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身震いが止まらない。藤井風。

間違いなく伝説の存在になる藤井風くんが、同じく伝説になるであろう武道館でのワンマンライブで発表した新曲二曲。

正反対に思える二曲を聴いて、頭をぶん殴られた時の個人的な感想です。
最初に感じたことを書き留めておきたくて。

天から自分を通して降りてきたギフトのような曲と風くんが言う「帰ろう」。

これを出すまでは死ねないと言っていた風くん。

きっと「帰ろう」を出すことをメインとして作られた驚愕のファーストアルバム「HELP EVER HURT NEVER」は、人生やもがきながらの生き方、平和な世界への帰り方を、地上から数センチ浮いたような場所から私たちに伝えようとしてくれた。

(私の葬式では「帰ろう」で送ってほしいと子供に依頼済み)

そして、その天から受け取った大きな責任を果たし、荷物をよっこらしょとおろして軽くなった身体と心で、今の生身の藤井風が出せる最強の二曲を打ち出してきた。

ヘビーに始まる「へでもねーよ」は、騒音や邪魔だらけの世界も、実は自分の見方さえ変えれば美しい世界に変わると、歌っている。

一転、爽やかな青春ポップスのような「青春病」は、途中から身震いするほどの、とんでもない沼に引きずり込まれる。
(その身震いは、何度聴いても同じところでやって来る)

そして「野ざらしにされた場所でただ漂う獣」に憧れるほどまでも、もがき苦しむ。

青春なんて、ああ美しかったといつまでも引きずるものじゃない。
ほんとはどどめ色なんだぜ。

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