及岩短歌「終わらない」


最高のトス・最高のきみがいて最高になれなかった手のひら

右腕にはじかれてゆき遠ざかるボール(ああ、こんなしずかな終わり)

ちょうスゲェセッターだった もう誰の名前を背負うことがなくても

「3年間ありがとう」って肩書きをなくしておまえは初めて泣いた

しあわせになれない 指が手のひらがバレーボールを追いつづけてゆく

右手には左手があっておまえにはおれがいるから迷わず進め


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