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マタニティ

最近、ジョンメイヤーに始まり、小沼ようすけさんのライブや、akikoさんのライブや、佐藤竹善さんのライブ、再来週はブラッドメルドー観に行こうと思っている。こんなに真剣にライブ鑑賞を立て続けにするの久しぶりで、とても幸せ。

マタニティライフと世で言われているものがどんなものなのか、そもそも私の職業上、環境上、全然人と比較できませんのでわかりませんがマタニティライフとは、かなり幸せな時間。体重はひたすら重くなるし、胎動も激しくて痛いし、毎日のように足つるし、トイレの便器に少し座るだけで足しびれるし、なんか突然悲しくなったりするし、「妊婦のマイナートラブル」と呼ばれるものはもちろん存在するけど、改めて自分自身とよーく向き合う時間=私のマタニティライフ。

どんな風に過ごしているかというと、ナレーションのお仕事がある日や、その他録音がある日、作詞の締め切り日、などなど結構忙しく過ごしている。朝6時半に起きてお決まりのグラノーラ朝食を食べる。

そのあと、1日1ー2時間のwalkingをマストにしているので30分歩いてヨガ1時間半のクラスを受けに行き、30分歩いて帰ってくる。最近は次作アルバムのDEMO音源ばかりを聞いている。この曲は別のアレンジにしよう、とかこの曲はアルバムの一番最後に収録しよう、とかばかり聞いていると自分の世界だけで完結しそうになるので、「おっとやべー」と思い全然別ジャンルのアーティストの音楽にも触れるように心がけて音楽を楽しみながらwalkingしている。あとは、子供が生まれたら少しの間行けなさそうなグルメを夜は日替わりで食べて、最近は石釜ピザと焼き鳥に詳しくなった。

家にいる時間は多くなった。窓を開けて、外から吹く風はとても心地よく、腰の痛さや、足の痺れを忘れさせてくれる。いわゆる産後の不安等は全く無いわけではないが、子供3人産んでガンガンDJしたり夜遊びしたりしてるお世話になってる事務所の美女ボスの存在はかなり励みになっている。しかしながら、「出産における不安」とはたぶん今しかリアルに感じられないと思う。産後はそれどころではなさそうだ。だからそのいくつもある「不安」を具体的に書いてみようかとも思って今noteを書いてる。

まず毛穴から大根、鼻の穴からスイカ、と言われるくらいの比率で産道を通って人間がこの世に生まれる過程がとてつもなく「痛そう」であることは大前提の不安として、無事産声をあげてこの世に強く生きる「人」を産めるのだろうか、とか。母体が無事でない出産も世の中には存在するわけだから、そもそも私は生き続けることができるのか、とか。実際のところ、毎朝、起きるとそんな深刻な「不安」から始まる。

マラソンの小出義雄監督が先月24日(私の誕生日の3日後)に亡くなって、有森選手が小出監督に残してもらった言葉を語っていたのを思い出す。不幸も、幸も、「せっかくだから」と考えよう。という言葉だった。とてつもない不幸が起きたとしても「せっかく起きた事」であると捉えて生きたい。なので今かかえている「不安」も「せっかくかかえることのできた不安」として噛み締めようかと思って。

もう少し浅い不安もある。子供が2700gなのに母体が13キロも増加して、この「うすらデブ」解消はいつになるのか。とか。妊娠中ちょっと貧乳を卒業したのに母乳をあげた後えぐれるくらい小さくなったら嫌だなとか。育児中、白髪がめっちゃ増えた友達がいるんだけど。。。とか。

やっと「市川愛」というアーティストを見つけた気がしたのに突然母性まみれになってしまって全ての創作活動に意欲を失ったらどうしよう、とか。いや、でも、これはしかしそんなことないような気がする。冒頭にも書いたように、妊娠しなければ余裕なくて人のライブや、他の人の表現活動、別の世界のストーリーに興味が持てなかった私が、今まで以上、心に素直に感動したりできている自信がある。ピュアな表現者のつくる作品や空間は本当に素晴らしい。

子供の出産時に自分が死ぬ可能性があるとか、そういうことではなくて、なぜか自分の体の中に「新しい命」を感じると「自分が死ぬ日」のことをリアルに感じる瞬間が増えた。「音楽」は、その瞬間の自分の生きるエネルギーを強く感じることのできる瞬間的な体験が、連続して起こる。私にとってこの表現に出会えて、やり続けられていることは最高の幸せである。同時に愛する家族と一緒にいること、大切だと思える仲間がいること。キラキラと光るこの人生の終焉の日は、いつ来てもおかしく無いはず、と新しい命と向き合いながら感じる。


夏以降の活動で早く情報公開したいものもあるけど、もう少し後で公開したい。

「人と場所」についてのnote執筆が全然進まない。いやいや、進めます。書くんだけど、結構エネルギー量を注いで書くもんだからなかなか難しい。しばしおまちを。。。。

市川愛(妊婦37週+3日目)


今までもこれからも皆さまからのサポートは有難く頂きます。てゆうか双子グッズ買います。笑