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ジョジョリオン感想

ジャンププラスでジョジョリオン読了。
完結したと聞いて年末に軽く数巻読もうと思ったら止まらなくなって結局1万円以上使ってた。

主人公の東方定助が自分が何者なのかわからない状態でストーリーが始まり、さらに奇妙な東方家の養子になって誰が敵で誰が味方なのか何もわからない状況の中で謎を明らかにするために行惹き動していく中盤までのストーリーは、過去の部にはないものでとても惹き込まれた。
過去の部に比べて地味な能力が多かったが頭を使って戦うスタンドバトルの面白さは健在で、あまり評判聞かないけど8部めっちゃ面白いなと夢中になって読んだ。

しかし終盤に定助自身の謎も東方家の謎もすべて明らかになり、そこからロカカカを巡った岩人間達との戦いが続くようになって面白さがガクンと落ちた。
その岩人間とのスタンドバトルがほぼ遠隔自動操縦型で耐えて本体探してぶちのめすという展開が多いから面白みがない。
ただ遠隔自動操縦型の集大成がラスボスの能力であることを考えるとその辺は納得できるか。
岩人間は隠れて暮らしたい連中が多いからそのための能力が多いという考察もできる。

ラスボスは今までの部と雰囲気違って意外性あるのは好みだがいかんせん終盤でぽっと出すぎた。
しかも定助とは直接的な因縁がなく、ロカカカの実を奪ったあとの目的もビルゲイツに実を売るとか言ってるので燃えない。
10巻くらいで顔出しだけでもして定助と軽く絡んでくれたらそれだけでラストバトルの盛り上がりが違ったと思う。
それからラスボスの最終的な能力も打開策も7部にすごく似てるので、7部と比べると主人公の覚醒に熱さがない。
吉良吉影が良いキャラしてたので、ジャイロみたいな役割を持たせることもできたと思う。
ただトドメが定助でなく東方家の呪いというのは8部の締めくくりとして良い。グッとくる。

色々書いたけど今までと雰囲気が違う新しいことをやろうという試みがいくつもあってそれだけで高評価。
まだまだ新しいことに挑戦していく荒木先生はすごい。

あとキャラクターも相変わらず強烈なのが多くて気に入った。
特に気に入ったのが東方家の家長である東方憲助。
初期はあまりに胡散臭くてラスボス候補と疑ってたが、定助と共闘するところからガラッと印象が変わり終わってみたらめっちゃ良い人だった。
あの豆銑に慕われるのもわかる。
この辺のじわじわと魅力を感じるキャラクターの作り方はやはりジョジョ。
世界一巡前や7部との繋がりが散りばめられてるのも妄想できて楽しい。
やっぱりなんだかんだでジョジョは良い。
そう思わせてくれたジョジョリオンに、感謝。

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