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【武藏野MTG會】第5回開催レポ【レガシー】改訂版

(※諸事情により記事の一部を削除しました。ほぼ私の個人レポ+SEカバレージですが、それでもよければご覧ください。)

7月29日(土)、炎天。
埼玉県朝霞市の産業文化センターにて、第5回武藏野MTG會を開催いたしました。

レガシー3回戦+上位SEをメインイベントに、その後はフリプや二次会などを通じて、レガシーおじ民同士交友を深めました。(いつもの

1.メイン大会 無盡杯

今回は、我らがホームである朝霞市産業文化センターに凱旋し、少々手狭ながら財布に優しい大会運営。
また、ありがたいことに初参加の方に4人もお越しいただき、総勢24人での開催となりました。

今回もたくさんの手土産をいただきまして、重ね重ね感謝です。

①スイス1回戦

私の前に座るのは、歴戦の魔術師(エンチャンター)・moroさん
席につきながら「やっと当たれましたね」と切り出すと、「前回は(MOの)プレリミナリーでボコボコにされた記憶が」と切り返される。

9か月前の話を掘り起こすとは、これは○る気マンマンである。

Game1
先手のこちらは、ワンマリガンながら《虚空の杯》X=1でスタート。
これで時間を稼ぐ算段だったが、事も無げに《運命を紡ぐ者》を経由されると、エンチャントレスのドローエンジンはフルスロットルに。

《セラの聖域》に辿り着かれ、あっという間に《安らかなる眠り》と《Helm of Obedience》が揃い踏み。
「打ち消されない」。チャリサーの嫌いな言葉です。

Game2
《繁茂》を《冥途灯りの行進》で処理して減速させつつ、先攻3ターン目の《大いなる創造者、カーン》で《液鋼の塗膜》を取り寄せ、早々にマナロックの予約を入れる。
しかし、ここで的確に撃ち込まれる《骨化》。
殴れないエンチャントレスにとって目の敵であったPW(主に《覆いを裂く者、ナーセット》)にも直接触れる新戦力。

ここをいなされると、今度はこちらが大減速。
他方、エンチャントレスのドローエンジンは順当に温まり、最後は《運命を紡ぐ者》の下の能力でフィニッシュ。

私自身もサブデッキとしてエンチャントレスを回しているが、昨今のエンチャントレスは実は強化パーツをちょくちょく手に入れている。
しかしそれと同時に、非青のコントロールにとっては厳しいコンボも溢れている。

そんな中でも揺るがぬデッキへの愛に、見事にいつかのリベンジを果たされた。
清々しい敗北であった。

moro 2-0 あいちゃん

一番卓では、前回は台風という強大な敵に連覇を絶たれたきよあきさんと、初参加にして素晴らしいMTGパロディイラストで名高いちたんさんのマッチアップ。

隣の卓から覗くと、何やら盤面にはダイスが蠢いている。
どうやら誰かが秘密の入り口を開けてしまったようだ。

ヘイト生物と置物、強力なクロック、姿なき地底の〈罠〉。
常に〈イニシアチブ〉を譲る形となり、ANTにとっては受難の緒戦となった。

ちたん 2-0 きよあき

②スイス2回戦

2回戦、私のお相手はきよあきさん
冷静に考えれば前回と前々回のチャンプが下位卓で相見えるのは悲しくもあるが、我々にはそんな悲哀に酔っている余裕はない。

我々は今、目の前の勝負に全てを賭けている。
目の前のダイスに全てを賭けている。
…先攻!!

Game1
お互いワンマリガン。
こちらは《モックス・ダイアモンド》から《探検の地図》を置いた上で、《古えの墳墓》から《虚空の杯》X=1。

実質《Time Walk》の後、2ターン目に《煙突》設置完了。
からの3ターン目《大いなる創造者、カーン》。
生物化した《煙突》の殴打で心を摘む。

Game2
お相手の《Tropical Island》→《思案》スタートに対し、こちらは《魔術遠眼鏡》。
幸運にもダブっていた《耐え抜くもの、母聖樹》を止めることに成功してしまう。

さらに《エメリアのアルコン》で先ほど見えた《突然の衰微》のための黒マナ供給を遅らせる。
続く《難題の予見者》で《突然の衰微》自体も抜いてリーサル。

基本《森》まで見えて緑が濃そうなマナ基盤だったため、こちらは終始《活性の力》に怯えていたのだが、ゲーム後「相棒《孤児護り、カヒーラ》公開してないからありませんよ」と一言。

一人でああだこうだやっているとどうも視野が狭くなってしまう。
気兼ねなくこうした感想戦ができることの幸せを、改めて噛み締めていく元ぼっち系プレーヤー。

あいチャン 2-0 きよあき

③スイス3回戦

この時点で全勝同士の卓は3つ。
引き分けが出なければ、2-1でも微かに目がある。
1-1卓も生死をかけてまだまだ熱戦が続く。

私の対面には、第2回以来久々の対戦となるしょーちゃんさん
夏が似合う炎の男(ヴァトレニ)である。

Game1
ダイスで敗れ、先攻1ターン目に《僧院の速槍》が着地。
最初からクライマックス。

対するこちらも、周到に用意した《虚空の杯》X=1で蓋をしつつ、《ウルザの物語》で盤面制圧もチラつかせる。

《影槍》まで耐えれば勝てるな。
――などと思っていたら、返しに《乱動する渦》で回復を封じられ、強制的なダメージレースに。

無論こちらも座して死を待つつもりはなく、《虚空の杯》X=2。
それでも《裂け目の稲妻》や《批判家視察》を滑り込まされ、気付けば残りライフは5。
《火炎破》に怯えながらも、最後は巨大な構築物で僅かに差し切った。

Game2
再び挨拶代わりの《僧院の速槍》に突かれるも、こちらは《エメリアのアルコン》→《虚空の杯》X=1と展開して連鎖は許さない。
それを見越してか、今度は早々に《罠の橋》で引き篭もられた挙句、再び《乱動する渦》の余命宣告。

現在の白スタックスには、エンチャントに触れるカードは非常に少ない。
アーティファクトに触るのだって容易ではない。

しかし、対処できないわけではない。
そう、《煙突》ならね。

《三なる宝球》下で最終的にススを3つまで増量し、《罠の橋》も《乱動する渦》も《山》さえも燃やし尽くして勝負あり。
こちらの残りライフは4。
槍と盾の戦いはいつだって最後の一手まで熱くヒリつくのだった。

あいチャン 2ー0 しょーちゃん

この時点で想定通り全勝者は3人に。
そこに2-1の中でオポがトップとなったmoroさんを加え、4人のSEへ。

④準決勝

1番卓。
スイス1位・たつあにさんの4cリアニメイトと、スイス4位・moroさんの緑白エンチャントレスによる鉾盾対決。
どちらもその道のスペシャリストである。

Game1
先攻の利を活かし、リアニメイトは積極的に仕掛ける。
メインから《安らかなる眠り》を採用しているデッキとはいえ、非青デッキにとってその圧は余りにも大きく、速い。
たまらずエンチャントレスは盤面を畳む。わずか数分の電撃戦。

Game2
先手の利を活かしたいエンチャントレス側はワンマリガン。
ゲーム開始前に動きはない。

エンチャントレスが《楽園の拡散》という下拵えでスタートしたのに対し、早速《悲嘆》が襲い掛かる。
公開されたのは、《封じ込める僧侶》《運命の手のサイシス》《耐え抜くもの、母聖樹》《Karakas》。

ワンマリガンであればこの上ないはずのハンドである。
しかし、そんな《封じ込める僧侶》でも1ターン目の動きばかりはどうしようもない。
《Karakas》を立てつつ《運命の手のサイシス》を展開してエンジンを温めようとするも、天敵《オークの弓使い》が飛び出し後続に睨みを効かせる。

さらに《納墓》→《再活性》で《Karakas》を無視できる《船砕きの怪物》が釣り上げられる。

猶予はない。
損な取引を承知で《運命を紡ぐ者》《アルゴスの女魔術師》と展開し、打開策を探しに行く。

しかし、探せば探すほど減るライフと育つオーク。
凄まじい圧力の前に、ライフと共に万策が尽きた。

たつあに 2ー0 moro

2番卓。
スイス2位・わんこさんの4cコントロールと、スイス3位・ジャンさんの5cコントロール。
重コントロール同士、真っ向からの力比べ。

《語り部の杖》を軸にアドバンテージを稼ぐ前者と、《自然の怒りのタイタン、ウーロ》でアドバンテージを稼ぐ後者。
そこに互いに差し込み合う《オークの弓使い》と、盤面で戯れ合う《Comet, Stellar Pup》。

互いに一本取り合ったGame3も、案の定ロングゲームとなる。
先に《語り部の杖》のドローエンジンが回り始めたわんこさんが、ジャンさんの頼みの《飢餓の潮流、グリスト》を落とし、あと一手まで追い込む。

わんこさんの残りライフはまだまだ安全圏の16。
数体のブロッカーが門戸を固く閉ざしている。

絶体絶命のジャンさんの右手が手繰り寄せたのは、デッキに残されたたった1枚のソリューション。

《花の絨毯》から生み出される7マナ。
《自然の怒りのタイタン、ウーロ》が拵えた11マナ。
《進め、エオルの家の子よ!》X=16!

それは、キリオンの求めに応じ、騎馬隊を引き連れケレブラントの野の戦いに馳せ参じたエオルの如く。
主を窮地から救い出し、決勝の舞台へと導いた。

ジャン 2-1 わんこ

⑤決勝

今回も決勝戦は動画を撮影したので、近年中に動画化予定です。
(そろそろこの企画終わりにしてもいいですか…汗)

🚨🚧決勝アーカイヴ予定地🚧🚨

…一応、保険として文章にもしておきますね。

Game1
ワンマリガンの手札を渋々キープしたジャンさんに対し、たつあにさんは意気揚々と仕掛ける。
早速1ターン目の相手のエンドに《納墓》をキャスト。

ここはジャンさんも《Force of Will》で対抗したが、それも束の間、たつあにさんの手からはスペアの《納墓》が。
《再活性》で《グリセルブランド》を呼び出し、即7枚ドロー。

さらに《思考囲い》で前方も確認。
《緑の太陽の頂点》を引き抜き、寸分の隙も残さない。

ナチュラルディスカードで《偉大なる統一、アトラクサ》を墓地に仕込むと、次のターンにはこれをも釣り上げ、6枚当たりのパーフェクトな捲りを披露。
《悲嘆》で《一つの指輪》も抜き去り、〈もしも〉も摘む。

ジャンさんは最後のドローを見て逡巡するも、手立てがないことを認め投了。
一本目は、スイスの勢いそのままにたつあにさんが押し切った。

Game2
今度はお互い7枚でキープし、ゲーム開始前に動きはなし。

先手のジャンさんは《Bayou》から《喜ぶハーフリング》というスタート。
《一つの指輪》と《オークの弓使い》の陰に隠れてはいるが、正真正銘のあたおかパワーカードである。

1マナ1/2のマナクリ。うっ、頭が…

しかし、殊にリアニメイト相手にはやや悠長とも取れる一手に、たつあにさんは疑念がむしろ深まる。
そこで、《偉大なる統一、アトラクサ》をコストに《悲嘆》をキャストし、まずは状況把握に努める。

公開されたジャンさんの手札は、《霧深い雨林》《豊かな成長》《渦まく知識》《Force of Will》《進め、エオルの家の子よ!》。
この中から《Force of Will》を抜き、後続のための道を開けてターンを終える。

ジャンさんはここでフェッチランドを対象に《豊かな成長》をキャスト。
そこで《水蓮の花びら》経由で滑り込まされるのは、今や一世を風靡するモブキャラ《オークの弓使い》。

ここでジャンさんはたまらずフェッチランドを切る。
《豊かな成長》のワンドローは捨ててでも、《喜ぶハーフリング》を守らなければならないということだろう。

さらに続くターン、たつあにさんはきっちり《悲嘆》を《再活性》。
こっそり新たに手札に加わっていた《Comet, Stellar Pup》を落とし、ゲームのコントロールを許さない。

…しかし、《悲嘆》のピッチキャストに《水蓮の花びら》の使用と、序盤からアドバンテージを投げ捨てて動いた反動か、リアニメイト側のマナと動きが止まる。
おまけに、《オークの弓使い》とそのお付きは1/1。
令和のマナクリーチャーの前にまごつく始末だ。

そうこうしている間に、ジャンさんの手札からはお返しの《オークの弓使い》。後出し最強である。インスタントタイミングでブロッカーを排除した上で、自らのターン。
《進め、エオルの家の子よ!》X=3!

パロディでも到底許され得ないであろう青年王とオークの共闘。
レガシーならそれができる。レガシーは自由だ。

Game3
先手のたつあにさんはワンマリガンのち長考でのキープ。
ゲーム開始前の動きは…ない。

早速《Bayou》からの《納墓》で伺いを立てる。
意外にもこれがあっさり通り、墓地に《偉大なる統一、アトラクサ》が仕込まれる。

さらに、セットランドのみでターンを返したジャンさんに対し、《ダウスィーの虚空歩き》も差し向ける。
堪らずこれには《剣を鍬に》が消費された。

無視できない生物に除去を吐かせ、本命を通す。
幸い、墓地には《偉大なる統一、アトラクサ》が、手札には《僧院の導師》が控えている。
悪くない展開だ。

このまま畳みかけたい先攻3ターン目。
――しかし、無情にも3マナ目が見つからず、ドローゴー。

一方のジャンさんは、コントロールの土俵に引きずり込むべく、《鏡割りの寓話》で多角的な圧をかける。
たつあにさんもここで《オークの弓使い》を送り出したが、クリティカルなタイミングではない。

《渦まく知識》で応手を探しに行くたつあにさん。
しかし、なんとこの3枚の中にも土地は見当たらない。

《時を解す者、テフェリー》を《否定の力》で防いだ後、シャッフルの意味合いが強そうな《納墓》をプレイし、《残虐な執政官》も墓地にスタンバイ。
あとは前方確認と釣り竿だ。

しかし、再び後出しの《オークの弓使い》によって《オークの弓使い》を排除され、《キキジキの鏡像》も登場。
《Bayou》には《不毛の大地》まで当てられる。

状況は最悪だ。
それがわかっているからこそ、デッキは応える。

ようやく引き込んだ黒のカード。
それをコストに《悲嘆》で前方確認。
公開されたのは、《緑の太陽の頂点》《一つの指輪》《進め、エオルの家の子よ!》《Force of Wll》。
香しいほどに濃厚な4枚だが、相手が5マナ立てている以上《Force of Wll》一択である。

その上で、最後の希望、《再活性》!

《偉大なる統一、アトラクサ》を掘り起こし、まずはCIPの解決。
決して芳しいとは言えない4種4枚、《Scrubland》《水蓮の花びら》《オークの弓使い》《剣を鍬に》を手にする。
《剣を鍬に》は当然《キキジキの鏡像》に宛てがわれ、堕天使の絆魂だけを頼みにターンを返す。

大会は大詰め。
ジャンさんの手から唱えられるは、《緑の太陽の頂点》X=3。
呼び出される緑の〈クリーチャー〉。

――その名は、《飢餓の潮流、グリスト》。

脱法スレスレのPWの登場で最後の希望が墜ち、長い戦いに終止符が打たれた。

ジャン 2ー1 たつあに

固い握手ののちの感想戦では、《飢餓の潮流、グリスト》はサイドアウトされていると読んでいたこと、墓地対策をケアして《ダウスィーの虚空歩き》や《僧院の導師》ルートを強めたことが裏目になったことが語られる。
対する5c側も、《飢餓の潮流、グリスト》は抜ききれなかったとの弁。

噛み合いと呼ぶべきか、運命の悪戯と呼ぶべきか。
少なくとも、観ている者からすればレガシーの醍醐味を味わえる熱い一戦であった。

―――――

80枚デッキの利点を最大限に活かし、デッキ中に仕込まれた古今東西のパワーカードたち。
それを的確に手繰り寄せたプレイング。

第5回 無盡杯 優勝は、ジャンさんの「5cワンニャンコントロール」。
強きと好きを両立しての初賜杯。おめでとうございます!

動画投稿者でもある氏の作品はこちらから。

https://nico.ms/series/356477?ref=share_others_spweb

準優勝は、たつあにさんの「4cリアニメイト」。

知り尽くした墓地利用。
そこから選び抜かれた補色のカードたち。
フルレートの圧倒的輝きが大会を彩ってくれました。

また、3位決定戦は、スイス3回戦の再戦。
スイスではわんこさんの《オークの弓使い》に女魔術師たちの村を好き放題さr(ry・・・とのことでしたが、SEでは見事に借りを返しmoroさんが初入賞となりました。

2.中締め

さて、今回も結果発表を兼ねた参加賞分配へ。
毎度ながら、順位順にお名前を呼ばれた方から、使用デッキを名乗っていただくシステム。

さらに、今回はきよあきさんの持ち込み企画として、《オークの弓使い》の採用枚数も併せて自己申告。

以下、第5回無盡杯メタゲームブレークダウン(順位順)
・5cわんにゃんコントロール🥇🐶🐱
・4cリアニメイト🥈🪦
・“full 初版”GWエンチャントレス🥉🧙
・4c騎士コントロール🐶
・80Death&Taxes🤱
・(白黒)茶単post🪨
・スニークショー🐙
・グリクシス・デルバー🏹
・UBテゼレッター🤖
・白$t4Ks🏭
・スニークショー🐙
・スニークショー🐙
・ギャンブル土地単🕍
・カナディアンスレッショルド⚡️
・80 UBシャドウ🏹
・ボロスイニシアチブ🪤
・GWエンチャントレス🧙
・バーン🔥
・UG毒性☠
・緑12post🌱
・ANT🦁
・ジャンドnic fit💉
・エスパージャンク🦉
・URドラゴン(F)🐉

相変わらず朝霞のトップメタはスニークショーで3人。
形は違えど、青赤絡みのテンポと、多色コンも各3人。
続いて、エンチャントレス2人とpost系2人となりました。

そして、話題の《オークの弓使い》はというと、

どうなる禁止改訂(8月7日

3.次回予告

次回ですが、9月16日(土)の開催となります。
久しぶりに第3土曜日開催に戻りましたわよ。
偶数月開催の話はどうした。

募集及び詳細の告知につきましては、8月下旬を目途に、私のTwitterアカウントでさせていただこうと思っております。

次回は会場が朝霞市民会館ゆめぱれす(定員55人)となり広々ですので、ご都合のよろしい方はぜひぜひ遊びに来てください。

それでは、今回もお越しいただいた皆さま、お読みいただいた皆さま、ありがとうございました。

(了)