プリライ5th、一十木音也「木漏れ日ダイヤモンド」レポ(感想)


プリライ5thでいちばん聴きたかった、むしろいちばん会いたかった曲、「木漏れ日ダイヤモンド」。もう本当にやばかった。木漏れ日だった。あったかいメロディだった。二人で作り出すこのメロディだった。
どこがやばいかって、てらしーがギターを弾いているところ! 最初にてらしーがギターを抱えて登場したとき、「え、てらしー? 今まで音也としてエアギターを披露したことはあるけど、これは本当に弾いているの?」と思った。だけど、指遣いはちょっとたどたどしいし、CD音源よりスローテンポな気がしたから(これは、ツイッターとかで検索しても誰もそんなことを言っていないから、私の心拍だけがアップテンポ・アップテンションで、実際はいつも通りの速さだったのかもしれない)「あ、これはてらしーだ。というか一十木音也だ」と思った。
で、この曲がたまらなく好きで音也だなと思ったのは、てらしーが音を外しながら歌うところ! 「音を外す」と言うと聞こえが悪いけど、要するに、てらしーが正規の音階じゃなくて自分の中の音階で歌うところ。歌手って、アーティストって、自分の中の音階を持っているじゃないですか。ギターを弾く人とか特に。それがプリライでもあったんです。
てらしーが自分の中の音階で歌って、曲も気持ちスローテンポで、たどたどしい指遣いでギターを弾いていて、だけどすごく頑張っているのが伝わってきて。笑顔で、赤いライトを浴びて、歌詞のひとつひとつに心が込もっていて。そういうのを目の当たりにしたら、「ああ……音也がいる……間違いなく一十木音也がそこにいる……」と思った。もう、最初から最後までろくにキンブレを振ることもできず、胸の前に手を当てて、「音也がんばれ」「聴いてるよ」って見守ってた。
これはもうあれだと思う。アニメ1期、ペアで作詞・作曲の課題が出される話。トキヤは完璧だけど「心がない」と言われて、対する音也はまだまだ未熟なところはあるけれど「心がある」と言われる、あの感じ。決して音也は歌が上手なわけじゃないんです。歌だけでいうと、トキヤや那月のほうが歌唱力はある。だけど、心がある。聴いた人がみなあったかい気持ちになれるような力が音也にはある。そう思います。
今回の「木漏れ日ダイヤモンド」も同じ。ワンフレーズごとに心にしみてきて、最後の「一緒になろう」なんて、「うんうん、そうだね音也。ありがとう。一緒になろうね」という気持ちだった。音也、本当にありがとう。
「木漏れ日ダイヤモンド」では、私の見たかった音也がここにいた。正直な話、木漏れ日ダイヤモンドはあたたかさを装っているようなところが微妙で、BRAND NEW MELODYの頃の荒削りさや若さがある曲をもう一度聴きたいと思っていたけど、プリライでこの曲を聴いて気持ちが変わった。「ああ、音也はあたたかさを装っているわけじゃなくて、心からこんなにあたたかい曲を歌えるようになったんだな」って。だから思わず、聴き終わったあとに「はああ……」と溜息を漏らしてしまった。
音也の曲は本当にほっとするね。CD音源の何倍も心が込もっていて、もう、音也のこれからが「願わくは笑顔でありますように」だよ。「心から君が好き」だよ。「一緒になろう」だよ。音也、てらしー、木漏れ日ダイヤモンド、本当にありがとう。ずっとずっと大好きです。


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