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烙印ビーステッドのすすめ①

はじめまして。エアプオタクです。
前期くらいから久しぶりにOCGの真面目な環境デッキを触り出したので
自分の構築や環境考察の整理としてnoteを書くことにしました。

今回は烙印ビーステッドについての記事になります。
「興味あるけどこのデッキ難しすぎだろ!」と思ってる方や「烙印融合にうらら食らってオワリで~す」などの悩みを抱えてる方、マスターデュエルで烙印ビーステッドの到来に備えてる方などの一助になれば嬉しいです。

【はじめに】

2023年4月制限、環境を席巻していたティアラメンツがイシズギミックと共に大幅な規制を食らい、これまでのような安定性と誘発の貫通力を失いました。

それに伴い台頭したのが、規制を受けなかったピュアリィとクシャトリラ、新たにカテゴライズされたVSになります。

正直、烙印ビーステッドはVSへの相性は良いものの、ピュアリィとクシャトリラにはケチャケチャにされる悲しきデッキなので、環境で使う意味ねぇなと思っていたのですが、メタが回ったことによるクシャトリラの減少と、ドロール&ロックバードの流行、斬機のシェア増加によって価値を取り戻したので、今回取り上げることにしました。(なお得意先のVSは減った模様)

【デッキ概要】

デッキサンプルはこちらになります。(2023年5月現在)

何をするデッキなの?と言われると「氷剣竜ミラジェイドで相手のモンスターを除去しながらアドバンテージを稼ぐデッキ」です。

ミラジェイドは相手モンスターを対象を取らずに除外できる強力な除去効果を有しながら、コストでアルバス関連の融合モンスターをEXデッキから墓地に落とせるため、相手の妨害と自分のリソース確保を両立した無限アド製造モンスターです。

基本的にはどのデッキとマッチしようがミラジェイドの擁立に向かうことを第一目標とします。

また、現代遊戯王においては展開したモンスターのみで相手の妨害を行うことが主流ですが、その反面、各種壊獣や冥王結界波などの返し札に弱くなってしまうケースが散見されます。

一方、烙印ビーステッドにおいては前述のミラジェイドを立てながら、ビーステッドのギミックで烙印の獣を構えることが可能なため、メインギミックでモンスターと罠の両面から妨害を置くことが出来るのが魅力です。

【主要カード解説】

■氷剣竜ミラジェイド
上述した通りこのデッキのエースになります。
後述の烙印融合、赫の烙印によってこのバケモンを盤面に送り出すのが基本の動きになります。

融合素材がアルバスの落胤+融合・S・X・リンクモンスターと指定されている他、除去効果のコストとしてアルバス関連の融合モンスターを必要とするため、EXデッキのほとんどのカードはこのカードを融合するためのカードもしくはこのカードで墓地に送りたいカードになります。

僕はリンク召喚実装からしばらく遊戯王をやっておらず、マスターデュエルのリリースをきっかけにOCGに復帰したのですが、初めてこのカードを見た時に目ん玉飛び出るかと思いました。
誘発即時効果で対象を取らずに相手モンスターを除外して良いワケねぇだろ!!

■アルバスの落胤
ぶっちゃけこいつがバニラでも採用するカード。
烙印融合の素材になるだけでも十分なのに、何故か召喚、特殊召喚時に超融合できます。
後攻時に融合派兵から出して捲りに行くことも出来るので便利ですね。
VS相手だとよく闘神の虚像を美味しく頂いてミラジェイドになります。
展開デッキ相手にも盤面の妨害を1枚確実に吐かせることが出来るので結構優秀です。

■烙印融合
ミラジェイド召喚のためのカードでありながら、素材をメインデッキから墓地に落とせるため、融合素材からリソースを生むことの出来るイカレカードです。
影依融合がぶっ壊れていた頃の遊戯王はどこに・・・?

基本的にはこのカードからアルバスの落胤と深淵の獣ルベリオンを墓地に送ることで展開していきます。基本展開パターンは以下。

①烙印融合を発動、アルバスの落胤と深淵の獣ルベリオンを墓地へ送り、烙印竜アルビオンを特殊召喚
②烙印竜アルビオンの効果で墓地のアルバスの落胤とフィールド・墓地の闇属性を除外し、神炎竜ルベリオンを特殊召喚
③神炎竜ルベリオンの効果で手札を1枚コストで捨て、除外ゾーンのアルバスの落胤と自身をデッキに戻し、氷剣竜ミラジェイドを特殊召喚
④フィールドの烙印竜アルビオンをリリースし、墓地の深淵の獣ルベリオンを特殊召喚。効果でデッキから複烙印を置く
⑤エンドフェイズに墓地の烙印竜アルビオンの効果でデッキから烙印の獣をセット

烙印融合1枚と手札コスト1枚からフィールドにミラジェイド、深淵ルベリオン、複烙印、烙印の獣を出力できます。
前後の妨害2枚に加え、ミラジェイドから落とされる追加リソース、ミラジェイドが除去された後のエンドフェイズの一掃効果により、妨害と返しのターンの追加の攻め手の確保を両立した盤面になります。(返しのターンがあれば)

ただ、烙印融合は非常に強力なカードである反面、増殖するG、灰流うららの2枚が直撃するため、扱いは要注意です。
特に脳死で打った烙印融合へのうらら直撃は致命的で、その後何も出来なくなってターンを返すことにも繋がりかねません。

烙印融合へのうららケアはこのデッキを使用する上で必須のため、後述の基本戦略にて改めて記述します。

■赫の烙印
墓地のデスピアもしくはアルバスの落胤をサルベージし、その後融合を行える速攻魔法。実質墓地のアルバスと手札、フィールドのカードで融合召喚を行えるような運用をしますが、速攻魔法であるため、烙印竜アルビオンでサーチしたエンドフェイズにそのまま発動することが出来ます。
また、融合素材の枚数指定がないカードなので、ガーディアン・キマイラの融合召喚も可能であり、強力な妨害札としても機能します。

■デスピアの導化アルベル
解説ほぼ不要の1枚です。烙印融合、復烙印、烙印の気炎とデッキのキーカードにアクセスできるクソガキ。

■赫の聖女カルテシア
自分、相手のメインフェイズに手札フィールドのカードで融合できる便利カード。基本的には自身を素材に赫焉竜グランギニョルになりますが、別に融合先の指定はないので素引きしたアルバスの落胤を素材にアルバス関連の融合モンスターの融合も可能。

融合派兵にも対応しているので、アルベルの召喚前に派兵で特殊召喚しておくと、アルベルへのヴェーラー、無限泡影等の妨害を避けられます。

■赫焉竜グランギニョル
融合召喚時にメインデッキかEXデッキからレベル6以上の光か闇モンスターを墓地に送ることが出来ます。後半の効果はおまけ程度ですが意外と役立ちます。
主に墓地に送りたいカードは以下。

・烙印竜アルビオン
・灰燼竜バスタード
・深淵の獣ルベリオン
・深淵の獣サロニール
・黒衣竜アルビオン

カルテシアからグランギニョルを出し、展開を伸ばしていくのがこのデッキのオーソドックスな動きになります。

■深淵の獣ルベリオン
全然意味わからないくらい強いカード(小並感)
手札から捨ててビーステッドをサーチした上に、そのビーステッドをリリースして墓地から出てきた上に、烙印永続魔法罠もフィールドに置ける(意味不明)

こいつで復烙印を置いてビーステッド動かしてるとリソースが無限になります。そりゃ制限になるわな。

■深淵の獣サロニール
■黒衣竜アルビオン

役割はほぼ同じな2枚です。
どちらも烙印魔法罠を墓地に送れるため、この2枚を墓地に送ることで、烙印断罪と任意の烙印魔法罠を墓地に送り、烙印断罪の効果で烙印魔法罠をサルベージします。どちらもグランギニョルの墓地送りに対応しているため、
カルテシア+サロニールor黒衣竜があれば、グランギニョルを介して手札に任意の烙印魔法罠(主に烙印融合)のサーチが可能です。

■導きの聖女クエム
召喚、特殊召喚時にアルバス関連カードの墓地送りが出来る効果、EXからモンスターが離れた時に墓地からアルバス関連カードを蘇生する効果を持ちます。
こいつはドラグマともデスピアとも扱うルール効果を持っているため、烙印開幕、悲劇のデスピアン、灰燼竜バスタードなど幅広いカードに対応しています。

また、蘇生効果はテキストにアルバスの名が記されていればOKなので、実はミラジェイドも蘇生可能です。
場にミラジェイド、クエム、カルテシアを並べることが出来れば、ミラジェイドの効果→カルテシアの効果で融合→クエムでミラジェイドを蘇生と動くことができ、本来ターン1制限のあるミラジェイドを1ターンに2回起動させることも可能です。

■封印の黄金櫃
悲劇のデスピアン、鉄獣鳥メルクーリエを除外することで、デスピアカードにもアルバス関連カードにも変換できるほぼ万能サーチカードです。
たまに黄金櫃でなくおろかな埋葬を入れているレシピを目にしますが、こちらの方が対応範囲が広いので黄金櫃推奨です。
(「おろ埋+深淵の獣」のような限定的な場面のみ、おろ埋が優位ですが)

【基本戦略・展開例】

デッキを通してやりたいことはミラジェイドの擁立と前述しましたが、具体的にどうやって盤面に送り出していくかを本項目で記述します。

「んなもん烙印融合打てば良いじゃんね」と思う方がいると思いますが、このデッキ、実は烙印融合を通せることの方が稀です。

前述の通り烙印融合は灰流うららの明確な当て所になりますし、仮に指名者でうららをカウンター出来たとしても、指名者に増殖するGをチェーンされるとミラジェイドを出すまでに相手の複数枚ドローを許してしまいます。

そのため気持ち良く烙印融合をぶっ放せるシーンは、相手の手札誘発2枚をカウンター出来るカードを持っている状況に限定されるため、意外と烙印融合の発動から簡単にトリップすることは出来ません。

むしろ烙印融合にうららを当ててもらい、その後の展開を通すケースや、烙印融合にうららを貰ってもリソースや妨害が確保される状態を目指すのがこのデッキの基本戦略になります。

烙印融合以外で盤面にミラジェイドを出力する方法としては、主に赫の烙印になるため、誘発へのカウンターがない手札では、赫の烙印へのアクセスが約束されている状態で烙印融合を発動することを目指します。

烙印融合が通ったらアドバンテージで大きく優位に立てますし、通らなかった場合でも赫の烙印経由でミラジェイドへアクセス出来ていれば、こちらは妨害+リソースの確保をしつつ、相手は手札を1枚(灰流うらら)を使用している状態となり、悪くないゲームのスタートを切ることが出来ています。

とは言え赫の烙印へのアクセスが出来ない手札も一定の確率で来ますので、そういう場合は割り切りで烙印融合をぶっ放します。渾身の力で叩きつけましょう。

解説だけだとイメージしづらいと思うので、誘発ケアを考える手札と割り切る手札のパターンを紹介します。

◎誘発ケアが可能な手札の例
・アルベル
・サロニール
・封印の黄金櫃
・増殖するG
・灰流うらら

こういった手札の時、アルベルから素直に烙印融合をサーチすると、うららでオワリます。
手札にドラゴン族がある場合は、烙印の気炎でEXの烙印竜アルビオンを墓地に送りつつ更にアルバスカードのサーチが可能になるので、積極的に気炎をサーチすることを推奨します。

自分がうららを抱えているため、相手のGにはカウンター出来ますので、烙印融合に相手のうららを打たせてから展開を通します。

具体的には以下の動きが良いでしょう。
①アルベル召喚で気炎をサーチ
②封印の黄金櫃を発動。メルクーリエを除外し、黒衣竜アルビオンをサーチ
③気炎発動、黒衣竜アルビオン見せて烙印竜アルビオンを墓地へ。そのまま黒衣竜を墓地へ送り、カルテシアをサーチ
④カルテシアの効果発動。墓地にアルバス扱いの黒衣竜がいるため手札から特殊召喚
⑤黒衣竜アルビオンの効果を発動。烙印断罪を墓地へ
⑥カルテシアの効果を発動。手札のサロニールと融合しグランギニョルへ
⑦サロニールの効果を発動。デッキから烙印融合を墓地へ
⑧グランギニョルの効果を発動。EXから灰燼竜バスタードを墓地へ
⑨烙印断罪の効果を発動。烙印融合を手札に回収。
⑩烙印融合を発動

⑩の烙印融合が通れば良し、通らなかった場合はエンドフェイズに以下の動きへ

⑪墓地の烙印竜アルビオンの効果を発動。赫の烙印をサーチ
⑫墓地のバスタードの効果を発動。導きの聖女クエムを特殊召喚
⑬クエムの効果を発動。アルバスの落胤を墓地へ
⑭墓地のカルテシアの効果を発動。自身を手札に回収
⑮赫の烙印の効果を発動。アルバスを回収し、フィールドのアルベルと融合。神炎竜ルベリオンを特殊召喚
⑯神炎竜ルベリオンの効果を発動。⑭で回収したカルテシアをコストに自身とアルバスで融合。ミラジェイドを特殊召喚
⑰EXからモンスターが離れたため、クエムの効果を発動。カルテシアを蘇生

最終盤面:ミラジェイド、グランギニョル、クエム、カルテシア

烙印融合にうららを食らうのは同じですが、アルベルから直接烙印融合をサーチした場合、何も出来ずにターンを返すのに対して、気炎経由でデッキを循環させることで誘発を踏み越えて盤面形成が出来ました。

◎誘発ケア不可能な手札の例
・アルベル
・ドロール
・悲劇のデスピアン
・増殖するG
・メルクーリエ

こういった手札の場合は気炎をどうこねくり回そうが弱い動きにしかならないため、割り切ってアルベルからさっさと烙印融合をサーチしてぶっ放しましょう。

このデッキはカード毎の組み合わせで展開ルートや盤面がかなり複雑になってしまうので、正直パターンを覚え切るのは難しいと思います。
(僕も正直自信がないです)

簡易的ですが、「手札にアルバス、サロニール、黒衣竜がある場合は大体気炎サーチした方がうらら食らった時にリソース確保できる」と覚えておけば大きく外すことはないと思います。


初めてnoteを書いていたらクッソ長くなってしまったので、展開例以外のリソース管理やカードの採択については別記事にまとめようと思います。

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