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ChatGPT無料版と有料版の違いを分かりやすく説明します

ChatGPTを初めて使う方や有料版のメリットを知りたい方に向けて、この記事ではChatGPTの無料版と有料版の違いを解説いたします。
各バージョンの機能と限界を詳しく比較し、あなたに最適な選択をお手伝い
します。2024年1月に更新しました。


無料版と有料版の機能比較

ChatGPTには無料で使えるサービスと有料で使えるサービスがあります。
有料版はChatGPT Plus Subscriptionという名前で、月額$20(約3000円)のサブスクリプションサービスです。

まずは、無料版と有料版の機能比較一覧をご覧ください。こちらは2024年1月現在のものです。2023年はすごいスピードで機能追加されていったため、今後もさらに機能が増えていく可能性があります。

機能比較一覧

以降は、1つ1つの機能について説明いたします。

テキストチャットの違い

無料で使えるChatGPT-3.5

ChatGPT-3.5と呼ばれているモデルは登録さえすれば無料で使用可能です。
普通に質問をするとAIが回答してくれます。また、無料で使えるChatGPT-3.5でもPythonでプログラムを作成してくれます。
こちらだけでも十分に使えますので、ChatGPTを使ったことがない方はまずChatGPT-3.5を試してみて、ChatGPTはどういうものなのかを体験してみるのがよいかと思います。

ChatGPT-3.5のメリット

ChatGPT-3.5のメリットとしては、回答がすばやく、使用制限がないことが挙げられます。有料版のChatGPT-4には使用制限があるので、ChatGPT-3.5にできることはChatGPT-3.5に任せるというのがいいかもしれません。

ChatGPTのモデルの違い

有料版のChatGPT Plusに加入すると最新のChatGPT-4が使用できるようになります。
テキストでの対話だけで比較した場合、ChatGPT-3.5でもChatGPT-4でも多くのことに正確に回答してくれます。ただ、例えば数学の問題とか論理的に複雑なことについてはChatGPT-4に軍配が上がります。
なお、ChatGPT4の利用には今のところ制限があり、3時間当たり40メッセージまでとなっています。
それを超えると一時的にサービスが使えない状況になりますが、時間が過ぎればまた使える状態になります。今後この使用制限は変動する可能性があります。

コンテキストウィンドウ

ChatGPTとの会話がいつも短い場合はあまり気にする必要はないですが、ChatGPTを使いこなしたいと思っていたら是非ともコンテキストウィンドウという概念は知っておいた方がよいでしょう。ChatGPT-4とChatGPT-3.5では、コンテキストウィンドウのサイズが違いますので、扱い方によっては注意が必要になります。

ChatGPTのコンテキストウィンドウとは何ですか?
初心者にもわかりやすく教えて
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ChatGPTのコンテキストウィンドウは、ChatGPTが会話中に参照できる情報の範囲を指します。具体的には、ChatGPTが現在の会話の流れや内容を理解し、適切な返答を生成するために用いる、過去の会話の履歴やユーザーから提供された情報を含みます。

このウィンドウは、ChatGPTが一度に参照できるテキスト量に制限があるため重要です。この制限のため、ChatGPTは一度に特定量のテキストのみを「記憶」でき、これが会話の「文脈」や「背景」となります。つまり、このウィンドウに含まれる情報が、ChatGPTが現在の質問やコメントに対して適切に反応するための基盤となるのです。

例えば、ユーザーが初めに自己紹介をした場合、その情報はコンテキストウィンドウに保持され、後の会話で参照される可能性があります。しかし、会話が長くなると、最初の部分がウィンドウから「押し出され」、もはや参照できなくなることもあります。このように、コンテキストウィンドウはChatGPTが会話を適切に理解し続けるためのキーとなる機能です。

ChatGPT-4

なお、コンテキストウィンドウを理解するにあたり、コンテキストウィンドウのサイズを表す「トークン」という単位にも注意を行う必要があります。

トークン

コンテキストウィンドウのトークンってどういう単位ですか?
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コンテキストウィンドウ内の「トークン」とは、言語モデルがテキストを解析する際に用いる最小の単位です。トークンは通常、言葉や句読点といった個々の要素に分けられたテキストの一部を表しますが、必ずしも一般的な「単語」と一致するわけではありません。実際には、トークンは以下のような様々な形態をとることがあります:

単語:これは最も一般的なトークンの形態です。例えば、「犬」、「走る」、「美しい」など、個別の単語がそれぞれトークンになります。
部分的な単語:複雑な単語や長い単語は、複数のトークンに分割されることがあります。例えば、「不可能」は「不」と「可能」に、またはさらに細かく分割される場合があります。
句読点:句読点もトークンとしてカウントされます。例えば、「。」、「、」、「!」などがそれに該当します。
スペースや特殊文字:スペースやタブ、改行といった特殊文字もトークンとして扱われることがあります。

トークンは、言語モデルがテキストを理解するための基礎的な構成要素です。それぞれのトークンは、文脈の一部として、文全体の意味を解析し、応答を形成する際に重要な役割を果たします。ChatGPTのようなモデルでは、これらのトークンが連続してコンテキストウィンドウを形成し、会話の流れを追うのに用いられます。このウィンドウのサイズは限られており、一定数のトークンが埋め尽くされると、古いトークンから順に忘れられていきます。

ChatGPT-4

日本語の1000文字で入力するとどのくらいのトークンになりますか?
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日本語のテキストをトークン化する際、1,000文字がどのくらいのトークン数になるかは、テキストの内容によって大きく異なります。日本語は漢字、ひらがな、カタカナなど複数の文字体系を使用しており、それぞれの文字や単語の長さが異なるため、トークン化の結果も変わってきます。

一般的に、日本語のトークン化では、以下のような傾向があります:
漢字:漢字は通常、それぞれが個別のトークンとなります。しかし、複合語の場合は複数の漢字が1つのトークンとなることもあります。
ひらがなとカタカナ:これらは一文字ずつトークン化されることが多いですが、短い単語や接続詞などはまとめてトークン化されることもあります。
句読点と特殊文字:句読点や空白もトークンとしてカウントされます。

実際のトークン数は、テキストの具体的な内容に依存します。短い単語や単純な文構造を持つテキストは、トークン数が少なくなる傾向があります。一方で、複雑な文や長い単語を多用するテキストは、より多くのトークンを生成します。

結果として、1,000文字の日本語テキストがどのくらいのトークン数になるかは一概には言えませんが、おおよその目安としては、数百から数千のトークンになる可能性があります。ただし、これはあくまで大まかな推定であり、実際の数値はテキストによって異なります。

ChatGPT-4

上記のような理由からコンテキストウィンドウのサイズを考慮する必要がある場合は英語を使用した方がよい可能性があります。

ChatGPT-4とChatGPT-3.5のコンテキスウィンドウのサイズは以下のような違いがあります。詳しくは以下のリンク先からご覧ください。

コンテキストウィンドウサイズの比較
GPT-4 Turboの :  128,000トークン
GPT 3.5 Turbo :  16,385トークン

https://platform.openai.com/docs/models/gpt-4-and-gpt-4-turbo

音声チャット

有料版のChatGPT Plusに加入しているユーザーには2023年11月より、ChatGPTで音声での対話ができるようになりました。音声で入力を行い、それに対して音声で返答してくれます。当初、音声チャットは有料版向けの機能でしたが、2023年12月に無料版のChatGPT-3.5でも音声対話が可能になりました。
音声チャットは英語はもちろん、日本語、中国語、中国語、スペイン語など多数の言語でチャットすることが可能です。

初めてChatGPTと英語で会話をしたときは、ChatGPTは非常に流ちょうで、実際にそこで人がしゃべっているように聞こえて、大変驚き、テンションが上がりました。
日本語の場合もスムーズではありますが、日本語を学んだ外国人としゃべっている感じがしました。日本語での会話の対応について今後改善の余地があります。

ChatGPTであればいつでも話したいときに英語や日本語で対話ができますし、質問したければ日本語でも受け答えしてくれます。相手もAIなので、恥ずかしがる必要はありません。(それでも私は間違えたり、言葉が出なかったりすると恥ずかしさを感じてしまいますが…)これは語学学習サービスにとっては大きな脅威となるのは間違いないだろうと感じますね。


ここから先は有料のChatGPT Plusに加入しているユーザーだけが使える機能の説明になります。

画像認識(ChatGPT-4V)

2023年10月、ChatGPT-4Vという機能がリリースされました。ChatGPT-4VのVはVISONの略で、ChatGPTが画像認識機能を備えたということです。
今までの入力はテキストだけでしたが、音声が加わり、今度は画像も加わりました。
音声チャットでChatGPTに耳と口が獲得され、ChatGPT-4Vで目が獲得されたということです!

画像認識の例としてボルダリング施設の画像を入力し、何が写っているのか尋ねてみました。クライミングウォールの壁であることと、マットが敷かれているなど、人が画像を説明するよりも詳細に説明してくれました。

画像認識

画像生成(DALL-E 3)

2023年10月にはDALL-E 3という画像生成AIのサービスもChatGPT Plusで使用が可能となり、これによって、絵を描いたり、ロゴを作ったりすることができるようになりました。パワーポイントに挿入する画像やロゴ作成など使用方法は無限大です。この記事のブログのアイキャッチ画像もChatGPTを通じてDALL-E 3に生成してもらっています。

例として「ファンタジー世界」を描いてもらいました。横長に指定していますが、一言でこの絵が描けます。

ファンタジー世界

WEB検索(WebPilot)

ChatGPTは学習データに限界があり、学習外のことについては適当に答えてしまったり、そもそも答えられないということが起こります。
しかし、WEB検索の機能が追加されたおかげで、より正確な回答を返せるようになりました。学習データになければChatGPTがWEBから回答を検索して答えてくれるのです。
例えば、最新の情報については学習データにないので、検索して回答を作成してくれます。さらに検索のした際のリンクも記載してくれます。
ただ、場合によっては、回答の内容とリンク先の内容が合っていないこともあり、やはり確認は必要です。

WebPilotを通した返答

データ分析、プログラム実行(コードインタープリター)

コードインタープリターは、データ分析やプログラムの実行をすることができます。具体的には、以下の記事にまとめておりますのでご参考ください。

GPT Store

上記機能に追加して、さらに2023年11月にGPTsという機能の発表も行われました。GPTsは、ユーザーが独自でChatGPTをカスタマイズできる機能です。

https://openai.com/blog/introducing-gpts

今までのChatGPTは、例えるなら1人の東大生のようなイメージです。特定の業種や業務、製品などの知識はないけれども、全般的な基礎能力が高く、論理的で仕事も早いという感じです。GPTsは、その東大生に特定のことを学習させたり、ある能力を特化させたりしてGPTを作成することが可能になりました。

それによって、コンサルティングに特化したGPT、法律業務に特化したGPT、カスタマーサービス専門のGPTなどなど、それぞれの能力に秀でたGPTをカスタマイズできるようになったのです。

そして2024年1月には、GPT Storeが解放されました。個人でGPTsを作成して使うだけではなく、多くの人が作ったGPTsを使って作業を効率化したり、楽しんだりできるようになったのです。

多くの人に有益なGPTsを作るのもいいですし、優秀なGPTsを使いこなして自分が実現したいことを実行するのも楽しいでしょう。ChatGPTのできることがどんどん広がっていきます。

まとめ

本記事では、ChatGPTの無料版と有料版の違いについて明確に解説しました。無料版は、基本的なテキスト入出力機能を持つChatGPT-3.5を提供し、さらに音声での多言語会話もできるようになりました。多くのユーザーにとって十分な利便性を備えています。
対して、有料版のChatGPT Plusは、進化したChatGPT-4、画像生成機能のDALL-E 3、画像認識と音声入出力が可能なChatGPT-4Vなど、さらに高度な機能を利用できます。これらの機能は、特に画像作成や映像分析などが必要なユーザーにとって魅力的でしょう。

また、有料版では、カスタマイズ可能なGPTs機能が導入され、特定の分野に特化したChatGPTの利用が可能となりました。この機能により、専門的な知識や特定の業界に特化した対話が可能となり、さらに多様な用途での活用が期待されます。

これらの違いを踏まえ、ユーザーは自身の利用目的や必要性に応じて、無料版か有料版のいずれかを選択することができます。無料版は基本的な機能に限られますが、有料版は進化し続ける最新の技術アクセスと、カスタマイズの自由度が魅力です。これにより、多様なニーズに応えることができるのがChatGPTの大きな特徴と言えるでしょう。


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