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普通のOL女が「THE TEAM」20冊を買った話。

¥32,400(税込)である。

未だかつて、この私がビジネス書を20冊も一度に買ったことがあっただろうか。いやたしかに過去10年を遡るとAKB48のCDという名の握手券を120枚以上を購入し意気揚々と現場に馳せ参じたことはある。しかし麻野耕司は私の推しメンでも何でもないのに、だ。何故このようなことが起きたのか・・・。この本はオブジェのまま今も私の家に積みあがっている。
(ゆる募:この20冊の良い活用アイデア。このままだとメルカリです。)

さて、購入したのには理由がある。

「THE TEAM~5つの法則~」20冊購入者限定で、【THE TEAM LICENSE PROGRAM】という、麻野耕司さんが講師を務める研修を受けられる。

 ・売上予算はチームごとに構成(さらに個人目標に細分化)
 ・プロジェクト毎にメンバー構成して終わったら解散

というように個で完結する業務形態ではなく、何かとチームで動く職種のため、これは興味深いな~と思いAmazonでポチり・・・。男梅サワーで酔った勢いだったと思う(現在はもう募集終了)


▼いざ、GINZA SIXへ。

きれいなビルで興奮。きれいなオフィスで興奮。
そしてワクワクテカテカしている私の様子がコチラ。

どんな人たちが来てたかというと、管理職・未来の管理職候補の方など、少なからずマネジメント業務に携わっている方々などで、マネジメントを勉強したい人がほとんどでした。業種は様々で、男性9割・女性1割かな。


▼5時間の【THE TEAM LICENSE PROGRAM】開始!

流れは「THE TEAM~5つの法則」のA・B・C・D・Eの法則を復習していき、各法則のケーススタディをディスカッションして理解を深めるといった感じ。

▼誰が、組織の医師なのか?

冒頭、麻野さんが”そもそもなぜこの研修を始めたのか”について。

「チームの法則」を他者に教えられるようになる。

ー世界中の組織を変えたい。ー
人間の幸せの形は色々ありどれも素晴らしい。その中でもやっぱり、

・組織を通じて何かを成し遂げる喜びって掛け替えのない
・組織を通じて誰かと繋がれるということって掛け替えのない

そういう幸せがあるものだと思っている。でもだからこそ、人間を幸せにするのも不幸にするのも組織である。

ーライバルは競合他社ではなく”医療”である。ー
100年前の人類の平均寿命は31歳。今、世界では71歳(日本は81歳)まで伸びている。たった100年間で人類の平均寿命が40年伸びている、これはすごいことである。(なぜなら100年前に生まれていたら麻野さんは高確率でもう死んでいるからである。)医療は人類の革命的進化。ほんの100年くらいの出来事である。

医療技術の発達で、身体の苦しみから解き放ってきた。
組織技術の発達で、人類を心の苦しみから解き放っていきたい。

100年かけて、組織の在り方を大改革をしていきたい。モチベーションクラウドで組織偏差値を出せるようにしたのも、平均寿命のように、今の組織偏差値が50の組織は、100年後には全体の組織偏差値がボトムアップされ、偏差値20くらいであってほしい。

そのために組織の技術を発展させていきたい。ちなみに、

Open Work:医療でいうところの健康診断である。組織状態を可視化する、診断する。
モチベーションクラウド:医療でいうところの精密検査である。組織状態のMRIや人間ドック。
組織コンサル
:医療でいうところの薬を投与や手術である。組織状態の改善。

では「誰が医師なのか。」
医療はすばらしい。いつでもどこでも具合が悪いと病院に行き、国家資格をもった医師が最新技術で治療をしてくれる。この国の組織を良くしたいと考えたときに、もっと組織の医師を増やしていかなければならない。リンクアンドモチベーションの社員だけが組織のドクターである状態では医療のような広がりはない。日本全国、リンクアンドモチベーション以外の人も含めて、組織を変えていける医師を増やしていく仕組みを作らなければならない。それが「THE TEAM」という”組織の薬”を生み出した経緯であり、医師を生むためのこの授業である。まだまだ脆弱な仕組みかもしれないけど、

100年後の世界では、どの組織にも 組織のドクターがいる世界を創りたい。


・・・いやいや、
カッコよすぎるやん、麻野耕司。推すわ←


▼あなたのモチベーションタイプは?

会場では5~6人ごとのグループに分かれていて、これから5時間を共にするメンバーの特徴を知った上でコミュニケーションを取ってみましょう。
ということでいくつかの質問に回答してタイプ診断を。


私は、圧倒的”フィーリングタイプ”でした。
A アタック   :8点
B シンキング  :6点
C フィーリング :16点
D レシーブ   :0点 ←

麻野さん曰く、”フィーリングタイプ”の人は一言で表すと「変わった人」だそうです。

新しいものを生み出したい。楽しいことを計画したい。自分の個性を理解されたい。平凡であること・同じことの繰り返しを避けたい。という欲求を持っています。(THE TEAM 125頁より引用)

はい。新しいことしたくて常に楽しい状態でいたくて同じことを繰り返せない変わった岩田です。ちなみに麻野さんは”シンキングタイプ”だそうです。


▼Aim(目標設定)の法則

それぞれの法則は、下記の流れにて解説いただきました!

①概要復習
②メンバー視点
③実践メモ
④最新HR視点
⑤実用ワーク
⑥質疑応答

本に載っていない内容として③実践メモ「THE TEAM メモ」は研修オリジナルコンテンツ。麻野さんの友人であるSHOWROOMの前田裕二さんからこのようなアドバイスがあったようです。

By:前田裕二さん
「世の中に広げていくためには麻野さん、具体性が大事なんです。『メモの魔力』も伝えていることは思考法なんです。でも伝えてもほとんどの人は活用できないんです。だからこそ、ノートを、メモを、こんな風に取りなさいっていう具体のところまで提示することで誰もが使えるようになります。チームの法則すごくオモシロいけど、具体まで落とし込んで日々使えるようになる人って少ない気がするので、麻野さんの研修などでフォローできると良いですね。」

さすがメモ魔。

そしてこれが、Aim(目標設定)の法則における「THE TEAM メモ」
麻野さんがインフルエンサーを招いての「THE TEAM」出版記念パーティーで実際に行った目標設定の例でそうです!

上から順に、
【シチュエーション】「出席出版記念パーティーの運営」を記載。
【意義目標】今回のパーティーでは、スタッフというチームの熱を伝えることがすごく大事なのだと。意義(目的)を伝える。
【成果目標】測定可能である成果を設定。
【行動目標】SNSにアップしたくなる写真が行き渡る。
実際に起きた行動:始めは運営で用意したカメラで取った写真を広めようと考えていたが、スタッフが「〇〇さんのスマホで撮影しますよ、よかったら帰り道にアップしてください。」と声を掛けるようになった。自分のスマホに入っている写真だとアップしやすいからだ。

ややもすれば何となく受付したり運営したりするパーティーも、このように目標をしっかりと設定することでメンバーの主体的なアクションを引き出すことができる。
目標を適切に設定することで結果は劇的に変わる。

意義目標・成果目標・行動目標は優劣があるのではなく差違がある。これを状況に応じて使い分けることがチームマネジメントにおいて重要。

例えば、
【メンバーの能力が低い場合】
自分で考えて動けるレベルではないので、行動目標が有効的。
【メンバーの能力が高い場合】
自分で考えて動けるレベルであるので、行動目標だけでは力を使い切れない可能性があることから意義目標が有効的。

【環境の変化 昔の時代】
環境変化のスピードが速くないので、行動目標のような勝ちパターンに沿って行動をすることで成果をあげられていた。
【環境の変化 今の時代】
環境変化のスピードが速すぎるので、意義目標(目的)だけ擦り合わせて、その目的に照らして創出すべき成果目標すら変えていく運用をしないと目標設定が成り立たないビジネスジャンルも出てきている。

ーこれからのチーム・メンバーに求められることー
多くのメンバーは自由を求めるわりに意義目標だけでは苦しみ悩み動けない。リーダーは提案できるメンバーを育てていかなければならない。(日本の教育は、問いが与えられたら答えを自ら作る教育ができていない。)

【これからのチームに求められること】
数字や作業の先の意義を示す 
【これからのメンバーに求められること】
意義から遡って自主的に動く

ほんとそうだなと。


▼Boarding(人員選定)の法則

TEAMづくりにおいての人員選定のポイントは、活動や状況に応じてタイプ分けされた人員を選定することがポイント。

スポーツで考えるTEAMの定義。

縦軸:環境からの影響の大小。
(身体が当たり環境からの影響があるかどうか。)
多様性や流動性が大事であり連携が必要となる。掛け算で結果が変わる。
オーシャンズイレブン型チーム「流動的・多様性」

横軸:連携度の大小。
(同じ時間に同時に試合に出るかどうか。)
均一性が大事であり連携は重要視されない。足し算で結果が変わる。
ゴッドファーザー型チーム「古典的・画一的」

時代背景的には、サッカー型のような流動性・多様性のあるTEAMが求められている傾向にある。

ーこれからのチーム・メンバーに求められることー
自分のTEAMづくりをする上で、会社の中だけの人材だけでなく「あの人に声を掛けて進めよう」といったようなメンバー集めが重要になる。

【これからのチームに求められること】
会社の枠を超えて人材を集める。
【これからのメンバーに求められること】
声がかかるような自分の武器を磨く。

Q:どんな人と働きたい?
By:箕輪厚介さん
「そんなのねえw プロジェクトごとに動いているから、同じメンバーでやるという感覚がそもそもない。プロジェクト毎に一緒に働きたい人が違う。求めたい人材が変わる。常にこの人と働きたいというようなことはない。これしたいなってなった時に”この人に声を掛けたいな”と思い浮かぶ人になる必要がある」
協調性より独自性が大事であり「〇〇といえば〇〇さん」となるように、武器を伸ばしていく必要がある。

▼ダイバーシティーという視点
「能力」「スキル」は多様であっても「価値観」は束ねること。

Q:価値観を束ねるにはどうしたらいいか?
会社の中の既に組織の人間が決まっている場合、価値観を束ねるためにはどうしたらいいか。それは、自分たちが大切にしてることを統一すること。絶対に譲れないものは何かを絞り出す。そして共感できる人だけを採用する、共感できない人は別れてください。大事なのは統一された理念や思想(価値観)を言語化できる人をリーダーにすること。

▼管理職の登用基準
「人格」と「能力」があった時に、両方が優れている場合は最高。
「能力〇」×「人格×」はマイナスの方向に持っていかれる可能性がある。「能力×」×「人格〇」は、その組織においての大事にしている価値観を、大事にしてくれる方が大事。


▼Communication(意思疎通)の法則

チーム内のコミュニケーションには無駄があっても良い。TEAM内のコミュニケーションで阻害するのは「論理」だけではなく「感情」であるからだ。

”ビジネスに感情なんか持ち込むべきではない”は確かに正しい。しかし人間である以上「感情」で動く。人間である以上、感情が大事である。言ってることは分かるけどこの人の言うこと聞きたくない・・・など、「論理」では一旦理解はするけど「感情」で納得できていないことは往々にしてある。

と、分かった上でコミュニケーションしたほうが、合理的・効率的にコミュニケーションできる。

Q:コミュニケーションを阻害する人の「感情」とは何なのか?
「どうせ」「しょせん」「やっぱり~~~だな」という言葉。
=この人は分かってくれてない
=自分は理解されていない
という「感情」になり、コミュニケーションの阻害要因になる。

つまり、逆の「感情」を生み出すことができればコストが下がる。
=この人は分かってくれている!
=自分を理解してくれている! がリーダーに求められる。

これはすごく躓く。多くの人は自分は他人と同じ(タイプ)だと思いながらコミュニケーションを取ってしまうから。戦略や背景を細かく細かく伝えてもぜんっぜん動いてくれないのは、そもそもモチベーションタイプがそれぞれ違う。理由や理屈を言われるよりも、アタックタイプへは「すごいね」レシーブタイプへは「ありがとう」シンキングタイプへは「正しいね」フィーリングタイプへは「面白いね」って言ってあげる方が喜んで進んで行動をする。

ーこれからのチーム・メンバーに求められることー
他人との違いを知り乗り越える姿勢。これはリーダーだけでなくメンバーにも言える事である。相手のタイプと「感情」にあった伝え方をするということ。

▼1on1
多頻度短時間の面談が注目されている。
相手の経験、相手の感覚、相手の能力、相手の思考、この4つのポイントをよりスピーディに聞くこと。

・感情よりも事実の方が話しやすい。
・未来のことより過去のことの方が話しやすい。

×:「5年後どうしていたい?」よりも、
〇:「今週どんなことがあった?どう思った?」→「どんなことができた?」→「来週どうしたい?」「これからどうしていきたい?」といった順番がおすすめ。

また、この世には「正確に気の合う上司・同僚が存在する」と思うことでコミュニケーションのハードルを上げないこと。自分と他人は違うんだという前提に立つこと。

▼麻野流 コミュニケーション
90分ミーティングでの時間配分は、聞く9割・話す1割である。

①あなたの人生を3つの時期にわけてください。(経験)
→点が線になる。一番ダメな質問「大学時代に一番頑張ったことは?」これダメ。点でしか見えないから。20年のうちの1週間なんかを知っても意味がない。

②3つの時期でどんなことを感じてきましたか?(感覚)
→事実の裏にある感情を把握する。線が面になる。

③あなたの強み3つ・弱み3つを教えてください。(能力/CAN)
→4個目は結構その人を表したりする。

④あなたが会社や仕事を選ぶ基準と、自分の会社と他の会社を見たときにどういう評価をしていますか?(思考/WILL)
→「すごい成長したいと思ってるんです。」の場合、相手の思っている成長と自分のイメージの乖離をなくすために、なんでその仕事や会社が良いと思ったか”具体”のところまで聞くことが大事。

Q:モチベーションが低下した部下とのコミュニケーションは?
こどもの頃に、自転車の練習をしているとき、自転車が乗れようになる前から「自転車は本当に僕がやりたいことではなかった!だから明日から一輪車やります!」と彷徨ってしまう。若手社員の仕事が面白くないは「will」の問題ではなく「can」である。やりたくないから面白くないではない、やれないから面白くない。


▼Decision(意思決定)の法則

TEAMでの意思決定において、状況によっては誰かが独断で決めるのが良いチームである。

ーこれからのチーム・メンバーに求められることー
特に今の時代は、スピードがビジネスにおいて重要である。会議ではなくリーダーが決められるかどうか「速く・強く決める」ということがメンバーでも求められる。

リーダー育成の観点では「知識習得」より「決断経験」ティーチングよりコーチングのコミュニケーション。「あなたはどう考えますか?」という問いかけと、そしてそれを背中を押してあげること。


▼Engagement(共感創造)の法則

モチベーションや感情を属人的ではなく科学的に捉える。

ーこれからのチーム・メンバーに求められることー
「強制」ではなく「共感」で人を動かすということ。
昔は上司の強制力に従い昇進や給料を求めていたが、社会が豊かになった今は必ずしも昇進や給料だけを求めているわけではない。金銭報酬や地位報酬ではなく感情報酬を与えていくことが非常に重要である。


Q:モチベーションがホントに0、欲求が0の人いるのってどうしたらいい?(WEEKLY OCHIAI by落合陽一)
会社でモチベーション0の人なんかいない。だって、会社に来ているという選択をしている時点で会社に来る動機(理由)がある。その小さく見えたとしたも動機があることで、膨らましていける。過去にヒントがある。自分の人生モチベーション0の人は生きてこれないはずなので、何かやってみたいとか何かしたくないとか動機基準となるポイントを探っていくことが大切なのではないか。

▼SECOND SESSION(本に込められなかった変革ステップについて)

THE TEAMの法則はどのようなステップでやるべきなのか?クルト・レヴィン (Kurt Lewin) という心理学者が唱えた「変容の3ステップ」というものがある。

「Unfreeze」(解凍)
「Change」(変化)
「Refreeze」(再凍結)

このステップを経ない限り、組織や人材は変わらない。

たとえば、四角い氷を丸い氷に変えることをイメージする。四角い氷の形をいきなりチェンジしようとすると割れてしまう。四角い氷を「Unfreeze」(解凍)して1度水に戻す、そして「Change」(変化)して丸い型にはめる、そして「Refreeze」(再凍結)で凍らせる。そうすると、四角い氷がきれいな丸い形に変わると。

経営者が戦略目標を発表する時というのは、大体「Change」(変化)チェンジが失敗する。

「Unfreeze」(解凍)→「Change」(変化)→「Refreeze」(再凍結)
① メンバーの相互不信を解く・危機感を与える
② メンバーの共感を引き出す・納得感を醸成する
③ 仕組化する・変化を実感させる


▼さいごに。

さいごに、麻野さんはこのようにお話されていました。

「チームが変わって何が良かったって、売上以上に、僕自身が幸せになりました。チームが上手くいってなかったとき、何か会社行くの嫌だったんですよね。チームメンバーと顔を合わせるのも億劫で。でも今は会社に行くのが楽しみなんですよね。チームメンバーに会うの楽しみなんです。成功したり、目標達成したら皆で喜びあったりだとか。ほんとに僕自身がチームを通じて幸せにさせてもらってるんです。辛いこともあるけど、良いチームがあればその苦しみも半分になる感覚がある。自分の為に良いチームを作っているんですよね。」

終身雇用が崩壊して、個の力の解放は益々スピードが加速されていく。だからこそ、組織づくりやコミュニティづくりが注目されている時代ですよね。

オフィス空間を提供していて環境づくりはハードだけでなく、ソフト(中身)が一体になって更にビジネスが加速すると感じます。組織のお医者さんは絶対に居た方が良い。「THE TEAM」はまさに処方箋だなと!

本に収録できなかった話や質疑で深いところまでお話を聞けたことが本当にとっても良かった。そして20冊のこの本はオブジェのまま今も私の家に積みあがっている。

麻野さん5時間の講義ありがとうございました!

家に積まれている大量の「THE TEAM」20冊は、、、

とのことで、社内外問わず欲しい方は声を掛けてくださーい!w

レポ おわり。


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