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【武藏野MTG會】第6回開催レポ【レガシー】

9月16日(土)、残暑。
埼玉県朝霞市の市民会館ゆめぱれすにて、第6回武藏野MTG會を開催いたしました。

レガシー3回戦(+上位4人によるSE)をメインイベントに、その後はフリプや二次会などを通じて、レガシーおじ民同士交友を深めました。(いつもの

今回の最大のトピックは、きよあきさん企画のMTG研究発表会。
前回優勝のジャンさんを登壇者に迎え、その知見を共有していただきました。

今回は主催のチョンボでちょっとばかり問題が発生したものの(後述)、なんとか會を無事に終えられましたので、例のようにレポとして残したいと思います。

1.前日譚→大会前

第5回(前回)の開催直前に、きよあきさんからこんなお話をいただいた。

「武藏野会でMTG関連の研究発表をしませんか?学会のような感じです」

私としてもその全貌を予見できていたわけではなかった。
むしろ、「学会」を生業にしているからこそ、趣味の世界で聞くその言葉に違和感もあった。

…しかし、好奇心がそれを上回った。

「やりましょう」

さらにそこに、第5回優勝者となったジャンさんが乗っかってくれた。

こうしてまた新しい形で開幕することとなった第6回は、過去最多を更新する30人ものご参加をいただきました。(レガシー大会参加は28人。)
毎度ながら、参加者の皆さんには心から感謝。

上記企画の内容についてはここには詳しく書きませんが、ジャンさんの発表も熱が入っており、社会人として多忙な中でそれだけの時間と熱意を傾けてくださったことに改めて感謝を申し上げます。
きよあきさんもご企画・ご準備ありがとうございました。

第6回の流行語は「自責」で決まり。

2.メイン大会 無盡杯

常識的なレガシーおじ28人、非常識な飲酒おじ1人、途中参加1人。
飲酒おじを除く28人でペアリング
(当たり前だよなぁ?

2大会ぶりに帰ってきた朝霞市民会館ゆめぱれすは、相変わらず会場費はかわいくないけれど、広々快適。
何より明るいのがいいよね。

デカ窓、だいじ。
いつもありがとうございます!

今回も初参加の方に4人もご参加いただき、予定より5分遅れの13時50分に1回戦のスタートを迎えました。

第6回となもなれば、顔見知りも増え、和やかなムードは一層増してくる。
しかし、それと同じだけ、勝ちたい気持ちも強くなる。

真剣にやるから楽しいし、楽しいから真剣に向き合える。
僕らは幸福な無限ループの中にいる。

①スイス1回戦

目の前に座るのは斑鳩さん
毎月狭山市で彼の地きずな杯を運営されており、最近では読み応えのあるnote記事も精力的にアップされている。
自身でイベントを主催してみて思うのは、毎月続けるバイタリティ。尊敬。

そんなイベント主催者の先輩ではあるが、実は対戦自体は初めて。
舞台は武蔵国。
新座郡の誇りにかけて、今日ばかりは入間郡に譲るわけにはいかない。

Game1
私の中で斑鳩さんはハイタイドを握っているイメージだったのだが、その虚像は早くも《Volcanic Island》のセットで崩れる。
そのまま《思案》でゴー。

出方がわからない相手は守りにくい。
そんな時、スタックスならこうする。《不毛の大地》。

斑鳩さんはフェッチランドで《島》を確保して《渦まく知識》。
スニークショーの線も頭の片隅に残しつつ、基本地形を序盤に引っ張る余裕がある青白コントロール系を疑う。

《ウルザの物語》→《古えの墳墓》から《三なる宝球》を繰り出すが、ここには《目くらまし》。まだわからない。
構築物トークンを出しつつ3章のサーチに進もうとしたところに《もみ消し》。《もみ消し》?
《選定された平和の番人》には、再度《目くらまし》。

早くマウントを取りたいところでひらりと躱され続け、ようやくフェッチランドから《平地》がお目見えすると、《石鍛冶の神秘家》で《カルドラの完成体》をサーチ。
正体が現れると同時にクライマックス。

これが着地してはゲームにならないため、《孤独》で《石鍛冶の神秘家》を農村に移住させつつ、急いでライフを詰める。
が、2人目の《石鍛冶の神秘家》が即座にスタンバイ。

こんな時の取っておきが《精霊界との接触》。
《石鍛冶の神秘家》本体の追放ではなく、起動してマナを寝かしてもらってから、魂力で細菌トークンをブリンク。
テンポとライフの二重取り。

Game2
斑鳩さんは痛恨のダブルマリガンだったが、《Tundra》→《思案》ノーシャッフル。
どうやら後続の算段は立っているらしい。

然らば、それを崩す《不毛の大地》。
その後、先置きの《真髄の針》で指定してあった《石鍛冶の神秘家》が登場し、素出し可能な《獅子の飾緒》をサーチされるも、この起動も《選定された平和の番人》で睨む。

青マナに辿り着けないカラースクリューに乗じて、《煙突》を設置。
ススカウンターをX=2まで増やしてなけなしの土地まで均した上で、《精霊界との接触》の魂力で《煙突》のススカウンターをリセット。
武蔵国の内戦は無事平定された。

あいチャン 2ー0 斑鳩

斑鳩さん(右)と言えばこの個性的なプレイマット(?)。

フィーチャーテーブルとなる1番卓は、運営も手伝っていただいているkazuさんのBGシェオルリングと、(おそらく)最年少のYamadaさんのDeath&Taxes。
kazuさんは先日公式大会でSEに初進出し、波に乗っての緒戦。

Game1
先手のkazuさんは《むかしむかし》から土地を見つけ、そのままセット。
対するYamadaさんはひまわりの《平地》から《霊気の薬瓶》。

ここでkazuさんは《カザド=ドゥームのトロール》で沼サイクリングすると、すぐさま《再活性》。
わずか2ターン目にして6点クロックを送り出す。

Yamadaさんは《リシャーダの港》セットして更なる展開を阻害しようとするが、《暗黒の儀式》を絡めて《飢餓の潮流、グリスト》まで盤面に降り立つ。

強力な2枚に同時に対処しなければならないが、ここはセットランドと今引きの《ルーンの母》を送り出すのみ。
しかし、今度はアップキープに《リシャーダの港》は起動しない。

そして、《飢餓の潮流、グリスト》の起動後、《カザド=ドゥームのトロール》のアタックに対して予定調和の《剣を鍬に》。

これで一息つきたいところだが、《ダウスィーの虚空歩き》2体が現れる。
残ライフ1の状況で《護衛募集員》が《孤独》を呼び寄せたものの、シャドー2体を相手に、絆を結ぶ相手を見つけられなかった。

Game2
先手の《ルーンの母》スタートに対し、《沼》《暗黒の儀式》から《シェオルドレッドの勅令》と沼サイクリング。
次のターンには《再活性》まで淀みなくキャスト。

しかし、サイド後の世界、ここに《封じ込める僧侶》が捩じ込まれる。
さらに《不毛の大地》で土地を割りつつ、《石鍛冶の神秘家》を展開。
この無駄のない動きを前に、あっけなくタオルが投げ込まれた。

Game3
kazuさんの初動は《不毛の大地》《水蓮の花びら》《暗黒の儀式》からの《一つの指輪》。
早々に強大なドローエンジンを手に入れ、先手2ターン目にして3枚追加ドローした形。

にもかかわらず、セットランドがない。

このような状況で最も当たりたくない相手が、目の前にいる。
これみよがしのセットランドは《リシャーダの港》。

これでは埒が明かないと、なけなしの《不毛の大地》を《リシャーダの港》に切る。
さらに《一つの指輪》で4枚ドローすると、溢れんばかりの手札からまずは《悲嘆》を想起キャスト。

対応して《霊気の薬瓶》経由で《石鍛冶の神秘家》が戦場へ。
公開された手札は、今手札に加わった《獅子の飾緒》、《平地》、《剣を鍬に》、《梅澤の十手》

〈F**kin' Japanese Weapon〉はさすがに無視できなかったか、これを落としたものの、返しに《不毛の大地》を食らってしまう。
《獅子の飾緒》で墓地を睨まれており、再び《水蓮の花びら》を投げ捨てて送り出した《黙示録、シェオルドレッド》も、見えていた《剣を鍬に》で即退場。

こうなると重くのしかかるのが《一つの指輪》。
ドローの魔力に溺れた代償として、勝利を差し出すこととなった。

Yamada 2ー1 kazu

②スイス2回戦

2回戦、私のお相手は前回準優勝のたつあにさん。
まごう方なきリアニメイトのエキスパートである。

これまでにも、前述の彼の地きずな杯でお手合わせいただいており、初見殺しした1勝と、完璧に立ち回られた1敗。
キープ基準を間違えたなら、さもなくば死あるのみ。

Game1
痛恨の後手。
しかも、お互いダブルマリガン。

リアニメイトは5枚からでも十分に勝てるデッキだが、ストンピィの5枚スタートはかなりシビア。
初速を上げるためのアド損覚悟のマナ基盤が、逆に手数を制限する。

幸いにして初動がセットランドのみだったのに対し、《裏切り者の都》から《虚空の杯》X=1。
背水の一手。

しかしこれを《Force of Will》されると、続けて《思考囲い》。
公開した《平地》《虚空の杯》《エメリアのアルコン》《孤独》から《孤独》捨てられ、すぐさま《再活性》で釣り上げられる。

こちらは《虚空の杯》に優先して《エメリアのアルコン》を送り込むと、これ以上ないタイミングで引き込んだ《精霊界との接触》を魂力でプレイ。
対象は、私の《孤独》

Game2
後手の初動の《虚空の杯》X=1のスタックで、《納墓》で《残虐の執政官》を埋められる。
そして訪れた《静寂》。

エンチャントに触れない《精霊界との接触》の穴をきっちり突かれて全てを失うと、《残虐の執政官》が這い出す。

《罠の橋》を置いて時間を稼ぐ間に、《ウルザの物語》で地上をがっつり固め、互いに《罠の橋》が邪魔な状況。
最後は《些細な盗み》から先に仕掛けられ。

Game3
《虚空の力線》あり、色マナなしのハンドを悩みに悩んでマリガン。

《虚空の力線》を再び引き込み、《ウルザの物語》→《古えの墳墓》でスタート。
そのまま最速で構築物トークンを育て上げ、置物対策を引かれる前に逃げ切りを図る。

生物を追加しては捌かれる消耗戦の結末は、土地2枚の相手に対する《選定された平和の番人》。
最後の瞬間まで手に汗握る勝負だった。

あいチャン 2-1 たつあに

隣の1番卓では、我々の対戦中からずっと前回王者・ジャンさんがご歓談中。

「終わるの早くないですか?」
「みんながマリガンチェックしている間に負けた」

Game1
後手のしょーちゃんさんの《僧院の速槍》でゲームが始まると、ジャンさんは即座に《剣を鍬に》。
しかし2ターン目には《裂け目の稲妻》が2枚待機される。

ここで《時を解す者、テフェリー》なら最高だが、そううまく事は運ばず、待機が明けて本体6点。
さらに《Chain Lightning》で3点。

先攻4ターン目、フェッチランドを切り、残ライフ8。
望みを託したのは、《Comet, Stellar Pup》。
謹製「わんにゃんコントロール」の「わん」である。

ダイスの出目は4。《剣を鍬に》を手札に回収。
しかしエンドに《稲妻》で残ライフ5。

後手4ターン目、極め付きの《発展の対価》。
5cコントロール相手に削った点数は、書くだけ野暮というもの。
所要時間3分。

Game2
《喜ぶハーフリング》でスタートしたジャンさん。
これが立派なブロッカーとなり、見事に《稲妻》を吸い取る。

しかし、続けて《僧院の速槍》が《溶岩の撃ち込み》を背に走る。残ライフ15。
次のターンには、《ゴブリンの先達》《溶岩の撃ち込み》《批判家刺殺》で残ライフ4。

さらにこの《ゴブリンの先達》の攻撃の誘発で捲れたデッキトップは《Force of Will》。
先手3ターン目にセットランドできなかったジャンさんの心を折るに十分すぎた。
所要時間1分10秒。

しょーちゃん 2-0 ジャン

2戦合計、4分10秒。
録画時間、10分余り。
この人たちシャッフルの方が長かったんですか。

「バーンはコンボ」とはよく言ったもの。
「マリガンチェックしている間」もまんざら嘘でもなかったようだ。

③スイス3回戦

2-0同士の2番卓。私の対戦相手はTOMさん。
前回は2-0のバブルマッチで優勝者に惜敗しており、雪辱に燃える。

デッキは言うまでもなくテゼレッター。
師匠譲り。

Game1
初動は緑が見える土地から《虚空の杯》X=0。
緑?X=0?まさか違うデッキ?

しかし《選定された平和の番人》で手札を除くと、そこにはやはりテゼレッターならではの手札がありひと安心。(安心している場合ではない

続く《煙突》に《Force of Will》を吸ってもらい、《エメリアのアルコン》を押し通す。
アーティファクトガチャガチャ系デッキにはこいつが効く。

Game2
こちらはワンマリガン。そこに再び《虚空の杯》X=0。
この瞬間、手札の《モックス・ダイアモンド》が石炭以下に。

その後、なんとか平地サイクリングで白マナには辿り着いたものの、早すぎる《河童の砲手》の迫撃に蹂躙される外なかった。

搦め手が多い印象のテゼレッターだが、どうやら今回のものは8castに近く、かなり直線的な印象をここで受ける。

Game3
相手を8castとして見る。
《悪意の大梟》も厄介だが、《河童の砲手》は出ればゲームが終わる。
その前にケリをつけなければ。

初動は8cast系が嫌がる《エメリアのアルコン》。
あれば確実に撃たれる。――当然の《Force of Will》。

しかし、今回の本命はこっちだ。――《世界のるつぼ》!

墓地には《不毛の大地》。
手札には《ウルザの物語》。
河童に影も踏ませぬ逃げ切り。

あいチャン 2ー1 TOM

1番卓でも、しょーちゃんさんとちたんさんによる全勝対決。
前回王者を消し炭にしたバーンの電撃戦か、快速急行で行く〈地下街〉探検か。

Game1
セットランドのみで終えたしょーちゃんさんに対し、ちたんさんは《Karakas》《金属モックス》《金属モックス》から《鏡割りの寓話》を紐解く。
このゴブリン・シャーマントークンは即座に《稲妻》で対処するが、バーン側にもRound2のような速さが見られない。

一の矢は折れても、二の矢をルーティングで探せるのが《鏡割りの寓話》が《鏡割りの寓話》たる所以。
そこから《練達の地下探検家》を引き込む。
このマッチに於いて、タフネス4の持つ意味があまりにも重い。

本体に立て続けに火力を撃ち込んではみるが、
盤面には《練達の地下探検家》、《キキジキの鏡像》、再び登場したゴブリン・シャーマントークンと《鏡割りの寓話》。
デッキトップには《進め、エオルの家の子よ!》。
盤外には待ち構える「罠」。

Game2
初動の《僧院の速槍》に返す刀、《水蓮の花びら》《水蓮の花びら》《裏切り者の都》からの《練達の地下探検家》。タフネス4!
これには思わず苦笑いが零れる。

それでも先攻なら…
《批判家刺殺》と《溶岩の撃ち込み》とともに特攻した《僧院の速槍》がイニシアチブを奪う。
さらに《虚空の杯》には《粉々》で対処。
この辺りのアーティファクト対策は主催に鍛えられている。

しかし、《練達の地下探検家》がどうにも止まらない。
虎の子の《僧院の速槍》も《砕骨の巨人》に《踏みつけ》られ、早くも迫る「罠」を前に、自ら撤退を選んだ。

バーンにも勝る、恐るべきイニシアチブの速度。

ちたん 2ー0 しょーちゃん

④準決勝

1番卓。
スイス1位のちたんさんのボロスイニシアチブに対し、スイス4位のおっしーさんは……秘密のデッキで挑む。

Game1
スイス1位のちたんさんが先攻。《魂の洞窟》を人間指定でセットして終了。
一方のおっしーさんは《Tropical Island》→《喜ぶハーフリング》という、比較的静かな立ち上がり。

しかしその様相はすぐに一変する。
《金属モックス》《裏切り者の都》と展開すると、意気揚々と地下街に飛び込む《混沌の洞窟の冒険者》。RTAの始まり。

これを鎮めるべく、《トレストの使者、レオヴォルド》が呼び出されるが、合意に応じず7/5となった《混沌の洞窟の冒険者》が駆ける。
さらに《虚空の杯》X=1。からの《進め、エオル家の子よ!》X=1。

今度はイニシアチブを寄越せとばかりに《トレストの使者、レオヴォルド》が強迫するも、騎士トークン決死のブロックでご破談に。

やむなく《不毛の大地》で土地を割りつつ、4/4の《聖遺の騎士》を送り込んだものの、この4/4もすぐにチャンプブロッカーになってしまうのが今のレガシー。
さらにとどめとばかりに《エメリアのアルコン》を送り出す。

後がないおっしーさんは、ここで三たび《トレストの使者、レオヴォルド》で取引を持ち掛ける。
ちたんさんはこれを、唯一のブロッカーである《エメリアのアルコン》でチャンプブロック。

次の瞬間、3枚目の土地と《喜ぶハーフリング》から叩き付けられたのは、周到に隠されていた《魔の魅惑》!
さらに間髪入れずに飛び出す《護衛募集員》!これは驚くべき大逆転劇!

――そう思い、デッキにサーチの手が伸びた刹那。
「対応して《エメリアのアルコン》」

各プレイヤーは、毎ターン1つしか呪文を唱えられない。

サーチの解決に入り、指先がしばしデッキ内を逡巡したが、選ばれたのはクリーチャーではなく、次のゲームに進むことだった。

Game2
今度は黒のご挨拶《思考囲い》から入るが、見えたのは《水蓮の花びら》《水蓮の花びら》《古えの墳墓》《古えの墳墓》《平地》《混沌の洞窟の冒険者》《練達の地下探検家》。
恐ろしい手札。

《水蓮の花びら》を選ぶしかない。
それはつまり、《Force of Will》がないことを意味する。
何を隠そう、おっしーさんのデッキは青いながらWill抜きなのである。

後手1ターン目、動きは阻害したはずだったが、デッキトップからお目見えする《鏡割りの寓話》とゴブリン・シャーマントークン。
「後手にはドローがある」。

このままでは、次のターンに4マナに到達してしまう。
さらなる妨害をするか、早くコンボを決めに行くしかない。

《緑の太陽の頂点》で《ドライアドの東屋》を呼んで自分はマナを伸ばしつつ、ゴブリン・シャーマントークンに《剣を鍬に》を撃ち込んで相手のマナ源を削ぐ。
一方のちたんさんも、コンボを阻止するために《精霊界との接触》で《ドライアドの東屋》を追放。

このマナ源をめぐる応酬が刺さってしまったのはおっしーさんで、セットランドもなく終了。
対して、ちたんさんはアルーレンへの解答たる《エメリアのアルコン》を再び送り出す。

2枚目の《思考囲い》で残っていた《混沌の洞窟の冒険者》を落とし、次のターンに引き込んだ《沼》から《飢餓の潮流、グリスト》。
この頑強なPWに逆転の望みを託したが、エンドに《孤独》が通常キャストで登場し、虫トークンを奪った上で戦線に加わる。

残ライフ6に対し、ブロッカーは0、返しの打点は7。
コロナ禍でテーブルトップを離れており、この日がウン年振りのレガシーだったというおっしーさん。
思わず「強すぎィ」と本音が漏れた。

ちたん 2ー0 おっしー

2番卓。
スイス2位・主催の白スタックスと、スイス3位・Nanase7vさんのデスシャドウ。

Game1
先手初動の《エメリアのアルコン》には《Force of Will》。
返しのセットランドは《不毛の大地》。しかし《古えの墳墓》を割らない。

手札が透けた。
十中八九《カザド=ドゥームのトロール》の沼サイクリング構えで決まり。

しかし、それ以上に《目くらまし》をケアしなくていいのが大きかった。
間髪入れずに《煙突》設置、完了。

Game2
今度は《血の墓所》ショックインから《思考囲い》でスタート。
公開した《塔の長官、ボロミア》《永久のドラゴン》《影槍》+土地4枚の中から、《影槍》が抜かれる。

しかし、ここで気が付く。
《血の墓所》…?

《溶融》が頭を過るが、置物と生物を散らした構成、今の手札は「生物で攻めろ」と言っている。
《目くらまし》がないならさらに話は早い。

デッキトップから当然のように《モックス・ダイアモンド》を引き込み、送り出すのは新兵器の《塔の長官、ボロミア》。
《Force of Will》との1対2交換なら御の字だったが、これもすんなり通り、《殺し》《悲嘆》《目くらまし》《Force of Will》のピッチキャストを押さえた。

そうとなれば畳みかける。
いくつかの応酬の後、《魂の洞窟》経由で《永久のドラゴン》を押し通し、2ターンクロックとする。

墓地は思ったほど肥えておらず、仮に《濁浪の執政》でも5/5までしか育たない。
対するこちらは、5/5と刺し違えたとしても、永久のドラゴン・トークンが舞い戻る算段。

あいチャン 2ー0 Nanase7v

⑤決勝

主催がやらかしました。
決勝戦、動画が撮れていませんでした。
(《致命的な一押し》の《忘却》。)

伏してお詫び申し上げます。
(半日寝込みました。

……

ないものはクヨクヨしても仕方ない。
世間知らずだった少年時代から、自分(の記憶力)だけを信じてきたんじゃねーのか。
(というわけで、誰得の白スタックス目線になりますが、何卒ご容赦ください。)

Game1
ちたんさんの初動は《水蓮の花びら》経由の《鏡割りの寓話》。
ボロスイニシアチブの初動の中で、「最も優しい部類の動き」である。

主催は《モックス・ダイアモンド》経由での《エメリアのアルコン》。
ボロスイニシアチブ相手では最もいい初動のひとつだ。

ありがたいことに、あちらのマナ基盤は特殊地形ばかり。
数少ない基本地形や《猿人の指導霊》を経由しなければ、仮にゴブリン・シャーマントークンでチャンプアタックしたとしても、4マナのイニシアチブ生物には到達できない。

そう、《孤独》さえなければ。

――この願いは通じたが、もうひとつの対処札の不在を願い損ねた。

《精霊界との接触》。
自分でも使っているカードに裏切られるとは。

生物をどかされ、マナを伸ばされ、次は確実にイニシアチブ生物が来る。
しかし、主催は生物を用意できない。
白スタックスとはそういうデッキだから。

Game2
先手の主催は《選定された平和の番人》からスタート。
しかし、覗いた手札にはしっかりと《激情》が握られている。

それでもやることは変わらない。
《激情》を指定して展開を遅らせつつ、《煙突》設置、完了。

絶対に4マナには到達させないという強い意志。

Game3
天下分け目の決戦。
ちたんさんは1マリガン。

主催の初手は、《古えの墳墓》《ウルザの物語》《精霊界との接触》《エメリアのアルコン》《孤独》《孤独》《孤独》。

対イニシアチブストンピィでは、これ以上ない7枚。
これで駄目なら諦めるしかないと言わんばかりの。

しかし、組み立ては重要。
《ウルザの物語》を活かしつつ、どこかで〈イニシアチブ〉を取りたい。二重の意味で。
そのためには…

ちたんさんの初動は今ひとたびの《鏡割りの寓話》。
主催は《ウルザの物語》をセットしつつ、《精霊界との接触》をコストに《孤独》でゴブリン・シャーマントークンを農場送りに。
宝物トークンを算段にキープしていれば、これだけで事故を起こさせることもできる。

とはいえ、環境デッキはそんなに柔ではない。
次のターン、やはり出てきた《練達の地下探検家》。

イニシアチブを取られた。
目論見どおり。

主催はターン終了時にアタッカーたる構築物トークンを生み、さらにターンを受け取って2体目のトークン生成と《探検の地図》をサーチ。
《練達の地下探検家》を《孤独》でどかしつつ、構築物トークンでアタック。

ここで《孤独》を持たれていたら諦めるしかない。
が、無事に構築物トークンを地下街に滑り込ませることに成功。

ついにイニシアチブを握った。

こうなると強いのが《煙突》。
パーマネントを全部吹き飛ばす覚悟で設置、完了。フル稼働。

航空戦力の《エメリアのアルコン》も追加し、イニシアチブ争奪戦のマウントを継続。
対イニシアチブでサイドに枠を取った《倦怠の宝珠》も添えて。

ちたんさんも2枚目の《鏡割りの寓話》で戦線を横に広げるが、タイミング悪く使嗾されたゴブリン・シャーマントークンが暴走し、イニシアチブを取り返せない。

そうこうする間に、戦いにフィナーレが。
地下街を走破した先に、ダメ押しの《選定された平和の番人》がノータイムで場に出ると、ここで投了をいただいた。

あいチャン 2ー1 ちたん

……

申し上げます。
第6回 無盡杯 優勝は、主催の「白スタックス」。

第4回の優勝がフロックではなかったことを証明でき、ひと安心。
これで心置きなく、違うデッキで参加できます。(2回目

というか優勝したのがワイでほんとよかった。
他の方の優勝が撮影できていなかったら武蔵野線に飛び込んでいたかもしれん。

準優勝は、ちたんさんの「ボロスイニシアチブ」。

コントロールを圧倒する太さ。
バーンをも上回る速さ。
メイン採用された《再誕の刃、ラエリア》に殺意が滲む。

3位決定戦のほうは、Nanase7vさんがスイス全勝の意地を見せ、初参加のおっしーさんを返り討ちに。
長い一日を勝利で締め括った。

3.中締め→二次会

SEに進出すると全く余裕がなくなってしまうのですが、もう主催がそんな心配をする必要はないようでした。

統率者戦3卓、レガシーフリプ2卓、ミドルスクール1卓、パイオニア1、パウパーもいたかな?
其処彼処でガシガシやり合っている。
何度見てもいい光景。

これまでより20分後ろ倒しで始まったため、時既に18時半近く。
ようやく、これぐらいの時間に陽が落ちるようになってきた。

終わりが近づく。
淋しいけれど、楽しい時間はいつだってそうだ。

……

そうして今回も、結果発表を兼ねた参加賞分配へ。
いつもどおり、順位順にお名前を呼ばれた方から、使用デッキを名乗っていただくシステムで。

今回の1位は私です。
2回目は照れずに行けました。ごっつぁんです。

まだやらかしに気付いていない頃の無邪気な主催

以下、第6回無盡杯メタゲームブレークダウン(順位順)
🥇白$t4Ks🏭
🥈ボロスイニシアチブ🧭
🥉青黒t赤"full foil"デスシャドウ💀
・4cアルーレン
🪶
・バーン
🔥
・青黒t緑テゼレッター
🤖
・白単ヨーリオンDeath&Taxes
💰
・ヨーリオン5cコントロール
🌅
・青黒リアニメイト
🪦
・ジェスカイコメット
🐶
・ジェスカイミラクル

・青赤デルバー
🐝
・スニークショー
🐙
・ラクドスペインター
🎨
・ヨーリオンミラクル
🕊️
・8cast
🧜
・ジェスカイ石鍛冶
⚔️
・スニークショー
🐙
・マーフォーク
🌊
・黒緑シェオルリング
💍
・グリクシスデルバー
🏹
・多色コントロール
🌀
・オラクルパクト
🍣
・BUGアルーレン
🪶
・土地単
🕍
・ジェスカイ石鍛冶
⚔️
・緑post
🪼
・スニークショー
🐙

朝霞のトップメタは、相変わらずスニークショーで3人。
他には、石鍛冶系が2人、デルバー系が2人、アルーレンが2人、多色コンが2人と続きました。

また、奇跡、コントロール、石鍛冶と形は違えど、色的にはトリコロールが4人と大人気。
《オークの弓使い》の数は今回は確認していませんが、前回に比べると明らかに減った感があり、むしろオークを無視して戦えるデッキが選ばれていた印象です。

……

そして19時半、朝霞駅へみんなで移動して二次会。
めっちゃ楽しかったよ!(語彙力

二次会が常設されて3回目ですが、いくら話しても話し足りないのがレガシーおじ。
個人的には、最近デッキを組んでみたパイオニアについて、有識者たちの知見を聴けてお勉強になりました。

4.次回予告

次回は、11月18日(土)の開催となります。
もう奇数月開催ってことにしてくれ。

募集及び詳細の告知につきましては、11月初旬を目処に私のTwitter(死語)アカウントでさせていただく予定です。

※)尚、会場定員の都合で、応募者多数の場合は募集〆切後に抽選とさせていただく可能性があります。何とぞご了承ください。

おそらく次回が年内最後となります。
楽しむ場として、また、EWE直前の練習の場として、ぜひぜひ遊びに来てください。

(了)

〔附記〕

今回もご参加いただいた斑鳩さんは、狭山市のカードショップディスクさんにて、毎月第2土曜に「彼の地きずな杯」(レガシーや5Kモダン等)を主催していらっしゃいます。(※ただし、次回は10/7(土)。)
皆さんも奮ってご参加ください😌

同じく、古くから参加していただいているラーメン王さんは、「MTGレガシー解説本 ミラクル解説ラジオ2」を絶賛販売中でございます。(私も買いました
レガシーをやる上で基本的なことから発展的なことまで、事細かに説明してくれている素晴らしい内容ですので、興味を持たれた方は委託先のFの集会所さんにてお求めください😌