SideM短歌・俳句まとめ「それぞれの瞬きを」

〈DRAMATIC STARS/短歌〉

まっすぐに輝く星になりたくてゆっくり閉じる六法全書(天道輝)

風薫る 未来を切り開くためにメスではなくてプライドをもて(桜庭薫)

うしなった翼 今日からステージが羽ばたくための空港になる(柏木翼)

〈beit/短歌〉

笑顔って魔法なんだよ あなたからだれかへ幸せが届くから

〈S.E.M/短歌〉

可能性は無限にあるということを帰納法により証明をせよ(硲道夫)

StudyをEnjoyしよう 英和辞典の「Idol」へマーカーを引く(舞田類)

それなりにやっていこうよ 熱量で水が気体に変わる前にさ(山下次郎)

〈Legenders/俳句〉

そら高く響かせむかうステージへ(北村想楽/315プロNight採用)

〈High×Joker/短歌条例〉

ひとつだけ明滅している街灯に「がんばれよ」って言って笑った。進級に受験、それから卒業と変わってしまう未来だけれど、オレたちはオレたちという色のままいつまで褪せずにいられるだろう。角ひとつ曲がった。みんなに手を振った。ただそれだけで見えなくなった街灯はきっと変わらずあの場所で明滅している。そんな気がする。(伊瀬谷四季)

〈DRAMATIC STARS/短歌条例〉

イルカって音で会話をするらしい。それは「歌」とも呼ばれるらしい。たまにしか観ないテレビはいつまでも褪せないままの記憶を連れてくる。つめたい。かなしい。さみしい。喪失の痛みを癒やす医者などいない。けど僕は進むと決めた。好きだってあなたが言った歌があるから、好きだったあなたがいない世界でもどうか響いてゆきますように。(桜庭薫)

〈Cafe Parade/短歌条例〉

好きなもの「好き」と言わせて。スカートにヒール高めのパンプスが好き。待ち合わせ場所まで駆けていくときの少し弾んだ靴音が好き。ティーカップの底に溶けずに残ってた砂糖をじゃりじゃり噛むときが好き。男でも女でもなくて「あたし」って顔で歌って踊るのが好き。ねー、あのさ。ワガママひとつ言っていい? あたしのことも好きになってよ。(水嶋咲)


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