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彗星ハネムーン

しろたんを連れて天文台に行った。

一か月ほど前から寒くないところでぼんやり星を見たいという願望があって、とりいそぎプラネタリウムに行く計画を立てた。
電車と観光バスを乗り継いで天文台をめざす。
お天気に恵まれたあたたかい週末で、車窓から漏れる光を受けてしろたんもつやつやしていた。

上映まで時間が余ったので天文台近くのショッピングモールに入る。地方の商業施設特有のリミナルスペースっぽいゾーンがふんだんにあって、入ってるテナントも微妙に全部見たことなくておもしろかった。
昼食を済ませたらまあまあいい時間になったので、歩いて天文台に向かう。
本当に天気がいい。こんなに天気がよくて暖かい日は今年はもうないかもしれないなと思いながら歩いた。


天文台に着くと上映の10分前くらいだったので、急いで入場手続きをして場内入りする。
円形の場内にたくさん並んだ椅子。球形の高い天井。なつかしい~。
語り部の人がはじまりの挨拶をするための、ステージっぽいゾーンにはキラキラのクリスマスツリーが飾られていた。冬に来てよかった〜。
夏は笹の葉とかが飾られていたりするんだろうか。
それはそれでかわいいかも。


上映が始まり、しろたんと一緒に天を仰ぐ。語り部の人の声が心地よくてうとうとしてくる。
プラネタリウムで場面が切り替わるときって、実際には天井のスクリーン映像が動いて切り替わってるだけなのに、席が、というか自分が動いてるように感じてきて不思議。
街中で見る星、街の中心から少し離れた天文台付近で見る星、人工の光が全くない環境で見る星、海外から見た星、地球の外から見た星。いろいろなシチュエーションで星を見ることができて楽しかった。人工の光がない環境で見る星空が凄すぎて、よその子どもが興奮して叫んでた。触れそうなくらい星を近くに感じて、それはそれで綺麗だったけど、天文台付近から見える星が一番綺麗だったかも。10月にオリオン座流星郡を見たときの星空に似ていた。

プラネタリウムを出て、少し休んでから展示室を見る。
丁度よく暗くて見やすい。プラネタリウム後でふわふわした人間でも疲れない感じの密度で、体験型の展示もあって楽しかった。
こういう教養施設の展示は、なんとなくうすぼんやりわかることと全然わからないことが2:8くらいの比率で、教養って大事だなといつも思わされる。
賢い人が楽しんで享受している世界の様々な情報を、無知故にたくさん取りこぼしている。

展示を楽しむしろたん。
全てを理解してしまったしろたん。

最後にミュージアムショップを見てまわる。
宇宙服を着たリラックマのぬいぐるみがあって、かなり心惹かれたけど、ほしいぬいぐるみが多すぎるので泣く泣く見送った。
こういうショップに売ってる宇宙モチーフのアクセサリーとかキーホルダーを見ると、小学生のときにレジンにハマってよく作ってた概念アクセサリーみたいなのを思い出す。あの宇宙と歯車の煮凝りみたいなやつ。ノスタルジック。

展示含めてすごくいいところで、綺麗な星をぼんやり見る夢を叶えられて本当に満足した。

帰りにかわいいパン屋さんで石ころアートももらえた。


どうでもいいけど私は彗星ハネムーンが好きすぎて、未だに「彗星ハネムーン 切ない」とかで検索したりしてる。

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