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instagram,FacebookでAIラベル表示必須に/Claude3の恐るべき実力/AppleがGoogle「gemini」を搭載?/「Sora」の登場で動画業界が激震/法人向けGPTが好調【週刊AIのニュース 2024年4月1日号】

こんにちは。AIのある暮らしです。

2024年4月1日〜月7日の「週刊AIのニュース」をお届けします。


【1】文章生成AIニュース

オープンAI、法人向けChatGPTが好調-「驚異的な伸び」とCOO

ブルームバーグの記事によると、オープンAIが提供する法人向けの対話型AI「ChatGPTエンタープライズ」の利用者数が1月の約15万人から60万人余りに急増しています。

この成長は、競争が激化するAI業界においても特に注目されるもので、オープンAIのCOO、ブラッド・ライトキャップ氏は「今年はAIが企業に普及する年になるだろう」と予測しています。

法人向けChatGPTは、データの暗号化やプライバシー保護を強化したサービスで、オープンAIの収益化における重要な取り組みの一つとされています。

生徒の学習を3倍速にした教師のChatGPTの使い方

Yahoo!ニュースの記事では、ChatGPTを利用して生徒の学習速度を3倍に向上させた教師の事例が紹介されています。

田中善将氏は、生成AIを独自の知見と組み合わせて授業に取り入れ、プログラミング学習を従来の3分の1の時間で達成させることに成功しました。この方法は、生徒一人ひとりが個別の疑問をChatGPTに問いかけ、迅速にフィードバックを受けられることで、個別最適な学びを実現しています。

田中氏は、教師の「分身の術」としてAIを利用し、より効率的な指導が可能になったと述べています。

ChatGPTのメール作成を実用化・長文も対応 “構造化”するプロンプトを徹底解説

BtoBマーケティングの現場で頻繁に求められるメールコンテンツの作成に、ChatGPTを活用する方法が注目されています。

シャノン社では、メールタイトルや文面の作成にChatGPTを用いて効率的にコンバージョンを高めるタイトルや文面を作成しています。「MarkeZine Day 2024 Spring」では、その具体的なプロンプト作成手順を紹介しました。

このプロセスには、ターゲットの課題分析から始め、セミナーやウェビナーの集客メールタイトルを作成する方法が含まれます。良いタイトルを生成するには、ChatGPTにセミナーの前提情報をインプットし、ターゲットが抱える課題やセミナー参加の必要性について考えさせる必要があることが強調されました。

シャノン社は、このアプローチにより、マーケティング業務においてChatGPTを有効活用しています。

【ChatGPT超え?】最新AI「Claude 3」の恐るべき実力…本1冊分のテキストも読み込める!

ChatGPTに次ぐ、新しいテキスト生成AI「Claude 3」がAnthropicから登場しました。ChatGPT-4を超えると言われる性能を持つこのAIは、特に長いテキストの扱いにおいて優れています。

Claude 3は、最大20万トークン(約15万ワード)のコンテキストウィンドウと最大4096トークンのアウトプットを可能とし、単行本1冊分のテキスト情報を入力して対話が可能です。

このAIは2023年8月までのデータに基づいて学習しており、より新しい情報に対応している点もChatGPTと比較しての大きな違いです。無料プランの「Sonnet」をはじめ、マルチモーダルに対応し、より人間らしい日本語の生成も可能としています。

Copilot for Microsoft 365の「ここが危険」、誤った活用法では社外秘が筒抜けに

Copilot for Microsoft 365の導入において、企業の管理者はセキュリティやコンプライアンスのリスクを把握し、軽減策を知る必要があります。

特に、誤った利用方法では社外秘情報が漏洩する危険性があるため、適切な情報管理と権限管理が必須です。Copilotはユーザーの権限に基づいて動作するため、情報の機密性に応じた適切な取り扱いが求められます。

記事では、Copilot導入時に検討すべきセキュリティ対策として、SharePoint OnlineやOneDrive for Businessに保存される情報への適切な権限設定や、秘密度ラベルの設定などを紹介しています。

グーグルのAI「Gemini」をiPhoneに搭載? アップルが見据える生成AIの新機能とは

アップルは、iOSにグーグルの生成AI「Gemini」を組み込むために交渉しているとWIRED.jpが報じています。

この提携が実現すれば、iPhoneに新しいAI機能が搭載される可能性があります。しかし、提携には多くの疑問があり、アップルとグーグルの間でどのように機能するか、どちらが制御するかなどが懸念されています。

アップルは生成AIの分野で遅れを取っており、この提携はアップルにとって重要な取引と見られています。

Geminiの搭載により、iPhoneはより高度な写真編集技術や、リアルタイム翻訳機能を提供する可能性があります。また、Siriの機能強化にもつながるかもしれません。

【2】画像生成AI関連のニュース

ChatGPTの生成画像をちょい修正できる機能、さっそく試してみた

有料版ChatGPTに追加された新機能について説明しています。この機能では、生成された画像に対して細かな修正指示を出すことができます。

例として、バースデイケーキを持つ犬の画像でケーキをチョコレートケーキに変更したり、ろうそくの数を調整したりする実験が行われました。

また、東京の街並みをパリ風に変更するなど、大きな修正も可能であることが示されています。この機能により、画像編集の手間を大幅に削減し、Photoshopなどのツールに依存しなくても、AIだけで画像の修正が可能になると評価しています。

Instagram、Facebook、ThreadsのAI生成画像のラベル表示、5月から本格化

Metaは、Instagram、Facebook、ThreadsにおいてAIによって生成された画像に「Made with AI」ラベルを表示する取り組みを5月から本格化すると発表しました。

この措置は、AI画像指標が検出された場合やユーザーがAI生成であることを明らかにした場合に適用されます。

これにより、AI生成コンテンツへのアプローチが拡大し、従来のメディアポリシーが更新されます。また、7月からはコミュニティガイドラインに反していないAI生成コンテンツの削除を停止する予定ですが、いじめや選挙介入などのポリシー違反がある場合は引き続き削除されます。

Metaの画像生成AIは「アジア人男性と白人女性のカップル」をイメージできないという報告

Metaの画像生成AI「Imagine」に関する報告では、The Vergeのミア・サトウ記者が「アジア人男性と白人女性のカップル」やその逆の組み合わせを生成しようと試みたが、成功しなかったと報告されています。

試みた結果、アジア人と指定しても、男性はアジア人として出力されるものの、女性もアジア人っぽい見た目で出力されたり、指定に反して両方ともアジア人男性として出力されたりしました。

「南アジア人」と指定した場合、出力される割合が少し上がったものの、文化的特徴が強調された出力になったと指摘されています。サトウ記者は、このようなバイアスを持つAIは問題であり、社会の偏見を形式化してしまうと批判しています。

アクセンチュアとアドビ、Adobe Fireflyを活用し業界特化型の生成AIソリューションを開発

アクセンチュアとアドビは、アドビの画像生成AIツール「Adobe Firefly」を利用した業界特化型ソリューションを共同開発しました。

このソリューションにより、企業はパーソナライズされたコンテンツを大規模に展開することが可能になります。初期の展開業界は小売・消費財、自動車、金融サービス、ヘルスケアが対象です。

アクセンチュア ソングが提供するマーケティングサービスにAdobe FireflyのCustom Modelsを統合することで、顧客データやブランドガイドラインに基づくAIモデル開発を支援します。これにより、業界に特化したコンテンツ作成が可能となり、顧客のシステムとの連携も強化されます。


【3】動画生成AI関連のニュース

OpenAIが「Sora」の学習にYouTube動画を使ったとすれば違反──YouTubeのモーハンCEO

YouTubeのCEO、ニール・モハンはBloombergのインタビューで、OpenAIが最新の動画生成AI「Sora」のトレーニングにYouTube動画を使用した場合、これはYouTubeのポリシー違反に当たると述べました。

この点に関してOpenAIのミラ・モラディCTOは、Soraのトレーニングデータについて明確には答えていません。モハンCEOは、クリエイターがYouTubeにコンテンツをアップロードする際、その利用規約が守られることを期待していると指摘し、コンテンツや文字起こしのダウンロードはルール違反であると強調しました。

また、モハンCEOは、AI技術がYouTubeにどう影響していくか考える際、クリエイターがYouTubeで成功し、視聴者に素晴らしい体験を提供することが核心であると述べ、クリエイターファーストの姿勢を明らかにしました。

「Sora」登場で激震、動画生成AIは映像制作の未来をどう変えるか

YouTubeのCEO、ニール・モーハンは、OpenAIが自社のAIモデル「Sora」のトレーニングにYouTube動画を使用している場合、これはYouTubeポリシーに違反すると述べました。

この発言は、Bloombergとのインタビュー中に行われました。OpenAIのCTO、ミラ・ムラティは以前、SoraのトレーニングにYouTubeやFacebook、Instagramの動画を使用したかどうかについて「分からない」と答えていました。

モーハン氏は、YouTubeにアップロードされるコンテンツに対して利用規約が遵守されることをクリエイターが期待しているとし、YouTubeの動画やトランスクリプトのダウンロードは許可されておらず、そのような行為は違反にあたると指摘しています。

【4】モバイルAI関連のニュース

iPhone16+iOS18のAI導入で改善されるアプリ5種類〜Siri以外にも!?

iPhone 16とiOS 18の組み合わせで、人工知能 (AI) がどのように活用されるかについて論じている記事です。

特に、Siriに生成系AIが搭載されることが期待されています。これにより、これまでよりも抽象的な指示でも、それに基づいた対応が可能になるでしょう。

また、AIを活用した動画編集や、翻訳アプリの精度向上、知らない電話からの着信への対応、「マップ」での経路検索の改善なども期待されています。ただし、iPhone 16 Proシリーズでないと、完全な対応はできない可能性があるようです。

グーグルのモバイル向けAI「Gemini Nano」がPixel 8でも利用可能に

Googleは、生成AI「Gemini Nano」をPixel 8 Proに搭載していましたが、当初「ハードウェアの制限」を理由にPixel 8には搭載していませんでした。

しかし、この方針が変更され、Googleは3月29日に、Gemini NanoをPixel 8にも開発者向けプレビュー版として提供することを発表しました。このAIモデルは、オンデバイスタスクを非常に効率的に処理でき、センシティブなデータの外部流出を防ぎつつ、ネット接続がない状態でも先進的な機能を利用できるようにします。

Pixel 8へのGemini Nano導入は、メモリの問題が主な障壁でしたが、Googleはこの問題を解決し、6月のアップデートで全てのPixel 8ユーザーが利用可能になると述べています。これにより、レコーダーアプリの要約機能やGboardアプリのスマートリプライ機能などが強化されます。

「Galaxy AI」を打ち出すサムスンの端末戦略を解説 AI対応が“処理能力”だけで決まらないワケ

サムスン電子は4月11日に「Galaxy S24」「Galaxy S24 Ultra」を発売します。

この新フラグシップモデルの最大の特徴は、Googleの「Gemini Pro」「Gemini Nano」を基にした「Galaxy AI」を端末機能として深く統合している点にあります。

Galaxy AIは新モデルだけでなく、過去のモデルにもアップデートを通じて提供され、音声通話の通訳機能などAIによる機能改善が目立ちます。また、オンデバイスAIとクラウドAIの最適な利用により、基本機能やアプリに自然にAIを組み込んでいます。

【5】その他のAI関連のニュース

日本とアメリカ、生成AI巡る偽情報対策で協力…首脳会談の成果文書に盛り込む方針

日本とアメリカは、生成AIに関連する偽情報対策で協力を強化する方針を固めました。これは、両国首脳会談の成果として発表される予定の文書に含まれる内容です。具体的には、「AI生成物のリスク軽減に向けた協力」を明記し、コンテンツ認証などの技術活用が掲げられています。

特に、デジタル技術「オリジネーター・プロファイル(OP)」の技術開発・導入での連携が目指されています。

これは、政府発行物の認証やAIによる改変内容の特定を含む、国民向けの透明性確保への取り組みです。日本政府は以前からAIの国際ルール作りを主導しており、今回の協力強化もその一環となります。また、AIの安全性評価基準作りについても日米での協力が加速される見通しです。

AIがGoogle検索をひどくしたので、ネットユーザはTikTokとRedditに移っている

AI生成記事の氾濫がGoogle検索の機能を低下させているという問題を、オーストリア・ウィーンのITエンジニア、ロンケ・ババジデ氏が指摘しています。

悪質なAI生成サイトが人間の記事をコピーし、それを自サイトに掲載することで検索結果の上位に表示されることが増え、Google検索の品質が劣化しています。

この結果、一部のユーザーは情報を求めてTikTokやRedditなどの人間中心のプラットフォームへと移行しています。この動向は、今後、情報収集の方法がインターネットから人間へと回帰する可能性を示唆しています。

多くの子どもたちがAlexaやSiriなどのAIに人間のような心があるかもしれないと考えている

新しい研究によると、現代の子どもたちは幼少期からAlexaやSiriなどのAIアシスタントと触れ合っており、多くの子どもがAIに人間のような感情や思考能力があると考えていることが判明しました。

調査結果によると、子どもたちの約3分の1がスマートスピーカーが自分で考えることができると思っており、約40%がスマートスピーカーが独自に物事を考える可能性があると回答しました。

また、子どもたちはAIを自分より賢い存在と見なし、デバイスに失礼な態度を取るべきではないと感じています。しかし、実際には約80%の子どもがスマートスピーカーを「AI」と正しく認識しており、一部の子どもたちは壊れたAIデバイスを捨てるべきではないとも考えています。この研究はAIの人間化に対する子どもたちの認識を浮き彫りにし、将来的にAIリテラシー教育の重要性を示唆しています。

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さいごに

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