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そうだ、ヨットに住もう! Part-2

前回の記事では、ヨットを買うためにという部分を書いてみたが、今回はそれ以外に平行してやった(ている)ことの一つ、資格取得について書くことにする。

日本から海を渡って海外へいくためにはどうすればいいかをとにかく調べていると、どうやら”モノ”だけじゃなくて”ヒト”の準備もする必要があることが分かってきた。
それも経験の前に資格として法の問題が絡んでくるという。

たしかに、外洋へ航海するには荒波に耐えうる頑丈な船(ヨット)は必要なのは当然のことだが、その船に乗る人も資格が必要なのは資格重視の日本では十分にあり得そうだ。

日本から外洋へ航海していくために必要な資格がこちら
▷ 一級小型船舶操縦士
▷ 一級海上特殊無線技士


前提として(僕の認識が間違っていなければ)、自分の小型船舶で外洋へ航海するために上記のような資格を必須としているのは日本くらいなもので、アメリカやオーストラリアなどにはそういった資格は存在しない…らしい。
(もし間違っていたらどなたか教えてください!)
ぶっちゃけ、個人的にはこうした資格取得を義務付ける必要性には疑問を感じている。
というのも、普通に考えて、小型船舶で海外へ航行するようなハイリスクなことに挑戦するような人であれば、これらを資格として取得義務を設けなくても、資格でカバーされるような知識や経験は当たり前のように持ったうえで挑戦すると思う。何せ自分の命を掛けていくわけなので…。
そういう意味ではこういった資格の取得を国として義務付けるのではなく、知識やスキルを身につけたい人が任意で習得できるものであるべきだと思う。逆にあまりに実践にそぐわない資格だと、別の何か理由があるように思われて仕方がない気がする。
とにかく、全て自己責任にする方が個人的には理にかなっていると思う。
その辺の資格に関する必要性(というか非合理性)の有無については、船に関してもっとひどい状況があるので、それについてはまた後ほど書くことにする。
とはいえ、こうしてああだこうだ言いつつも、上記の資格はどちらも(しぶしぶ)取った。

一級小型船舶操縦士

ヨット乗りにとってこの資格を取らないとヨットに乗れないというのは、なんともアホらしい話。
というのも、この資格はヨットの操船に関する資格ではなく、エンジンが付いた小型船舶を操縦する上で必要な知識やスキルを習得するもの。
だからこれが取れたからといってヨットの帆走ができるわけではないということ。このちぐはぐ感、日本らしいと言えば実に日本らしい。
まぁだからといって全く意味がないわけではない
結局ヨットのような帆が動力の船であってもある程度の大きさ(大体、ディンギーではなくセーリングクルーザー)になればエンジンが必ず付いていて、離着岸や微風での航行にはエンジンを使っての操縦になる。なのでエンジンで動く船の扱い方を知っておくのは一定の意味はある。
ちなみに同資格は二級もあるが、僕が二級ではなく一級を取る必要があるのは、二級では岸から5海里という航行区域に制限があるから。普通に乗る分にはまず二級でこと足りる。ただ、日本から海外へ行くとなると航行区域に制限がない一級が必要ということになる。

一級海上特殊無線技士

この資格も実践を学べるというより、試験で出題される選択問題に対して正しい答えを導き出すために勉強して得る知識であって、実践とは大きなギャップがある。
あまり詳しくはないが、おそらく海外へ航行していて無線を使うタイミングは海外の港にへ入港(入国)する時に保安官?を呼び出してやり取りをする時や遭難や何かしらのトラブルで緊急事態で救援要請をするような時くらいだと思う。そういう時に対応できるスキルがこの資格を取ることでできるとは到底思えない。
逆に命に危険が迫る一刻も争うような状況で無線を使えるスキルを身に付けることこそ、本来資格を取る必要性のような気がする。ただ残念ながらこの試験を受かっても、無線に関するざっくりとした文字ベースの知識は得られるくらいでいざとなった時に自信を持って行動ができるようには設計されていない。
無線資格の取得方法はいくつかあるが、僕はコスパ重視の国家試験を一発受験で取得した。それについては無線資格が欲しい人が読むべきコトに書いた。
結局、プラスアルファで自分で勉強(経験を積む)が必要ということ。

とにかくどちらも少しお金を掛ければ基本的には誰でも取れるような資格なので、資格を保持することで法に触れない立場でいることが大事だと割り切って、ここは機械的にパスすることが一番だと思う。

これら二つの資格を取るために勉強しながら「この二度手間感、一体誰のためなの?」が僕の頭の片隅に常に付いて離れなかった。

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