goldman's Trading Desk Calls Nvidia 'Most Important Stock' on Earth https://www.bloomberg.com/news/articles/2024-02-21/goldman-s-rubner-says-nvidia-is-most-important-stock-on-earth 2024年

  • [itmedia] Meta、無料で商用可の新LLM「Llama 3」、ほぼすべてのクラウドでアクセス可能に https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2404/19/news095.html 2024年

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