お別れより悲しかったこと
3月も、もう終わりに差し掛かっている。卒業シーズン真っただ中。
部活やサークルの先輩も、バイトの先輩も、みんな居なくなってしまう。
「今までありがとうございました」
そんな言葉があちらこちらで飛び交う、最後の飲み会の帰り。大好きだった先輩、たくさんお世話になった先輩。彼ら/彼女らの姿が見えなくなるとき。
――ああ、もう会えないのか。
別れが急に現実味を帯びて、どうしようもなく寂しい気持ちになる。
去る人も寂しいと思う。でも、残される人の方が寂しいと思う。
「働きたくない」「学生のままがいい」
そう愚痴をこぼしていた先輩も、これから始まる新しい生活に、ほんの少しはワクワクしているんじゃないだろうか。
一方、残される人に待っているのは、これまでとさほど変わらない毎日だ。ただ、そこに先輩はいない。
同じ別れでも、去る方と残される方の「寂しい」は重さが違うのかも。
そんなことを思ったら、お別れよりもそっちの方が悲しくなった。
ありがとうございます。大好きなスタバ(ガソリン)に使います。