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おいしい、たのしい、大好き!

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三度の飯より食べることが好き。食いしん坊まっしぐらの記録です。
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日記|1週間 モラトリアム 食べすぎ

会社を辞めて1週間が経った。振り返ってみたら、大変おいしい日々だったので記憶を記録。 1日目は、フリーランス友だちが口を揃えて「行け!」と言った穴八幡宮に行へ。 豊川稲荷の縁切りで余計な縁とサヨナラして、穴八幡宮へ行き、一陽来復のお札を買って、八幡鮨で海鮮丼を食べるフルコース。 朝、新しい仕事の打ち合わせもした。天気もいいし、幸先いいんじゃないの。 2日目。数年前ご一緒してたクライアントさんに会いに行く。目黒ってことでnoonでランチ。 3日目。めんどくさがってたペー

ポップコーンを分け合うということ

私は基本的に欲張りだ。 ランチを分け合いたくないくらいに。 と、前に書いた。 自分だけで1番おいしいものをたくさん食べたい私は、居酒屋で干からびつつある遠慮のかたまりのシメサバも迷わず食べる。 人数分ない春巻きもさっさと食べちゃう。 餃子が残り5個くらいになった時点で、くっついちゃったー感を出して2個取ったりする。 実家の食卓では、大きい方、卵の多い方の子持ちガレイを迷わず選んで、しょぼい方を弟の席に押しやる。 (そもそも子持ちガレイってだいたいがしょぼいのと立派

最強の手土産とは

前に出張で福山へ行ったとき、手土産に用意したお菓子を新幹線の網棚に忘れたことがある。 夕方の新幹線に乗って、到着するのが22時過ぎ。 疲れて寝てしまい、駆け降りたもんだから、気づいたときにはもう。 品川駅で買った東京ラスクは、きっと博多あたりで発見されたことでしょう。 ・ さて、どうしたもんだろう。 明日、待ち合わせに間に合わせるためには、10時半の電車に乗らなくてはいけない。 ここは東京ではないので、お店は健全な営業だ。 慌ただしく調べる。 駅前にある唯一のデパート

好きなもの

「好きな食べ物なに?」って聞かれたから、 「悩ましいけど、メンマやわらぎかなぁ」と答えたら、 「それはドラえもんのどら焼きくらい好きって言える?」と言われてから、「好きなもの」の自信がない。 どんなにのび太くんがグズグズでも優しいドラえもんが我を忘れてキレるほど好きなどら焼きにはどうやったって勝てる気がしないじゃないか。 好きになるのも、好きでい続けるのも、好きすぎて執着することも、好きを突き詰めていくことも、嫌いになることも。 結構才能だと思う。 努力ではどうにもなりに

最後の晩餐

普段、金曜の夜なんてものはそれぞれ自由気ままに過ごしている2人だけど、その日は珍しく中目黒の駅で待ち合わせをした。しかも、まだ21時にもなっていない時間。 冷静に考えると、仕事終わりに待ち合わせてデートをするは、はじめてかもしれない。 その街に暮らしたのは2年半。 毎朝小学校の給食の匂いをかぎながら会社に行き、週末は隣のお寺の線香の香りに季節を感じた。 引っ越してきたその日に『もつ焼き ばん』で噂のレモンサワーを飲み、犬の散歩の途中に『ストリーマーコーヒー』と『オオゼキ』

ウィンナーとピーマンと希望の轍。

どの家にも朝ごはんの定番というものがあると思う。 我が家で言うとウィンナーとピーマンを炒めたものがそれだった。 その料理には名前があるなんて知らないまま、小学生の頃の私は眠気まなこでそれをつつきながら、めざましテレビから流れる「希望の轍」に耳を傾けていた。 それから四半世紀。私は彼らと再会することになる。深夜の南青山の地下のバーで。 「希望の轍」ではなく、名もなきウィンナーとピーマンに。 *** その夜はというと、永田町で仕事が終わったあと半蔵門線に乗り青山一丁目のバ

半年後と20年後の乾杯のための夏。

初めてビールを「おいしい!」と思ったのは大学1年の夏だったと思う。 炎天下の中、Tシャツに塩が浮くほど汗をかきながら東京中を歩き回ったあとに吉祥寺の居酒屋で飲んだビール。 それまで「とりあえずビール」と言いたいだけで飲んでたビールが、はじめて喉をスーッと通り抜け、溢れ出る汗で枯渇していた水分が体中に満たされ、苦手だった苦味がこれからの宴を楽しむスイッチを入れ、思わず「おいしい」という言葉がこぼれた。 夏を感じると「ビール飲みたい」と本能的につぶやくようになったのは、たぶん

豚汁家族

小さなお姫様を連れて家に帰ると鍋には豚汁があった。 これがちょうど20杯目の豚汁でした。 *** なんだかワクワクした1年になりそう、世の中にまだそんな空気感が漂っていた2020年正月。 私はこたつから出られず、ずっと寝ていた。 ぐずぐずと続く頭痛と胃痛に「おや?」と思い、病院へ行き妊娠がわかった。 思えば去年の10月の台湾旅行のとき、そのときは混迷を極める歯の治癒祈願のため行った龍山寺で、子宝祈願の文字を見て「子どもが欲しいな」とやんわり思っていた。 とはいえ、

【2020年の振り返り】おいしい!楽しい!大好き! お店編

「特別な1年になりましたね」なんて今までにない言葉が挨拶に添えられている今年の年末。 「特別な1年」でも、私は変わらず結局は食べもののことばかり考えていた。 コロナや猛暑、妊娠、子育て…と、まあちょっといつも通りとはいかない毎日だったけど、それなりにおいしい日々を楽しむことができました。 2020年に出会った「おいしい!楽しい!大好き!」なお店をまとめてみました。 お店のレビューでも評価でもなく、あくまでもそのときの私気分です。 長くなってしまったので、テイクアウトとお

【2020年の振り返り】おいしい!楽しい!大好き! テイクアウト&お取り寄せ編

テイクアウト、お取り寄せもたくさんした2020年。 なんかそれも2020年ぽいよねとか。 自粛だったり、猛暑だったり、新生児との生活だったりで、外食できないときも、家にいながら“おいしい”はいろんな場所に連れて行ってくれた。 ということで、テイクアウト&お取り寄せのおいしい!楽しい!大好き!もまとめました。 ▶︎お店編はこちら Los Tacos Azules(三軒茶屋・メキシカン) 住む街にタコス屋さんがあるって大事かもしれない。 マクドナルド、カルディ、TSU

もしもごはん食べるのがこわいことになったなら

食べることばかり考えている。そんな私に顔も食欲もそっくりなのが1歳3ヶ月の娘。 ごはんが出てきたら「いえーい!」とテンションがあがり、コップを持って「パーイ(乾杯)」とぶつけてはゴクゴク飲む。 キッチンにごそごそ入ってはお菓子を見つけてくるし、バナナを見つければ小躍りすらする。 大人が先に食べはじめれば、「私のまだー」と泣き出し皿の上に手を伸ばすし、指を器用に使い米粒ひとつ残さず平らげた皿を差し出しておかわりをアピール。 保育園のノートにも、お迎えのときの雑談でも、話題はい

冬の友だち

毎年、冬になると「そろそろですね」と集まる友だちがいる。 「そろそろですね」 「そろそろですよ、でも、まだ白菜が高いかな」 「白菜と大根安くなってきたね」 「セリも出てたよ」 「そろそろですね」 「やりますか」 そうやって集結した私たちは、ひたすら野菜を切り、りんごをすり、出汁を取る。 約束の半日前から白菜の水を切る私たちは年末進行の波に飲まれる側の人間でもある。 それでも、泣きながらネギを切り、思ったより疲れる人参の千切りをして、毎回上新粉に苦戦して、ニンニクと生姜をす

【2022年の振り返り】おいしい!楽しい!大好き!お店編

2022年もいっぱい食べて、飲んで、おいしく生きました。 お酒を飲んで、しゃべって、食べて過ごせることがやっぱり好きです。 ちょっと前までそれが奪われていた世界だったなんて。 新しい店を開拓するより、好きな店に何度も行きたい。そんな気持ちにもなっていった1年でした。 AC house(西麻布)めちゃくちゃ“イケてる”お店だった。料理もプレゼンテーションも、カルチャー感も空間も人柄も“イケてる”。とにかくかっけーってしびれた。 行ったのは秋深まる頃。少しずつ冬の気配も出て

【2022年の振り返り】おいしい!楽しい!大好き!レシピ編

お店で食べられないもの、SNSや雑誌で見て食べてみたいものを自分の手で作れるのはうれしい。 レシピを見るのが楽しい、どんな味なんだろう、なんでこれを組み合わせたんだろう。よし、作ってみよう。 2022年も家飯をアップデートしてくれるレシピにたくさん出合えたな。 ホタルイカのラグーホタルイカとトマトで作るラグーは今年一番は感動したレシピかも。 dancyuの2021年4月「シンプルパスタ」にのってた。 大好きなホタルイカをこんなおいしく食べれられてしあわせだ。 目玉、くちば