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融資を満額引き出す決算書の秘密②

こんにちは!

さて、今日も全開で続きを書いていきますよ!!

今日は、『決算書前にできる銀行対策』を書いていきます。

1・決算書の『銀行名、支店名、現金預金・借入金残高』があっているか
2・長期借入金に役員・株主からの借り入れがある場合には、長期借入金勘定とは独立の勘定で計上しているか
3・利益はきちんと計上されているか



勘定科目内訳書の内容の話です。

銀行は他行との相対的な関係をかなり意識しているので、こまかいですが、そこに記載されている
『現預金等』と『借入金および支払利子』の勘定科目内訳書上の『銀行名、支店名、現金預金・借入金残高』が
きちんと正しく記載されているか、残高はあっているか、は非常に重要です。

こういうこまかいところへの気配りというところですね。マナーのようなものです。



独立表示とは、借入金を役員等からの借り入れと、銀行からの借り入れについて、勘定を分けて計上しているかの問題です。

役員等からの借り入れは、資本性負債といい、返さなくていい『出資』と同じ位置付けで銀行側はみます。
(これは金融庁の指導によります。)

そのため、返さないといけない長期借入金勘定に役員等からの借り入れが入り込んで、
金額的に膨らんで見えてしまうということは避けましょう。


利益の話ですね。これは当たり前といえば当たり前すぎる事実。


債務超過に陥ってたりするとなおさら融資を受けづらいというのは肌感覚でもわかることでしょう。
(でも信用状態がブラックでも、策がないわけではないので、ご安心を。ぜひ専門家に相談してみてください)


では通常、利益が出ていない状況とはどういう状況でしょうか。

多くの場合、利益が出ていない理由は、

・役員報酬を取り過ぎている、
・交際費が多すぎる、
・不必要に高額な車や嗜好品を社用として買う
・創業仕立てで初期投資だけが出て行って売り上げが追いついていない、
・不動産投資の場合は減価償却費が大きくて赤字、


など零細・中小企業に典型的な事例があります。


最後の減価償却で赤字というのは節税も狙ってのことがあるので、一概にダメとはいいませんが、
とくに上の3つは銀行的にはあまりよろしくないですね。


私もよくクライアント様の勘定科目明細みますが、交際費で『相席屋』とか臆面もなく書いてあったりしますw


もちろん節税という観点からは、もちろん事業に必要な接待を相席屋でやったなら、正々堂々、
計上できるものなんですが、こと融資の面から見ると、うーんって感じですよね?


こういうのって、貸す方から見ると、どう見えるかってすぐ考えるとわかりやすいです。

創業融資の観点からは、役員報酬はくせものです。

これを下げて、利益に持って行ったとしても、今度はそれで個人の生活が回るの?って目でみられるからです。

そうです、法人を一時的に黒字にしても、それで個人の生活が回らなければ評価上マイナスなんですね。

つまり創業期ってのは、法人と個人がほぼ一体のものとみられるんです。

法人が黒でも、個人の生活が青色吐息だったら銀行も危ないってみるわけです。
個人側の保証能力があるかどうかを銀行はしっかり見ていますので。

次に、融資を受ける前には必ず、決算が黒か赤かをチェックするのは大事ですが、
もし赤だった場合、それをどうやれば黒に持っていけるか、これを考えていきましょう。

別の回でも述べましたが、利益体質とか納税をしている、というスタンスを銀行は最も高く評価します。

黒にするのに最も効果的なのは、

・経費に一括で落としているものを資産計上する(で減価償却という形で費用の繰延を行う)
・交際費などの計上を一部削る
・もし親戚や配偶者、両親から借り入れしている場合には債務免除してもらう(債務免除益が計上されます)
・先ほども述べましたが、過度にならない程度の役員報酬減額

このような方向で検討してみてください。

借入することを踏まえて、役員報酬の適正額ってどうやって算出するの?ってところについては、
非常に難しい算出ロジックになるので、もしお知りになりたい方がいらっしゃれば、
メールでご連絡ください。ご説明します。

一度、赤字で決算してしまっていたら、『修正申告』という便利なやり方で黒に変えることができます。
こういうことを視野にいれて決算対策をしましょう。

あくまで一般論です。なので、これは必ずしもそうあるべきというわけではありませんが、
借入できるかどうかという観点から、借入可能な財務状態は、
以下の3点をすべて満たすことと言われています。


1:2期連続赤字ではない
2:債務超過ではない
3:税の未納がない

ただし、この話は、創業融資の場合や、業種、担保の有無、時の政策の影響によっても変わってくる
ということを初めに申し上げときます。誤解のないようにしてください。

2期連続赤字も先ほど申し上げたように修正申告により黒字に変えることは可能です。

さて、もう一つ、上記までは当期純利益の話をしてきました。
最終的な税金払った後の利益が黒かどうか、という議論です。

もう一つ、大事なのは『売上総利益』です。
これがおおきければおおきいほど、有利になります。

その際に非常に大事なのは、『売上高ー売上原価=売上総利益』ですから、
売上原価に計上している費用項目を、販売費および一般管理費の方に振り返られないか、
チェックしてください。そうすれば必然的に売上総利益が大きくなります。

もちろん棚卸資産の評価方法を変えるというやり方で売上原価を操作することも可能です。
このようなやり方ができるかどうか、専門家に確認してみてください。

それから売上高を大きくするために、営業外利益、特別利益に入っている利益項目に売上高に振り返られるもの
がないかどうか、ここもチェックポイントです。


損益計算書におけるトップラインと当期純利益は非常に重要な融資指標であるということをご認識いただければ
今回のメルマガの目標は達成です!


長くなりましたので次回に譲ります。
次回をお楽しみに!!


さて、最後に告知です!

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それでは!!

メルマガ執筆:株式会社ITアカウンティング 
連絡先:miyazaki@itaccount.net
HP : http://cherryblossom0827.wix.com/taxaccounting

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