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オフィスで中華まん食べる

オフィスで食事をする際、飲み食いしても良いラインとそうでないラインってなんとなくあるじゃないですか。チョコレートやグミは割とみんな食べますよね、一方でポテトチップスはちょっとダメな感じするじゃないですか。コンビニコーヒーはOKで、コーラは飲みづらい。なんか、嫌なことがあったのかな?と勘繰りたくなってしまいます。まー何を食おうがいいっちゃいいんですが、不文律のうちにオフィスワーカーの間にはそういうラインがあるような気がします。

日頃おれは朝出社したらアンパンとお茶(アサヒの颯)を買ってオフィスで食べています。これはあまりお咎めがないというか、悪くないラインなんじゃないでしょうか。

この頃は寒いですよね。朝ベッドから起き上がるにもそれなりのパワーが必要になるので、少し頑張らないといけないわけなんですが、おれはこの頃、朝ごはんに愉しみを見出すことでこのシーズンを乗り切りたい!ということで、この朝ごはんのラインナップを見直すことにしました。買うパンの種類を季節限定のものに変えるとか、飲み物もなんちゃらラテみたいなものに変えたりしてみてるんですが、いまひとつテンションが上がりきらない。

このテンションが上がりきらない理由としては、オフィスワーカーの間になんとなく流れている「オフィスで飲み食いしてもいいライン」みたいなものを多分に意識してしまっているからに他ならないんですが、ところで2024年は攻めの一年とおれは位置づけています。このラインのグレーゾーンを狙うこともまた攻めに繋がるのではないかと思ったおれは、ある日コンビニに行きまして、グレーゾーンはどこにあるのかを模索し始めました。

そして1月の下旬いっぱいまでこのグレーゾーンを探った結果、ある一つの結論に辿り着いたのです!それがすなわち中華まんでございます!おれは毎日アンパン食って特に何も言われていません。アンパンがOKならあんまんだってアリだろう。

一方であんまんを買う際、なんとなくパンを買うよりも気分が高揚する、罪悪感に近いものがあるといいますか、ちょっとワクワクするじゃないですか。パンを買うときのおれよりも、マンを買うときのおれのほうがちょっと悪いことをしている気分になれます。パンよりもマンのほうがちょっと不良っぽくないですか?そうでもないですか、そうですか…でも中華まんを買うときってちょっと特別な感じがしますでしょう、冬をめいいっぱい生きている感じしません?するでしょ!するんですよ。しないとすればそれはあなたがおかしい。感受性に欠けています!

とにかく、この頃おれは毎朝アンパンのかわりにあんまんを買っております。オフィスであんまんを頬張っておりますと、同僚各位がおれのことを羨望のまなざしで見ている気すらしてきます。その手があったか!って言ってる。いや言ってないけど、目で訴えてる。おれはまたオフィスめしにおけるインテグレーテッド・グロース・ソリューションを見つけてしまったようだぜ、と悦に入っていたわけであります。オフィスに行けばあんまんが待っていると思えば、つらい朝もスッと起きられるというものです。

先日のことです。いつものようにコンビニへスキップしながらあんまんを買い求めに行ったんですが、レジに並ぶと、あんまんが売り切れていることを認めました。どうやら、おれ以外にもオフィスで朝あんまんを食べている輩がいるようです。けしからんやつです。今日はオーソドックス・あんまんの日と位置付けていたんですが、この頃ローソンでは一般的なあんまんに加えて、お店によってはごまあんまんとか、八天堂のバターあんまんとか、必要以上にあんまんのラインナップが豊富ですんで、別のあんまんでもいいかと思って見ると、なんとこの日に限ってすべてのあんまんに「準備中」との札が掲げられています。

唯一売っていたのがなんとピザまん。ピザまん!?おれの脳内にいるリトルおれが、あんまんはオッケーだけど、ピザまんはさすがにダメじゃね?と言っています。あんまんは不良だけど根はいいやつ。普段突っ張ってるけど、大荷物を持って横断歩道を渡ろうとしているおばあさんがいたら助けてあげるような奴じゃないですか。河川敷で捨てられている犬に「おもち」と名付けて可愛がるような奴じゃないですか。だから許されてるみたいなところあるけど、一方でピザまんはもうギャングじゃないですか。一度切れさせたら手をつけられないジャックナイフじゃないですか。

しかし、2024年は攻めの一年。固定概念を変えることが攻めに繋がると考えると、ピザまん行っちゃうのもありなのでは…等と一瞬考えたのですが、レジに並ぶ列の向こうで、まだ何も知らなかった頃の幼いおれが見つめています。ほんとうにピザいっちゃっていいの?とか言ってます。いけない。おれにはさすがにピザまんは買えない、買えないよ…だってオフィスがピザ臭くなっちゃうじゃん、と思い、完全に心がくじけてしまったおれは、コンビニコーヒーの抹茶ラテを買うのが限界でした。「攻めの一年」の模索は続く!そんな感じです。


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