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日本のサイバーセキュリティの危機的実体(24)

 読者の皆様は、日本を代表する市中銀行、あるいは、商業銀行と言えば、どの銀行を思い浮かべますか? ここで自信をもって『 #日本銀行 』を想像した人は、市中銀行や商業銀行の意味が理解できていません。

 日本の旧都市銀行は、バブルの崩壊を受けて不良債権が急増し、かつて存在した第一銀行、三井銀行、富士銀行、三菱銀行、協和銀行、日本勧業銀行、三和銀行、住友銀行、大和銀行、東海銀行、北海道拓殖銀行、神戸銀行、東京銀行の13行は、現在『 #メガバンク 』として知られる3つの銀行に集約されています。

 私が金融システム開発に携わっていたのは1990年前後ですが、1971年に第一銀行と日本勧業銀行が合併し、誕生した第一勧業銀行(DKB)は、資産ベースで日本一の銀行であり、バブルが崩壊する前の1990年頃には、資産額で世界一の銀行でした。

 第一銀行と日本勧業銀行( #金融業界 #キューピー と言えば、マヨネーズではなく勧銀です)の出身者間の対立は、高杉良・原作の『金融腐蝕列島』や、映画『金融腐蝕列島 呪縛』を通して、多くの人々に知られているはずです。興味深いことに、小説や映画のタイトルに『呪縛』という言葉が付いた背景には、第一銀行出身でDKBの取締役を務めていた近藤克彦が総会屋利益供与事件に関する記者会見で述べた『 #呪縛が解けなかった 』という発言に由来しています。

 ちなみに、『 #金融腐蝕列島 』に関しても、このブログで悪評だった #VIVANT と同じで、私は原作も読まず、映画さえ観ずに作品解説をしています。私にとってはこれらの作品は、『見るまでもなく、私の方が内情に詳しいはずである』という根拠のない自信があります。この厚かましさがこのブログの特徴の一つであり、記事の評判が極めて低い原因だと思われますが、読者の顔色を窺っていては、ブログを書く楽しみが無くなってしまいます。

 このブログは、アニメ、情報工学、金融工学、情報セキュリティが主要テーマで、時折 #AI倫理 についても取り上げています。そのため、私が『 #呪縛 』というと、アニメ『 #呪術廻戦 』の #狗巻棘 の技である『 #呪言 』を思い浮かべる読者も多いかと思います。それは『当たらずとも遠からず』の関係ですが、後にDKBは富士銀行との合併を経て『 #みずほ銀行 』となりました。

 みずほ銀行の金融機関コード(銀行コード)は『0001』です。銀行コードを見ただけでも、みずほ銀行が日本を代表する銀行であると言えるでしょう。 #知らんけど …。

 金融業界では今でも『呪縛』と言えば、みずほ銀行のことであり、メガバンクを『青=みずほ』、『緑=三井住友』、『赤=三菱UFJ』のように色を使って表現しているようでは、金融業界においては初心者と見なされるでしょう。なぜなら、このようにあからさまな表現では、隠語にはらないからです。

 そこで今回は #ペネトレーションテスト 以前の問題として、『呪縛』が、なぜIT業界では『 #サグラダ・ファミリア 』という隠語で呼ばれているかについて解説します。

 本物のサグラダ・ファミリアが何かについて、柄にもなくインテリっぽく説明すると、これは銀行ではなく、実際には、スペイン・バルセロナに存在するアントニ・ガウディの代表作として知られる未完のカトリック大聖堂です。1900年代初頭に設計が始まったこの建築物は、 #ガウディ の死後も未だ完成を迎えていませんが、その完成の過程自体が一つの芸術として多くの人々を魅了しています。

 ガウディは自然界から多くのインスピレーションを受け、その独自の建築スタイルでは動植物の形状や構造を取り入れました。サグラダ・ファミリアの柱やファサード、屋根のデザインには、森の木々や岩の断面、動植物の形態など、自然界の要素が多様に組み込まれています。

 さらに、ガウディは光と影を巧みに利用した空間演出の才能も持っていました。サグラダ・ファミリアの内部には多彩なステンドグラスが取り入れられており、太陽の光がこれらのガラスを透過すると、まるで別世界のような神秘的な光景が広がります。

 これらの要素は、単なる建築物としての役割を超え、人々に精神的な豊かさや感動を提供することを目的として設計されています。サグラダ・ファミリアは、単に石とガラスでできた建物ではなく、人の心に訴えかける、ガウディの哲学と美学が織り成す永遠の芸術作品と言えるでしょう。

 このガウディの芸術的建築物が、みずほ銀行の優雅さを褒め称えていると勘違いしてしまった人は、金融のこともITのことも解っていない世間知らずと言えるでしょう。

 IT業界が『呪縛』のことを『サクラダ・ファミリア』と呼ぶのは、『呪縛』の金融システムが、何世紀掛けても未完成のガウディの建造物と同じで、後何世紀掛けたらまともなシステムになるかさえ想像が付かない最悪な金融システムであるという皮肉の意味が込められています。

つづく…

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