日記2-63

彼がでか〜い独り言を言っているのを聞いて目覚めた。嫌な起き方。なんか仕事関連の人を道案内してるみたいな寝言だった。私も眠るの下手くそなんだ、一緒に睡眠外来行こうかね。


布団から出ずに思いついたこと全部言う時間。たとえばしょーもないもじりのギャグだったり、日常で感じた小さな疑問だったり、子どもの頃の何でもない思い出だったり。話題がポンポン変わるけどここには「急に何?」なんで水さす人はいない安心安全ゆめの国。


寝起きの彼はごきげんで、ちいかわみたいにクスクスって笑ってる。寝起きの口が臭くないのなんで。神様に愛されているの? 


彼はデフォルトの顔が笑顔だ。寝顔も笑い顔。いいなあ、そういう顔に産まれたかったなあ。私の顔ったら何も考えていない時でさえ精悍さを保ち続けている。(野球選手にものすごく似ている人がいる。女子アナに粉かけちゃおうかしらん)寝顔だって撮られた写真見てみたら深刻そうな顔をしていた。   


そういやお母さんって私の寝顔が好きすぎて異様な枚数をカメラにおさめていた。


出なきゃいけない時間に近づいてきて彼がシャワーを浴びた。久々の友達たちに会うって言ってたから髪セットして服コーディネートしてイケメンにしてあげましょうかと言ったらいらんいらんと言われた。えーつまんない。そのあと続けてお風呂に入って出たら丁度彼が家を出るタイミングだった。髪はボサっとしていて服はつまんないやつ着てた。見た目に無頓着な人と付き合ったことないからなんかそういう気負わなさを「男の子だ」と感じる。私も割と無頓着なので、元彼たちに服のダメ出しをよく受けていた。お別れした今、ダサくなっちゃっているだろうか。それとも少しは良くなったかな。でも最近、着るとテンション上がる服の見分けはつくようになった。それがわかればもう人生万万歳なのでは。


家を出るときの彼は目を合わせてくれない。さっきまで私らは布団で楽しい話をキラキラとしていたというのに、落差。スイッチのオンオフがカッキリとあるね。


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1人って最高イェーイ、となって袋麺を茹でる。朝からラーメンよ。自由の象徴。


テレビ見ながらゴロゴロしていたらあんまり時間がなくなって、急いで準備した。私も今日は予定がある。映画館に好きなバンドのライブ映像を見にいくのだ。おしゃれして出かけた。



上映会みたいなのって懐疑的だったんだけど、すごくいい。大きい画面でいい音響で同じようにアーティストのこと好きな人たちがいて。ライブ行くか生じゃないならDVDでいいジャーンと思っていたこと、反省。


映画梯子しようかなって思ってたんだけどあまりにもライブ映像が良すぎたので上書きしたくなくてやめた。代わりに髪を切りに行った。良いと思ってた美容院、今までの人じゃない人に切ってもらったらそんなに心に響くところがなかった。結果的に今の髪型に不満はないんだけど、前切ってくれた人は本当に魔法みたかったんだよ。髪を切ることを本当に楽しんでいる人。今日の人が悪かったわけじゃないけど。あー、美容師さんを指名する人の気持ちが初めてわかった。


帰宅してご飯食べて長風呂してスマホいじってすんごくのんびりした良い時間を過ごした。なんか男の人って出かけると終電くらい帰ってこないなあって思ってたけど今の彼氏はそんなことはなかった。早かったねって言ったら早くないでしょ!とツッこまれた。相場がわからないぜ。正直朝帰りしたって別に構わない。私もそうする時あるし。飲みすぎて漫画喫茶とか謎のスーパー銭湯とかあんまり仲良くない友達の家とかでぼーっと何やってんだろって思う時間って独特の味わいがある。



いや、わがまま言わない女になろうとして基準を下げすぎていたか。正直結婚前提とかだと23時くらいに帰ってくれるとホッとするかも。ハメ外して飲みすぎちゃうのってそろそろ卒業したいお年頃だ。



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