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生成AI向き不向き(活用エリア)

各企業さんの中で、生成AIがどのように使えるか、使われるかのマップです。
各部門ごとにお話をさせて頂きますが、ニーズが全然違うのが分かります。

業務のミッションは、人とかかわる部門では文章的な問題解決に生成AIが使えますが
内部(エンジニアやお見積もり、提案支援)の部門になると今度は機械的な処理が多くなり
言語処理に特化した生成AIの苦手な分野に入ります。
とはいえ、プログラムはすでに生成AIで書けますし、インプットとアウトプットの仕組みを作り上げれば②や③のエリアでも十分活用ができます。
生成AIは無理なく・すぐに、使えるところから使い慣れていくのが良いので
まずは各部門での情報連携で使うメールなどの要約や代筆から始め
インプット、アウトプットの仕組みを整えてまで生成AIを使った方がいい。と見切れた後に②、③の部分に手を出した方が良いかと思いました。
生成AIの活用は、必ず効果の判定というものがつきまといます。
ですが、生成AIのもたらす言語処理能力の強化というのは定量的な効果が設定も判定もしにくいものです。
・見積資料の作成にかかる時間、平均で10%削減 ⇒ 向かない
・手順書の作成にかかる時間、平均で20%削減 ⇒ 向かない
・手順書のレビューにかかる時間、平均で20%削減 ⇒ 向く
これは、仕組みが作れていないからで、生成AIでも特定のエクセルの指定した場所の更新、コマンドのマニュアルの読み込み、多角的なレビューができますので、向かない=やる価値がない
という事ではありません。

特に私が日々実感しているのは、瞬間的に判断をしなければいけない場面、瞬間的に資料を読み込まなければいけない局面、瞬間的に手順書を作成・レビューしなければいけない局面などでは
圧倒的に人間がやるよりも生成AIに軍配が上がります。

生成AIの最大のメリットの1つはスピード感の付与なのです。

注意点とお勧めの使い方をお示ししますと
例えばお見積もりや手順書の作成などは、すでに完成されたひな形がどの企業にもあるとおもいますし、一部の値を入れるだけで自動的にそれらは完成されます。
そういったところに生成AIを無理やり当てはめるのはやってはいけない業務改善に当たります。

逆に提案の全体像・意図から、出てきた見積もりがマッチしているか、抜け漏れがないか
手順書のレビューを複数の資料と視点で多角的に行えるか。というのは
リソース不足の企業がどうやってもできないエリアです(生成AI向き)

生成AIのもう1つのメリットは人海戦術が取れる。という部分です。

IT業界に何十年もいますが、いまだ多角的な視点でのレビューを受け網羅性を100%クリアした完全な手順書というのは、どの会社さんでもなかなか難しいのではないでしょうか。
進化のロジックではないですが、塩漬けのシステムで毎回必ず同じインプットとアウトプットが出るように全ての関連アプリやソフトウェアを何年も変更せずに同じことだけをするという状況でなければ、完全な手順というのは難しいのです。
当然そのようなシステムは。。。変化しない事で淘汰されます。OSだってBIOSやファームだって、規格だって、プロトコルだってセキュリティだって、お客様のデータの入力・出力経路だって、要求される処理能力だって、すべて変化して、前に進んでいってしまうものですから。
つまるところ、その時々の最適な手順や資料というのは、最新の情報(変化点)を取り入れてその都度多角的にレビューして初めて安心できるものになるので、決め打ちでいつも通りやりました。というのはただの効率化という名のおさぼりなのです。
気づかないふりをするのも、きづけないのも。やらなきゃ同罪で、これを解決するのに人が雇えないのであれば、生成AIでカバーするのが良いと私は信じています。

結論:生成AIを活用できない会社も部門も存在しない。


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