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【MTGレガシー】レガシー選手権(冬)'24参加レポ〜《僻遠の農場》より〜

前夜

多忙で紙にほとんど触れなかった1月の間も、頭の片隅に愛機を、夜々中にMOをという日々を送っていました。

仕事に忙殺され、頭は常にぼうっとしている。
そんな中、夜深に村で知人と出会し、何気ない挨拶を交わす。
時にはお気持ちチャットが飛んできたりもするが、褒められて嬉しくなったりもする。

夜の知的遊戯が僕を生かしていた。
MTGは最高だ。

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とはいえ内容は酷いもので、来る日も来る日もゴブリンとイニシアチブに轢かれ続ける。
そんな状況を打破すべく、今回はカルロフ邸殺人事件からの新カード《門衛のスラル》をサイドに厚めに採り、ゴブリンとイニシアチブとデスタク(と流れ弾でドゥームズデイ)を同時に睨む作戦に。

Doomsdayが息をしていないので、対ストンピィ限定だ。

加えて、長く目を背けてきた《一つの指輪》を試す大会にしようと定めました。
これは《大いなる創造者、カーン》を不採用にして以降、ジュエルショップと緑ポストに圧倒的な敗北を見せつけられ、ついに僕も〈魅入られた〉と言っていいでしょう。

My precious...

また、最近はとにかく環境が速く、2ターン目までの攻防でおおよその勝敗が決するというのが白スタックス側の見立てです。
そこで、2ターン目までに全力で3〜4マナにアクセスするために、《僻遠の農場》というドマイナー土地を採用しました。

メルカディア次元特有の寂れた色合いが白スタックスにベストマッチ。

いわゆる〈枯渇ランド〉の白版で、サイクル中でほぼ唯一レガシーで全く使われていない土地。
これも最近MO村で暴れ回っているジュエルショップが、《サプラーツォの岩礁》を採用していたことからヒントを得ました。

大丈夫、2回起動する頃にはゲームは終わっている。

テーブルトップの大型大会で勝ちたい気持ちはもちろんあります。ただそれ以上に、貴重な実戦の機会、どんな結果でも最後までやり抜こうと決めました。

ちょうど月がどんなところか見たいがために、アームストロング、オルドリン、コリンズが月に送りだされたように。

ロバート・F・ヤング著、伊藤典夫訳「荒寥の地より」より

そんなわけで横濱へ、いざ。

出立

朝が来ると、わたしは日の出まえに起きだし、服を着た。おもては寒いので、新しいオーバーをはおり、新しいオーバーシューズをはいた。(中略)寒気のなかに立ちつくすうち、曙光が大地にさしこんできた。

ロバート・F・ヤング著、伊藤典夫訳「荒寥の地より」より

きよあきさんに誘っていただき、梵天さんと3人で横浜までドライブ。
車を出していただいて本当にありがとうございます。

が、早速問題発生。
集合場所へ来たら財布がない!

妻に電話して家中を探してもらい、近くまで出てきてもらって事なきを得ましたが、朝からバッタバタ。
下着にコートで飛び出してきてくれるうちの妻は最高です(

本選

リストはこんな感じ。

メイン
サイド

Round1 vs バントスタイフルノート

デッキリストを回収してリマッチするのかなと思っていたら、そのまま1回戦へ。

Game1
初動《三なる宝球》。
から《エメリアのアルコン》を着地させ、《不毛の大地》を絡めて最後は《一つの指輪》。

Game2
1マリガン。
お互い《不毛の大地》でマナ基盤を攻め合った後、先に4マナに辿り着かれて《恩寵の宮廷》というビッグアクション。
これはキラーカードすぎて勝ち目なし。

書いてあること全部無理。

Game3
《ウルザの物語》スタートでこちらが遅い間に体勢を整えられ、《煙突》を通した返しに《運命の巻物》。
からの《恩寵の宮廷》で《煙突》が紙切れになって負け。

1-2

G1がたまたまブン回っただけで、ほぼ勝ち目がない相性でした。
メインから無理なく採用されている《激しい叱責》を筆頭に、入っているカード全部がきつい。

Round2 vs ボロスイニシアチブ

切り替えて行こう!と思ったら顔見知りのお方。
デッキ知ってるんだよなあ…。

Game1
1マリガン。
第一関門のダイスに勝ち、恥を忍んで《虚空の杯》X=0スタート。
…が、愚策には天罰、2ターン目に《古えの墳墓》《猿人の指導霊》経由で《練達の地下探検家》を出されて死。

Game2
《真髄の針》で《舷側砲の砲撃手》を止めつつ新顔の《門衛のスラル》がダンジョン探索を許さない。
《選定された平和の番人》などを出し合って、お互いワンパン圏内となったところに《一つの指輪》をトップ。
プロテクションで得た猶予で勝ち。

Game3
《ウルザの物語》対《鏡割りの寓話》というおじ語り同士のゆっくりな立ち上がり。
《門衛のスラル》や《選定された平和の番人》で盤面の優位を取ったものの、素手で揃えられてしまった《山》《平地》から《進め、エオルの家の子よ!》2発で負け。

X=3はなんとか凌いだけど、X=6は無理なの。

1-2

ここに勝ちたくて組んできた構成だったため、かなり凹む結果に。
顔メタまでしてメイン取られてちゃ話になりまへん。

Round3 vs RUGデルバー

もう目無しなので、勝ち越しだけを目指して下位卓でオポを刈り取るものになる。

Game1
《両替機》《ウルザの物語》と弾かれた後に再度《ウルザの物語》をツモって勝ち。

Game2
1マリガン。
一通り弾かれたあとに《濁浪の執政》が着地し、虎の子の《孤独》に《Force of Will》。

Game3
T1《三なる宝球》からの《エメリアのアルコン》×2体。
お相手が2マナで止まって勝ち。

2-1

なんとか1勝。
G1は《ウルザの物語》だけで勝ったので、これスタックスじゃなくてもいいのでは…。

Round4 vs RUBデルバー

Game1
1マリガン。
初動の《虚空の杯》X=1を通したのも束の間、《溶鉄の崩落》で流されて《濁浪の執政》まで。

Game2
《不毛の大地》で土地を攻め合った後、《煙突》を設置して尚《不毛の大地》で土地を攻めて勝ち。
お相手に「エグいの入ってるな」とお褒めの言葉をいただきました。

Game3
お相手の先攻T1《秘密を掘り下げる者》の後、《不毛の大地》合戦を凌いで《虚空の杯》X=1とX=2で後続を封じる。
《永久のドラゴン》素キャストに《Force of Will》(ピッチコスト《濁浪の執政》)を吐いてもらい、こちらの《ウルザの物語》がスタート。
後は《昆虫の逸脱者》さえなんとかなればなあ〜と思っていたらトップで《皇国の地、永岩城》。

ピンチで駆け付けてくれる打ち消されない《放浪皇》。

2-1

このゲーム、お相手が《ミシュラのガラクタ》でこちらのトップを見て二度見。
《煙突》かな?と思って引いたら《僻遠の農場》。
そりゃそうじゃ。

Round5 vs RUBデルバー

Game1
《虚空の杯》《ウルザの物語》という最高のスタートを《Force of Will》《不毛の大地》で捌かれた後、《オークの弓使い》とその手下に蹂躙されて負け。

Game2
《ウルザの物語》に《不毛の大地》、《煙突》に《削剥》、《エメリアのアルコン》に《稲妻》と綺麗に1対1交換されて、残り物は《溶融》で1対4交換ぐらいされて負け。

《モックス・ダイアモンド》2個溶かされてマナスク死。

0-2

このマッチでも《ミシュラのガラクタ》《僻遠の農場》事案が発生。
こうかは いまひとつの ようだ

Round6 vs 青黒t白テゼレッター

Game1
《ボーラスの工作員、テゼレット》こそ《真髄の針》で事なきを得たものの、《熟練の飛行機械職人、サイ》が止まらず負け。
お前が恋しいぜ、《大いなる創造者、カーン》。

Game2
《虚空の杯》X=0を置きながら、《最初の平等者、アカル・パカル》《謎めいた外套》という初めましてカードと《古えの墳墓》の自傷で死亡。

鉄線さん、もっと配信してくれ!(他力本願
テキスト長すぎて説明されても口で理解できないぞ!

0-2

なんかお互いのライフ計算が合ってなくてジャッジ呼ぶ事態になってしまい、コミュニケーション大事だなって再認識。
通す通さない含め、宣言は対面に聞こえる声でしましょうね。

Round7 vs スパイ

お知り合い。
なぜここにいる!

Game1
先攻T1に《虚空の杯》X=0と《エメリアのアルコン》の聴牌ハンド。
そりゃ歯も見せるやん、普通。

ここから後続を《煙突》しか引けずにちんたらしてたら、《欄干のスパイ》→《ジャック・オ・ランタン》→《記憶の旅》で《再活性》3枚積まれた上に《ポクスウォーカー》3体で《煙突》のスス3を払われて負け。

わらわらわら

Game2
ダブマリ《虚空の杯》已む無しキープを《活性の力》されてあっさり死。

0-2

今更ながら、私の日ではないことを確信(
でも《ポクスウォーカー》型はMOで当たれないため、ルートを教えていただいたりしてとても勉強になりました。
経験は力。山王の監督もそう言ってる。

Round8 vs カスケードクラッシュ

最後ぐらいは勝って終わりたいぜ。

Game1
遅いハンドであっさり続唱を2枚通されて死。

Game2
《エメリアのアルコン》と《虚空の杯》で二重に蓋をして押し切り。
《難題の予見者》で《兄弟仲の終焉》を抜けたのがえらかった。

Game3
《エメリアのアルコン》と《選定された平和の番人》でトリガーと弾を二重に封じて、前者へのバウンスを《精霊界との接触》の魂力で躱して勝ち。

2-1

お相手はレガシーを始めたばかりとのことで、感想戦もしていただけてちゃっかり自分の会も宣伝。

FaBもされているそうで、ハナさんの朝霞FaB会もご存じでしたよ。
やりますな。

最終結果は3-5の138位(222人中)。
勝ち越せたら御の字という気持ちでしたが、調整不足を差し引いてもちょっと不甲斐ない結果に。

反省

《一つの指輪》

結果的には白スタックスではかなり弱かったです。
このアドバンテージで勝ったゲームはR1G1とR2G2ぐらいで、シナジー形成はほぼ皆無なため、ダイス強かった(7-1)にもかかわらずメイン勝率が悪かった遠因に。

代わりに欲しかったのはやはり《大いなる創造者、カーン》。
正直、ここまでデルバーが少ないというのは予想外でした。
(3回当たって言うのもアレですが、周りを見ても振るっていなかった印象。)

《門衛のスラル》

仕事はしたものの刺さらないゲームも多く、白スタックスとしては評価が難しいです。
結局採用意図でもある対イニシアチブでも乗り越えられてしまい、《倦怠の宝珠》同様に2枚が限度かなという感覚。

また《舷側砲の砲撃手》でも落ちてしまう点と、白マナを含む2マナ要求が1ターン目には厳しく、本家の方がいい説も捨てきれません。
他人に使われるとめちゃくちゃ強く感じるタイプ。

《僻遠の農場》

自分でも流石にないのではと半信半疑でしたが、想像以上に感覚はよかったです。
何より自分のデッキトップがわかる(

今はもっと4マナ域を増やして、ストンピィムーブを増やしてもいいなと思っています。
ただし、《ウルザの物語》や《裏切り者の都》と若干ディスシナジーな点は要調整。

《不毛の大地》

使う方ではなく、使われる方で。
今回の敗因の第1位でした。
イニシアチブとスパイ以外の6マッチで対峙し、とにかく《ウルザの物語》の生還率が低い。

すると、《両替機》《探検の地図》の柔軟性や《影槍》の延命能力に辿り着けずに負けることが多くなります。
ケアしすぎると自分の動きができないため、初手のキープ基準や展開順を見直してカバーしたいところです。

誰よりお世話になっているから文句は言えない。

爾後

最後の感想戦の後、ブースを覗きに行く暇もなくAHEさんに拉致られ、念願の動画投稿者飲みに初参加。
今年も動画投稿者を名乗り続けられるといいな…。

そして、嬉しいことに知り合いが2人もTop8に進出。
ぴかいちさん、Nanaseさん、おめでとうございます!

素晴らしいニュースを聞いて、僕もモチベーションを上げていきたいところではあるのですが、残念ながら仕事がそれを許してくれません。

昨年末から始めた転職活動は圧巻の0-30以上。
もうMTGやめてもいいから今の職場やめたい状態で、ついに土日仕事の求人にまで手を出し始めました。

今はとにかく、4月1日に無職になっていないように頑張る所存です。

この先、わたしの人生は停滞するかもしれない。だが、それは暑い、明るい、殺風景な日々--ひとつの顔しか持たない日々のだらだらした連なりではないはずだ。

ロバート・F・ヤング著、伊藤典夫訳「荒寥の地より」より
むしょくはいやだむしょくはいやだむしょくはいやだ