体調不良からごっそり気力が削られていたことに気づき、そう言えばとっくの昔に燃え尽きていたんだと知った。
誰かと一緒にいるのは楽しいけれど気を遣う。今は気遣えるだけの体力も気力もない。何気ない一言にすら心を削られる。だからこのGWは誰とも関わりたくなかった。

ガソリンスタンドに行く。開いた財布にはレシートの山。家計簿をつけれなくなって2週間ちょっと。当たり前にできていたことができなくなる。クローゼット代わりの押し入れは見るも無惨な状態で目も当てられない。キッチンに溜まりがちな食器は、かろうじてギリギリ片付けている。なんとかギリギリ保っている。

ちょうど10年前にうつ病を患った。その時と状態が似ている。
だけど明日の朝になれば勝手に体が動いて着替えて歯磨きして顔洗って、時間になれば出発して、変わらない日常を過ごしていく。そんなオートマチックな自分は、自分を置き去りにしていく。

昨日、NHKでサカナクション山口一郎氏のうつ病の特番があった。魂を削って表現している人だった。責任感と真面目さと真っ直ぐさ。頼まれていないけれど率先して背負ってしまう。自分で自分の首を絞めてしまう。

僭越だけど、似ていると思った。彼を通して私は自分を見ていた。苦しさは比べることができないけど、どうしようもなく追い詰められてしまう気持ちは、私なりにわかるなぁと思って切なくなった。彼はきっと、優しい人なのだと思う。

Aoiという楽曲がとても良くて、さっきドライブしながら聴いた。私のからまった感情をぐちゃぐちゃにして欲しかった。泣きたかった。とても泣きたかった。

真面目でバカを見るなんて、ここに来て嫌になる程味わってる。ほとんど報われない中で自分を騙し騙しやってきたのは、ここを嫌いになりたくなかった。その分、絶望も怒りも大きくなった。その怒りで自分が燃えてしまった。バカみたいだ。

それでも明日からまた日常が始まる。燃えてしまった自分がこれ以上灰にならないように。泣きたくなったらサカナクション爆音でドライブしよう。