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春の午後

「妊娠したら、太っちゃって、服も似合わなくてスタイルも何もなくなるんだろう。だからそれまでに理想の体型に近づかなければ。」

って思いながら、バカみたいにマラソンしたり筋トレしたりしていた日々もあったが、今実際にお腹が大きくなってきて気づくのは別にそうではない。私の人生で究極に女性らしい体格と顔つきになっているだけだ。

小沼ようすけさんとの浜松・大阪でのライブが終わりほっとしていると同時に、音楽的にも新しい扉が開かれてしまいわくわくして落ち着かない。

無事に生まれるまで、何一つ確かなことはないけれど「今を信じる」という意味でも、「命を信じる」という意味でも、ただただ大きくなるお腹に愛情と念を送る日々を過ごしている。

ここに到達したら終わりだ、とかこのゴールを超えたらもういい、とかって考えがちな私は、大学受験の時も、20歳を迎えた成人式の時も、就職する時も、留学する時も、結婚する時も「何かが始まる」というより「今までが終わる」というような感覚だった気がする。

これらは別にネガティブな意味ではなく、感覚的に「スタート」よりも「それまでをやりきって終わる」というような気持ちの方が大きかった。

ただ、今は「始まる」という気持ちが今までの人生で一番強い気がする。初のオリジナルアルバムMy love, With My short Hairのリリース時も実はこんな感覚だった。犬と子供を同じように並べた次は、自分のアルバムと子供を並列に並べるのかいって感じだが、実際そんな感じなのだ。ただ、これから私がリリースする命は、アルバム以上に私の予想の範囲を超えて世界に向かっていくんだろうとおもう。

Isn't she lovelyは、スティービーワンダーが娘のアイーシャが生まれた時の喜びを書いた歌で、イントロで赤ん坊のアイーシャの声が収録されているレコーディングである。私は生まれてくる娘についての曲がいつかできるか、できないのか、できても歌うのか歌わないのかはわからないけど、Isn't she lovely? Isn't she wonderful ? Isn't she precious ? Less than one minute old...という歌詞がとても愛情に満ちて聞こえたのは、今回の小沼さんとのライブが初めてで、歌いながら曲に感動した。

それにしても、小沼ようすけさんとのライブは楽しかったし幸せだった。

彼の新しいアルバムを聴きながら過ごす春の午後。


今までもこれからも皆さまからのサポートは有難く頂きます。てゆうか双子グッズ買います。笑