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内閣支持率と総辞職


時事通信社の世論調査で内閣支持率が17%という結果が出たが、岸田首相には辞任する気配が見られない。


 ➀宏池会首相

まずは、宏池会出身の首相。

宏池会の首相、4人の支持率
左側は就任時、右側は退任時

1960年〜1964年
1978年〜1982年
1991年〜1993年

大平内閣は不信任案が可決、解散総選挙となったが、首相が選挙期間中に死去。宮澤内閣は不信任案が可決。首相が衆議院を解散した結果、敗北。その責任をとって辞職している。

岸田内閣の支持率は、すでに11月の段階で、大平内閣の総辞職の頃の水準になってしまっていた。今後、東京地検の捜査が進展すると、さらに低下すると予想される。鈴木、宮澤両内閣末期の10%台後半よりも下がってもおかしくはない。


1987年〜1989年


2000年〜2001年

竹下内閣は、支持率が当時の消費税の税率だった3%くらいになるかもしれないと言われたが、10%を割ったところで辞職。森内閣は不信任案を否決したが、10%を割ったところで同じく辞職した。

岸田首相も、10%を割れば、さすがに辞めざるを得ないと思われる。年があけたところで、10%割れで辞任であろうか。



➁次は誰か

では次の総裁は誰かということになるが、宏池会の総裁は4年は継続している。宮澤内閣は政権を失ったが、総裁は宏池会の河野洋平(河野太郎の父)だった。河野は宮澤政権で官房長官を務めていた。(この人事に対し、小泉元首相は選挙に負けたのに、なぜ宏池会の人間が総裁になれるのかと疑問を呈した。)

これと同じパターンになった場合、今回、官房長官に就任した林氏が次の総裁ということになる。官房長官はメディアに露出する機会が多いので、顔を売っておいて支持してもらおうということかもしれない。岸田首相は林氏に禅譲し、院政を敷くつもりでいる可能性もある。

自民党総裁は外相、財相、官房長官、幹事長のいずれかの経験者で、当選回数が多い人が就任している。林氏は外相と官房長官を経験し、当選回数も9回で岸田首相の次に宏池会では多い。上川外相は当選回数が8回なので、林氏の方が有力である。

林官房長官は日中友好議員連盟の会長だった。現在、中国から日中韓FTA交渉の再開の要望が提出されており、林内閣が成立した場合、FTAの成功が内閣のテーマになる可能性がある。

お読みいただき、ありがとうございました。

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