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12/11 自己理解×40歳〜人生の折り返しで考えること

こんにちは。イマニシと申します。#Meeeラボには5月から参加しています。実は、今年40歳になりました。新卒で電機メーカーに就職して以来、17年半、転職や企業の合併なども経験しながらお仕事をしてきて、最後の1年半ほどは管理職(課長相当)として働きました。つい最近、新しいことを始める為に会社を辞めたところです。

#Meeeラボ は20代の若い人が多いので、正確なところはわかりませんがかなり年を食っている方にはなります。おそらく、自己理解と言う言葉に反応するのは若い人が多いのですよね。なのですが、自分には自分の様な中年にこそ、自己理解が役立つのでは?という思いがあります。今日はそのことについて、お話したいと思います。

40歳ってなんだ?

40歳って、いくつかの意味で節目だなと感じます。
一つには、人生の折り返し地点だということ。人生80年とおくと、ちょうど中間地点ということになります。(恐ろしいことにもうあと半分しか残ってないのです。)
もう一つ、サラリーマンなど組織人にとっては、その組織をマネージする立場に置かれるということもあります。私自身やってみて、その悩みや苦しみの一端にふれてきました。
このそれぞれに、自己理解が深い関係を持っていると思っています。

組織のマネージャーと自己理解

まずは、組織人としての40歳と自己理解について考えたいと思います。

一般に、経験を積むにつれて、組織を運営する役割につくことが増えます。具体的には40歳くらいから、管理職に就くことが増えるでしょう。また法律上の管理監督者でなかったとしても、チームのリーダーとしてグループをまとめる役割を担っている方も多いと思います。

組織を運営することの悩みは遥か昔から尽きないもののようで、多くの本も出ていますし、人事部から研修が提供されたりもします。一方で、煎じ詰めて言うと、「いかに適材適所を実現するか」の一言な気もします。

ならば、適材適所のためにメンバーを理解しよう、、、となるのですが、実際にやってみると、理解するというよりダメな点を掘り返して、こいつは全くけしからんみたいな話になって、そこでおしまいになったりします。おしまいにできればまだいいのですが、結局管理職自身が溢れる仕事で溺れ死寸前ということも多い様に思います(私はそうでした、仕事って無限にありますよね)。

何がいけないんでしょう?

一つ思い出すのは、「人は全て『自分のものの見方』というフィルターを通して世界を見ている」という言葉です。上司から部下を見るときのあるあるに「なぜ、こいつは俺のようにできないのだろうか?」ってやつがあります(部下からすればうるせーよって感じですが)。自分がやればできる、部下にさせるとできない、自分はもう手一杯だ、成果へのプレッシャーは強い、さぁ困った、、、ということで悩むことが多いからですね。でも、これ、まさに自分のフィルターを通して世界をみている状態に思われます。

管理職になる人は、何らかで実績をあげ、優秀であることを証明して管理職になっています(まぁ異論は色々あるでしょうけれど)。実績をあげるに当たって、自身の能力を発揮してきたはずです。
能力?能力ってなんでしょう?スキルだけではないですよね。スキルって、〇〇の知識がある、〇〇ができる、〇〇の資格を持っている、、、等々色々ありますが、実際それだけじゃ仕事は解決しないですよね。実は土台に人間があって、行動や考え方にそれぞれに特徴がある。

自分の能力は実は自分自身という人間に深く根ざしている。そこに基づいて成功体験を持っている。でも、その関係って意外に認識されていないと思うのです。この理解も不明確なまま、自分と同じことをどうやったら部下ができる様になるか、、、などと考えるのは無理筋に思うのです。

私はここで「自己理解」だろうと思うのです。「自分自身という人間」がどういう性質をもっているのかまず理解すると、自分の成功が自分のどういう資質に根ざしていたのかが理解でき、そしてそれはとても特別なことだったということが理解出来るからです。

#Meeeラボ らしく(?)、ストレングスファインダーの力を借りてみます。ストレングスファイダーは個人の資質を、何らか成功に貢献すると考えられる34種類の資質をランキングすることで表します。トップ5の組み合わせだけでもおよそ3000万通りです。実際、ストレングスファインダーの結果をもって人と話すと、資質の違いからくる行動や考え方の違いに驚かされます。スキルだけでなく、人間がそれぞれ違う、これが腹落ちすると、適材適所へ一歩近くのではないかと思うのです。

自分の成功は自分自身という人間に紐付いたユニークなものだったとなると、部下にもそれぞれユニークな成功を成し遂げてもらわないといけない、となります。もっと言うと、自分にはできないことが彼/彼女らにはできる可能性があるとなります。
これなら、部署に迫り来る様々な課題に対してメンバーが得意を活かして対峙していく、チームとして機能する部署の姿が、うっすらと見えてくるのではないでしょうか。

少し具体例をお話します。私は未来志向と目標志向を強く持っています。将来像を構想したり、計画を立てたりそれに沿って運用したりが得意です。一方、社交性が最下位で、面識のない人を巻き込むのはどうも苦手です。とはいえ、それはそれなりに、そういう人として、得意を活かして仕事は出来てきました。
そこに、社交性のみならず人間関係構築力の塊の様な部下を持ちました。私の様な未来志向はないみたいなので、次の企画を立案してドキュメントに落とし込んでくださいとなると、自分の様にはいきません。その代わり私にはない人間関係構築力に目を向ければ、私がのろのろとやっていたあらゆる調整事(社内といえど、面識のない人との調整って多いですよね)はすごいスピードで片付いていきます。電話一本で物事を解決する力も違います。そこ活かしもらって感謝して助けてもらいましょう、変なプライドは捨てて。

自己理解によって、「人は違う」という観点をものにできれば、部下の出来ないことから、部下の方が上手くできることに視点をシフトしていけるのではと思います。(なかなか難しいですけど、部署みんなでストレングスファインダー受けたり出来るといいですよね)

折り返し地点としての40歳と自己理解

次に折り返し地点としての40歳と自己理解について考えたいと思います。

新卒で電機メーカーに入ってからおおよそ18年、そこそこ大きな組織で働いてきましたが、その間5回ほどリストラ、というか人員削減を目にしてきました。人員削減とは多くの場合、希望退職の募集を意味します。50歳以上とか45歳以上とか、何らかの年齢でのラインを引いて、退職希望者を募集することになります。(希望とか募集という言葉がなかなかに微妙ですが)

何度もこれを見ていて思うのですが、中間地点以降の会社人生って、相当狭き門ですよね。相当ふてぶてしくないと、ハッピーリタイアメントとか考えにくい。少なくとも自分には無理そうです。

私個人としては、50歳になってそんなこと言われるくらいだったら、今のうちに自力で稼げる様になってやる派なのですが、やり方は人それぞれとしても、どうやら私たち中年はこれから道のないところを歩いて働いていかなければならない様なのです。

ビジネス誌なんかにも時々似た記事があって、自分のスキルや資源、生活、価値観などを再チェックしましょうなんてのがあります。いわゆる中高年向けキャリアビルディングの話です。私はそれじゃちょっと足りてないんじゃ?と思っていて、必要なことはまさに自己理解ではないかと思うのです。

少し極端に言うと、40歳以降こそ、自分が自分の人生の船長であるべきです。マーケティング風味で考えると、自分の価値発揮のスタイル、すなわちどうやって他の人と違う価値を出すのか、所謂ポジショニングや差別化を考えておく必要があるのと思うのです。それも「努力は夢中に勝てない」になってしまわない、自分が放っておいてもやるような方向が望ましくて、その為には自分の資質や喜びポイントなどをしっかり分かっておく必要があると思います。

ポジショニングや差別化という言葉は曖昧になりやすいので、もう少し具体化します。
マーケティングコンサルタントの佐藤義典氏は、マーケットにおける差別化の方針は結局のところ手軽軸(競合よりも安い早い)・商品軸(競合よりもモノがいい)・密着軸(競合よりも融通がきく)の3種類しかないと提言されています。私はこれに賛同するのですが、もし最上志向をもっているのなら、分野で最先端の知識と最高のスキルを持ち、誰にも出来ない最高の仕事を成し遂げる方向、すなわち商品軸で自分の価値を高めるのが一つのアイデアです。が、そうでないならば、、、もし社交性や活発性を持っているのなら手軽軸的な方向性で差別化を目指した方が良さそうです。こんな具合に持つべきスタイルって変わってくると思います。

自分が船長であるならば、自分の仕事の価値を出すスタイルは自分で考える必要があります。ストレングスファインダーを例に使いましたが、それだけではないと思います。性格的なことや肉体的な側面もあると思います。そして、資格を取りにいくよりも、副業を始めるよりも、まず自分を理解し、価値の出る働き方のスタイルを作っていくことが先な気がするのです。

40歳を過ぎると、経済的な面でも責任が重くなります。後手に回ると、つい「背に腹は・・・」ということにもなりやすいです。なので、早め早めに、自分の船をしっかり作る、自分が自然に能力を発揮できる方向で価値発揮のスタイルを作っていく、というのが良いのではと思うのです。

終わりに

どう考えても、「四十にして惑わず」とはいかない世の中です。むしろ「四十にして惑いまくり」でしょうか。でも40歳で惑っておくのが実は後半戦に向けて、最も良いスタートの切り方ではないかと思っています。若い人の間では「会社に依存しない生き方」て言葉が流行ってますが、その言葉を本当に切実に受け止めなければならないのは、私の様な中年に踏み込んだおじさんだと思います。

同士のみなさん、Bon Voyage。


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