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紙文書をデジタル化させる3つの方法とは|メリットや成功させるコツ

近年、多くの企業がテレワークを導入し、同時に注目されてきたのが紙文書のデジタル化です。

事業規模が大きければ大きいほどデジタル化の推進は難しく、山のような紙文書に手がつけられず悩んでいる企業担当者の方も多いのではないでしょうか。

本記事では紙文書のデジタル化を成功させる3つのポイントについて詳しく解説します。

また、紙文書をデジタル化させる手順と方法のほかに、メリットやデメリットについてもご紹介しますので参考にしていただければ幸いです。


紙文書のデジタル化とは

そもそも紙文書のデジタル化はなぜ必要なのでしょうか?

紙文書のデジタル化は、これまで文書を印刷して業務を行っていた企業にとって大きな課題です。

ここからは紙文書のデジタル化について、詳しく確認していきます。

紙文書のデジタル化はPCで活用できるようにすること

紙文書のデジタル化とは、これまで業務に活用してきた紙の書類や資料を電子データとして保存・活用することです。

たとえば毎月発行される請求書や発注書をすべてPDF化し、メールやサーバー上でやり取りしたり、紙の研修資料をスキャンして端末で確認したりと、紙でのやりとりを減らす目的があります。

また、紙文書のデジタル化と混同されやすい電子文書とは下記のような違いがあります。

  • 紙文書のデジタル化:元々「紙で活用されていた文書」をスキャンしてデジタル化する

  • 電子文書:「パソコンなどで作成された文書」をそのまま活用する

よく耳にする「ペーパーレス化」は、紙文書のデジタル化だけでなく、電子文書を印刷せずそのまま活用することを指します。

サインや捺印が必要な紙媒体を活用している企業も多いですが、近年は電子署名ができるツールも増えてきたため、徐々にデジタル化を推進している企業も少なくありません。

ペーパーレスが注目されている背景

ペーパーレスが注目されている背景として、国が推進しているDX(Digital Transformation)化が挙げられます。

DX化のほかにも、電子帳簿保存法やe-文書法など、紙文書のデジタル化についての法律もそれぞれ整備されてきています。

日本では今も多くの業務で紙文書が扱われていますが、企業のDX化が進むにつれ、ペーパーレス化に取り組む企業も増えてきました。

実際、紙文書のデジタル化は働き方改革には欠かせない取組で、テレワーク推進やコスト削減、業務効率化などに役立ちます。

また、ペーパーレスは森林破壊に配慮した活動のため、SDGsや環境保護に取り組んでいる企業としてのイメージアップにもつながるでしょう。

紙文書のデジタル化のメリット・デメリット

紙文書のデジタル化は国が推進しているDX化に必要な取り組みで、たくさんのメリットがあります。

しかし、大量の紙文書をデジタル化するための機材導入や、人的リソースの確保といった課題もあり、メリットばかりではありません。

ここからは紙文書をデジタル化するメリットとデメリットについて解説します。

紙文書のデジタル化の3つのメリット

紙文書のデジタル化にはさまざまなメリットがありますが、企業が得られる大きなメリットは次の3つです。

  • コスト削減

  • 業務効率化

  • セキュリティ向上  

紙文書をデジタル化すると、業務に関わる紙文書の出力や保管、郵送などにかかるコストが大幅に削減できます。

特に大企業であれば、紙文書の保管場所に課題を感じている場合も多く、社内で保管しきれない文書を保管業者に預けているケースも少なくありません。

デジタル化ができれば、必要最低限の紙文書の出力で済むため、保管場所や郵送コストの課題も解消できるでしょう。

また、PDFなどの電子文書は検索性が高く、文書検索の時間も削減可能です。

監査対応の場合も大量のファイルをチェックする必要がないため、業務効率化につながるでしょう。

社内サーバーにデジタル化した文書を保存しておけば、外出先からも必要な資料や文書を閲覧できます。

さらに、紙文書による紛失や盗難などの情報漏えいリスクの軽減もデジタル化のメリットです。

紙媒体の重要書類は鍵付きの棚やキャビネットなど、物理的な対策が必要でしたが、デジタル化した文書は、ファイルごとに閲覧制限がかけられます。

誰がいつ閲覧したのかもログが残るため、文書の改ざんや不正なファイル持ち出しリスクもありません。

デジタル化された文書はバックアップも簡単なので、万一データが破損、消去されてしまった場合でも早く復旧できるでしょう。

紙文書のデジタル化の3つのデメリット

紙文書のデジタル化は業務効率化など、企業全体に大きなメリットがありますが、導入するまでに多くの手間がかかります。

企業がデジタル化を推進するうえで、デメリットと感じるのは次の3つです。

  • 移行に手間とコストがかかる

  • データ管理体制を整える必要がある

  • セキュリティ対策が必要になる。

取り扱っている紙文書が多ければ多いほど、デジタル化への移行に手間とコストがかかります。

大型スキャナーを導入しても、読み込ませる文書の仕分けやセットは人が行う必要があるため、通常業務を圧迫する可能性が高いです。

また、紙文書のデジタル化は業務の進め方が異なるため、社員への研修や指導が欠かせません。

デジタル化した文書の管理体制や、新しいシステムの導入も必要になり、業務環境の一新が必要になるでしょう。

特にクラウドサーバーを活用する場合は、サーバーや通信障害でアクセスできなくなった場合の対処法も考えておく必要があります。

さらに、デジタル化されたデータは取り扱いを誤ると情報漏えいや不正アクセスにつながるリスクも。

社内サーバーのセキュリティ対策はもちろん、社員のリテラシー教育も必要です。

紙文書のデジタル化を成功させる3つのポイント

紙文書のデジタル化は、企業のDX化の一歩として注目されている施策です。

しかし、紙文書をデジタル化するには、業務に混乱が起こらないように取り組まねばなりません。

ここからは紙文書のデジタル化を成功させる3つのポイントをご紹介します。

スモールステップから始める

紙文書をデジタル化するには、チームや部署ごとなど、スモールステップで進めていく必要があります。

デジタル化には必要な文書の仕分けやスキャン作業、データ整理など、さまざまな工程があるため全社的に行うと現場の混乱を招きかねません。

紙文書のデジタル化を進めるなら、バックオフィス系の部門から取り組むと入力や集計、出力など定型的な業務の効率化につながります。

バックオフィス系のデジタル化が進めば、営業部門なども追随しやすくなるため、紙文書の取り扱いが多い部門から少しずつ作業を行いましょう。

また紙文書のデジタル化には、社内で行うケースと、スキャンサービスやスキャン代行業者に依頼するケースがあります。

どちらもデジタル化に時間はかかりますが、手間を考慮すると外部のサービスを利用したほうが便利です。

しかし、機密文書などのセキュリティ面で心配のある文書のデジタル化は、できるだけ自社で行ったほうがよいでしょう。

従業員へ理解を求める

紙文書を削減し、データでのやりとりが増える場合、従業員の理解が不可欠です。

慣れていた紙文書での作業ができなくなるため、一時的な生産性の低下や新しい操作やルールを覚えてもらう必要があり、従業員への負担はあります。

特に、長年の習慣や効率化した仕組みを廃止してまで、デジタル化を進めることに不安を感じる従業員もいるでしょう。

従業員に理解を求める際は、経営陣はリーダー職が積極的にデジタル化を推進し、活用する必要があります。

可能であれば、デジタル化による業務効率アップ研修やワークショップなどを開催してもいいかもしれません。

デジタル化に不安を感じる従業員がいるようであれば、しっかりとヒアリングし、組織で解消できるよう取り組んでみてください。

適切なツールを選ぶ

紙文書のデジタル化の成功に一番重要なのが、適切なツールの選択です。

すでに社内システムを活用しているようであれば、互換性のあるツールを選ぶとよいでしょう。

紙文書をスキャンしてデジタル化する際に、OCR機能が搭載されているツールを選択すれば入力の手間が省けます。

近年はAI機能を搭載した高性能なスキャナツールもあり、自社の用途に合わせて選びやすいでしょう。

さらに、電子帳簿保存法に対応しているソフトであれば、契約書や請求書なども一元管理できます。

また、デジタル化したデータの保管・管理には、自社サーバーやオンラインストレージが便利です。

オンラインストレージであれば、複雑な設定もなくインターネットが繋がっていればどこからでもアクセスできます。

紙文書のデジタル化を進める手順

紙文書のデジタル化には、社内整備や必要な文書の仕分けなど膨大な作業があります。

ここからは、実際に紙文書をデジタル化する際の手順について詳しく解説します。

紙文書のデジタル化する方法

まず、紙文書をデジタル化するには、下記の3つの方法があります。

  • 自社でスキャンする

  • スキャンサービスを利用する

  • スキャン代行業者に依頼する

自社のスキャナーを活用してデジタル化する場合、手間はかかりますがコストを抑えられます。

デジタル化したい紙文書が少なければ、自社でのスキャンがおすすめです。

自社のスキャナーでは読み取りできないサイズの文書や、そもそも自社にスキャナーがない場合は、外部のスキャナーを利用するサービスもあります。

また、膨大な紙文書をスキャンするなら、スキャナー作業を代行してくれる業者にアウトソースしてしまうのが手っ取り早いです。

大企業など取り扱っている文書が多い場合は、社内のスキャナーだけでデジタル化するには手間も時間もかかってしまいます。

スキャン代行業者であれば、短期間で依頼した紙文書をデジタル化してくれるため、従業員への負担がありません。

コストはかかってしまいますが、一気にデジタル化が進められる方法ですので、予算やサービス内容を確認してみるといいでしょう。

紙文書のデジタル化する手順

紙文書のデジタル化を効率的に進めるなら、下記のような手順で進めてみましょう。

  1. 紙文書をデジタル化する目的や優先順位を決める

  2. デジタル化する紙文書を集める

  3. デジタル化した文書の運用方法を決める

  4. 紙文書をデジタル化する方法を決める

  5. 紙文書を実際にデジタル化する

紙文書のデジタル化を成功させるには、まず目的と優先順位を決めておくのが重要です。

目的によって必要な文書やルールが異なるため、初めに決めておくとスムーズにデジタル化が進められます。

デジタル化する優先順位が決まったら、必要な文書を集め、重複している文書や活用予定のない文書は捨てておきましょう。

同時に、デジタル化した文書の保管方法や運用方法、セキュリティ対策など、運用方法について決めておく必要があります。

自社でスキャンするのか、外部サービスを利用するのかも決定できれば、あとは実際にデジタル化していくだけです。

紙文書のデジタル化を手助けするDataShare

紙文書のデジタル化には、データの保管場所やセキュリティ対策など、さまざまな課題があります。

自社サーバーの構築やセキュリティ設定の変更までは大変…という企業であれば、オンラインストレージの活用がおすすめです。

なかでも強固なセキュリティと高い操作性が特徴の「DataShare」は、社内だけでなく外部のビジネス関係者とも安心してやりとりできます。

DataShareはオンラインストレージのため、インターネットがあれば社外からいつでもアクセス可能です。

個人データと共有データを分けるドライブが用意されていて、プロジェクト完了後のデータを保存できるコールドドライブも利用できます。

また、社員や部署ごとにアクセス権限の設定が可能で、ストレージ内で行った作業やメンバーも監査ツールでチェックできます。

ビジネスパートナーへのデータ共有も、共有したいユーザーへURLを送付するだけなので、パソコン操作に苦手意識のある社員でも迷わずに操作できるでしょう。

DataShareには業種に特化した機能が搭載されているソリューションもあるため、ただデータを保管するだけでなく業務効率化ツールとしても活用できます。

まとめ

紙文書のデジタル化は、企業にとって大きなメリットがある一方、導入に手間がかかります。

しかし、一度デジタル化できれば、これまでアクセスしにくかった文書の活用や、社内リソースの有効活用につながります。

デジタル化したデータの保管は、オンラインストレージの活用がおすすめです。

オンラインストレージなら機器の破損の心配もなく、いつでも好きな場所からデータにアクセスできます。

AOSIDXのDataShareは、大手企業や捜査機関など厳重なセキュリティ対策が必要な現場でも導入されている日本初のVDRドリブン共有方式のオンラインストレージサービスです。

シンプルなUIで使いやすく、個人用ドライブのほかにチームで使えるドライブと、文書をアーカイブできるコールドドライブが存在します。

また、文書の更新履歴もDataShare内でバックアップできるため、更新前のバージョンを復元するのも簡単です。

無料体験も利用できるので、紙文書のデジタル化を推進したい企業担当者の方は、ぜひ活用してみてください。

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