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最近思うこと⑧〜「察し」の限界〜

この“察し”という話題は、ゼミ講義中に出てきた。

私を含むチームが、社会学者ゴフマンの著書「集まりの構造」についてプレゼンをした回✏️

2.3.4年のゼミ生30名程が集まって行われた
私たち“集まり班”は、メンバー3人とも2年生で組まれたため、考察がそこまで深い部分まで踏み込めなかったのが悔いが残る😖

(先輩や先生に「よく頑張った👏」と言われたのが報い🥹)


「状況適合性」について

私たちが充てた状況適合性の規則▼▼

「状況適合性の規則」について、その原因は『人々がコミュニケーションをする際は、厳格な規範の規制を受けている』
また、その効果としては『コミュニケーションの秩序が保たれる』のだ。

簡単に説明すると、【私たちが何気なく行っているコミュニケーションには、配慮や礼儀(▶︎他者の目線)があり、私たちはそれに従って「状況にふさわしい行為」をし、社会の秩序が保たれる】のだ💡


ゼミの先生のお話

ゼミの先生はドイツと縁のある方で、よく日本とドイツを比較して教授される。

ドイツでは、“他者にやってほしいことは言う”が当たり前だそうだ。一方、日本では『それは察してね〜』が多い。

おもてなし】文化だってそうだ。
相手がやって欲しい“であろうこと”を、事前に用意しておくことが おもてなし な気がする。


おもてなし について調べていると、こういった記事があった。

おもてなしは感動を与えなければならない側面もあります。その際に必要なことは想像を超えた気遣い

享受側に快適な時間を過ごしてもらうために、相手がどんなことを求めているのか、何をしたら喜んでもらえるか、そういった相手のために考える時間が必要です。

そうした時間で「自分には何ができるか」と考え、想像を超えた気遣いとも言える心配りこそが最高のおもてなしに。

私たちが受けるおもてなしもこうした心配りや時間の末生まれているものなので、これから改めて感謝を伝えることができたら素敵ですね。

【日本のおもてなし文化とは?】https://thegate12.com/jp/article/422


ここでも書かれているように、こうした「気遣い」が「おもてなし」に繋がるのだと分かった。
「日本人は礼儀正しい」という世界にある認識は、ここから来ている気がする💭


ここで、1つの例をあげます。▼
これは「おもてなし」に入ると思いますか?

とあるホテルでは、お子さんにアメのプレゼントをしています。お菓子の種類は『青いアメ』『ピンクのアメ』の2種類です。

男の子が家族と共に宿泊した際、スタッフは「おもてなし」心を発揮し、「察した」結果、ピンクではなく『青いアメ』を差し出しました。

いかがでしょうか、これは果たして「おもてなし」に入りますか?


私が思うこと

このスタッフの行動は、今までの日本だと“当たり前”だったかもしれない。ランドセルが明瞭な例であり、「男の子=黒、女の子=赤」のような。

本当の「おもてなし」はそういうことなのか?

仮にその男の子がピンクが好きだったら、、?という前提を挟まない故に、相手の好みを無視して、こちら側の主観で動いている。つまり、日本の「おもてなし」文化は、悪く言うと、こちら側の先入観を押し付けていることになるのではないか。

もてなされる側に選択権がないことが問題視されるべきな気がする。

状況適合性が全て悪い訳ではないけど、「これが日本のおもてなし文化だよね〜」と問題を先延ばしにしている現状は、正直看過できない。


「察する」に洗脳されている方へメッセージ

「なんで空気読めない?」と言ったこと、言われたことはありますか?

私は、してほしいことがあったら自分から言います。
決して「それくらい察してよ」とか「なんで気づかないの」とか言いません。

だって他者に完全に分かってもらうことは不可能って分かっているから。
「それくらい察して」「気づいて」は、相手に期待しているから出てくる言葉だと思っています。

私は、あることを契機に他者に期待することを辞めました

家族、友人、恋人、仲間 などなど、普段関わる人を信用していないということではありません。ただ、期待はしない。その方が気持ちの起伏がなくなり、生きやすくなりました。


まとめ

状況適合性、つまり「その状況にふさわしい行為ができているか」

ただ、ふさわしい行為は絶対的にあるものなのか?という疑問もある。ゼミに出てきたのは、ゴフマンが参照したエチケット集だ。現代では、マナー講座などを頻繁に目にする。しかし、それはあくまでも定型的なもので、融通が効かない気がする。先程のアメの例がそうである。

よって、先程提示したドイツの例のような心持ちがあれば、「察する」という一種の呪いに囚われることがなくなると思う。


久々にちゃんとした記事を書いた気がする(笑)

最後まで読んで頂きありがとうございました。
本記事及びマガジンは、自身の備忘録です。