結婚式_エスマーレより_190724_0693

2019/05/06 結婚式の記憶

こんにちは。ものすごく久しぶりにnoteを投稿します。
毎月テーマに沿ったネイルチップを作って、そのテーマに対する思いを投稿するぞ!!という目標が日々の忙しなさに埋もれて早数ヶ月、もうあまり無理しない、よつばとでもそう読んだし、と自分を甘やかしています。

それでも、5/6に頑張ってやった結婚式のことだけはちゃんと記録に残しておきたいな!!とてもきれいに撮って頂いた写真をインターネットの海に泳がせて、自己を満足させたい!と、久しぶりに記事を書きます。 

ただ、自分で自分の結婚式を事細かに振り返る…というのは、なんだか自意識がピリピリむず痒くなる思いもあります。
そんな中、わたしの大学時代の数少ない友人のひとりが結婚式の感想、というか備忘録を自分のブログに書いてくれて、しかもそれがめちゃくちゃに褒めちぎってくれていて、尚且つものすごく細かく書いてくれているので、それを引用しながら、自分はそれに対する所感を綴ろう、そしてシーンにあった写真を付け加えていこうという次第であります。
「フリー素材のように使っていいよ」と言ってくれた優しさもあり…本当にありがとう、とここでも改めて感謝の気持ちを述べます。ブログを書いて送ってくれたとき、東横線のホームであまりにも嬉しくて、涙ぐみました…

これを書いてくれた友達のことを、ずっと「はぎちゃん」と呼んでいたので、ここでもはぎちゃんと呼んでいきます。 

友人、はぎちゃんの備忘録 挙式編

ひゃんこから無事許可をもらったので、先日彼女の結婚式で何が起きたか? を特に何のひねりもなくだだーっと備忘録で時系列に書いていく。今現在、引き出物のジャズ羊羹を食べ、コーヒーを飲み、頭がぼーっとしているので、本当にただただ書いていくだけだ。書いていくことによって私もあの日何が起こったのかをちゃんと理解できるかもしれない。ひゃんこに読んでもらって、ツッコミが入った部分は消す所存だ。記憶違いであることないこと書いてしまっている可能性も相当ある。

※ひゃんこというのは、わたしの高校~大学時代の呼び名です。と言っても親しい友人に愛着を持ってつけられたあだ名というわけではなく、謎に自らひゃんこって呼んでね!!と売り込んでいったものになります。 

こちら、文中にも出てくるジャズ羊羹です。
夫・れいれいがジャズをやっていて、式中でもジャズトリオを演奏するコーナーを設けたため、どうしても音楽に纏わるものがいい!と探して、こちらを選びました。ドライフルーツのイチジクが入っていて、イチヂクならではの食感がコリコリと、そして香りもよく、とても美味しかったです…
わたし個人的に羊羹とイチヂクってあまり得意じゃないので、ちょっとドキドキしながら試食しましたがめちゃ美味しかったので良かったです。

まずこの結婚式に参列するにあたり、ちゃんと連休前に銀行で新札を用意できたのは目覚ましい成長だった。いつも間に合わずに、やや皺の入った諭吉を深夜に虚無顔でアイロン攻めにし、それでも完全なアンチエイジングにはならず、申し訳ない気持ちで式に臨んでいたからだ(会場に両替所があって新札と両替してくれるミラクルサービスがある場合もあったが、あくまでミラクルケースなので除外)。(でも実際、みんな始めからきちんと新札用意してるんだろうか……? してるんだろうな……。結婚式を主催した側しか分からぬ真実がここにある) 

自分も、前日に慌てて両替に走ったり、家の中で一番きれいなお札を必死に探したり、辞書で引き伸ばしたりするタイプです。連休最終日という油断しがちなシーズンに結婚式をしてしまったため、みんなの様々な思いが詰まっているであろうお札を見ながら、ただただ感謝でした。。
あと、最近のご祝儀袋って本当みんなおしゃれで、ゴージャスで、それがたくさん見ることができるのもとても楽しくうれしかったです!!
色もカラフルで、ブルーがあったりピンクがあったり、素敵でした。

さらには、ちゃんと会場に余裕をもって到着した。ひゃんこはグループではなく個人での付き合いだったので、一緒に行く友だちがいないのだ。予想通り途中で迷い、しかし15分前には結婚式が行われるお洒落なホテルにいた。ご祝儀袋を提出し、ふたりが描かれた油絵にマジックで記帳し、達成感に包まれ、クロークにコートを預けることも忘れて人の波に沿ってエレベーターに乗り込んだら、屋上に行った。屋上!?式は屋上でやるようだった。

結婚式はこちらのホテルでやりました。プランナーさんがとっても素敵な方で、我々のよくわからない提案にとてもいい笑顔で、大丈夫です!と言ってくれるのが、勇気づけられました…。ありがとうございます…。

芳名帳はなんでも良いとのことだったので、夫のお母さん(加奈子さんと呼びます)が描いてくれたふたりの油絵に、油性ペンで名前を書いてもらうスタイルにしました。今回の式にあたって、加奈子さんはめちゃくちゃ素敵な絵を、計3枚描き下ろしてくれました。その中でもこの1枚は、一番背景色に戸惑ったと語っていて、ちなみにこの写真もまだ作成段階のものなのですが、最終的にはハートはなくなっていました。
背景の鮮やかなイエロー、とても気に入っています。

ひゃんこから招待状が届いたときのメッセージに「彼の実家が好きで、その雰囲気を大事にした式にしたい」という旨が書かれていて(うろ覚え)、カードには実際に、たくさん油絵が飾られた実家の一角の写真があった。会場もいろいろ探しているのを知っていたので(私のバイト先も一瞬候補に挙がった)、これは一風変わった式になるだろうなとは前々から思っていた。

招待状の表と裏です。このパンチの効いた顔色の新郎新婦も加奈子さんが描いてくれたもので、この中心が観音開きをして、結婚式の案内に続きます。
裏面は実際に夫の実家の写真を印刷しており、部屋全体がこんな壁です。
元々は夫の実家で結婚式をしたいと思っていたので、この混沌とした雰囲気をどうにか式場に持ち込みたいと奮闘しました。

表面を見て、お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、我々はtinderというマッチングアプリで出会ったので、それを全面に押し出したデザインにしました。tinderありがとうございます。
ホームページの写真がめちゃくちゃチャラそうです…

招待状には好きなものを3つ書くという欄があって、私は特に何も考えず心のままに「金、犬、ベネディクト・カンバーバッチ」と書いて提出している。これ使ったミニゲームみたいなものがあるのかな~と思っていた。 

はぎちゃんらしい回答だなと思いました。
他に、「水樹奈々、田村ゆかり、○○(忘れた)」という回答もありました

屋上は、雨こそ降っていなかったけれど晴れ渡っている!というほどでもなく、ちょっと風の出ている曇天で、でもそのちょっと間の悪い天気がまたひゃんこらしいと思った。ひとりで後ろのほうに座っていたらプランナーの人に、親族席の隅に移動するように指示される。一席余ったんだと思う。やってやるぜ……という気持ちで座る。
通路側の参加者は花を一輪ずつ持たされ、やがて登場する花婿に渡すよう指示される。それをブーケにして花嫁に渡すのが、何かどっかの国?の習慣? だとか、司会の女性が滑舌良く説明している。プロの方だ!と思ったらこの人は新郎のジャズつながりの友だちらしいと自己紹介があった。人脈~!
とはいえ会場でひときわ存在感を放っているのがバージンロードの先にあるパネルだ。ひゃんことパートナー(Rさん)の出会いはマッチングアプリ、具体的にはTinderだったんですけど(ひゃんこが「Rさんのプロフィール写真が超好み」と熱く語るのをかつて聞いた)、そのTinderのプロフィール画面を完全再現した等身大パネルが並んで飾ってあった。ひとりで来たけど爆笑した。このパネルに向かってバージンロードを突き進むの!?自己紹介文もそのまま載せてあり、懐かしかった。Rさんは「英語を勉強したいので始めた」などと書いてあり、そのガツガツしてませんアピールは曇天の下でいっそ白々しく、親しい衆目にさらされて朗らかな公開処刑だった。好きな映画とか載せてるひゃんこの方が逆にまっとうな気がする。不思議だ……。

とか思っていたらRさんが登場する。爪はネイリストであるひゃんこによってカラフルに彩られ、髪にはオレンジのエクステが編み込まれてお洒落だ。超緊張した面持ちながらも、バージンロードをニコニコと、花を貰いながら歩いていく。友だちと抱きしめあったり、声をかけたりかけられたりしながら。儀式というよりも、お気に入りの場所に行く途中のご機嫌な道って感じだった。 

エクステというのは、後頭部に編み込まれたこれのことです。
夫曰く、披露宴でよく新郎新婦の後ろにゲストが来てくれて写真を撮るシーンがいっぱいあるけど、新婦さんの頭の後ろは華やかなのに、新郎の後頭部はシンプルでちょっと寂しいから、なにかしらつけたいとのことでした。
このアイディアはめっちゃいいな!!と思って、キン肉マンのラーメンマンみたいな三つ編みをつけてもらいました。つけてよかったな~。 

夫にしたネイルです。ジーザスを入れたい、とかとにかく大きいものをつけたい、とか注文が結構多かったです。 

そしてひゃんこが登場する。レースをたくさんあしらった、真っ白なパンツスーツスタイルだった!これねえ、マジでめちゃくちゃ似合ってた!!アラジンのジャスミン王女みたいな雰囲気の……自分に似合うもの知ってるな~~~。レースもシャララとしていて、髪もなんか、キラキラッとしたオーロラみたいなものをまぶしてて……美容に関する知識がなさすぎて、新大陸に着いた人ぐらいの語彙しかないな……いや新大陸に辿り着ける人はもっと教養豊かだわ……新大陸に着いた人を舐めてしまった……。 

すごい褒めてくれてありがとうはぎちゃん、、
でも確かにドレスはめっちゃくちゃかわいくて嬉しかったです。
着ててずっとうれしかった!!mutinさんというところのものをお借りしました~。他のドレスもすごく素敵でした、、パンツスタイルはとにかく動きやすくて、無茶な格好もできるし、トイレもわりかし楽だし、いいところだらけでした。あとダイエットとか脱毛しなくていいのもとても実用的!

髪の毛にはネイルのパーツやラメをいっぱいつけてもらいました。
自分の仕事が結婚式にも活かされるの、とても嬉しかった…

ひゃんこ父のエスコートで無事Tinderパネルまで辿り着き、Rさんから花束を貰う。ひゃんこもそのなかから一輪、紫の花を引っこ抜いてRさんの胸に挿す。これで婚約の儀が整ったらしい。誓いのキスならぬ、すごく仲の良い友だちにするみたいなハグをしていたのもすごく良かった。これは式全体に言えることなんだけど、あれこれの選択が全て「そういうものだから」ではなく「ふたりがそれを好きだから」という理由で為されている感じが伝わってきてすごく良かったんだよな……。
で、この式は人前式だった。神でも仏でもなく、来場者を証人に結婚の誓いをするパターン。知ってる知ってる。こちとら教会式も神前式も人前式も参列済みだぜと思っていたら、新郎新婦がおもむろに、等身大Tinderパネルをベリベリと剥がす。
えっ剥がした!?!?!?と思ってたら、そこに新たなプロフィール画面——ふたりのツーショットverが出現する。写真下の文章欄には、それぞれの結婚生活5つの誓いが書かれている。新郎新婦、今度は写真の顔と手の部分をボコッとくり抜いて、そこに顔と腕を突っ込む。畳みかけてくる。そのままマイクで結婚の誓いが行われる。やりおった……。

これは、結婚式をするにあたって、ふたりで大きなオブジェを作りたいとずっと言ってたんですが、サービスエリアとかにある顔ハメを提案したところ、意見が一致して、ほぼ夫が作りました。立体的な考えができる人はとてもすごい…。で、急に顔ハメを出されても、多分お客さんは置いてけぼりになってしまうと思うので、「こういうことね」とお客さんにも理解してもらえるような構成にしないと、ということで二部構成にしました。
ふたりが出会う前と出会った後、ということです。スベるんじゃないかととにかく心配してましたが、笑ってもらえてとても安心しました…。

横からの図はこんな感じでした。

誓いはそれぞれ5つずつあったが、Rさんの誓いの方の、「外で奥さんを紹介するときに『うちの嫁が……』と言わない」は心の中で(おうおう、いい誓いじゃん……)と謎の目線でうなずいていた。ひゃんこの方の、「ふたりが余裕がないときにも一緒に変な踊りを踊って気を紛らわせる」っていうのも好きだった。顔ハメパネルはその後披露宴会場のすぐ隣でフォトブースとなる。そうして結婚式は終わり、披露宴へ移動する。ここでひゃんこから「席にはみんなの好きなものをモチーフにしたネイルチップを用意しました」とアナウンスがある。
あ……!!!
金、犬、ベネディクト・カンバーバッチ…………!!!!!
ここか!! ここで伏線回収するのか!! 私はなぜ金、犬、ベネディクト・カンバーバッチなんて書いたのか!? この3つをモチーフにしたネイルチップってどういう世界観なんだよ!?!? という衝撃が走るなか、全体の記念撮影がある。突如ボディビルダーが登場し全員ポーズを指揮する面白ポイントもあったが、本人の許可も取れないしすでに2800字を突破したので割愛だ。空は少し晴れてきていた。

この一番前にいる白地シャツの人がボディビルダーなのですが、夫の友人で、今は仕事をやめて本格的にボディビルをしています。

友人、はぎちゃんの備忘録 披露宴編

結論から言うと、私のネイルチップはシャーロックだった。ベネディクト・カンバーバッチが演じてる現代版シャーロック。ひゃんこは良く分かっていたのだ。深夜帯のTwitterで気が狂ったように「シャーロック・ホームズ……」とつぶやき続けてきた自分にも感謝だ。いきなり宝物ができてびっくりしてしまって、これは今もキーボードの隣においてにやにや眺めています。本当にうれしい。びっくりした。同じテーブルの人とも見せ合った。

夫が頑張って顔ハメパネルを作っていた裏で、わたしはと言うとセコセコとネイルチップを作っていました…これが地味にめちゃくちゃ大変でしたが、色んな人の好きなものを描くのはとてもいい経験になりました。一番難しかったのは、山姥切国広、キムタク、竹久夢二だったと思います。

(さらに言うとひゃんこは式の前日にLINEをくれ、隣の席の人は良い人だよ情報をもらっている。隣の席の人にも同じLINEをしている。ぼっちへの配慮が手厚い) 

わたしは本当に友だちが少ないのですが、友だちが少ないと、こういうときに大事な友だちに気まずい思いをさせてしまうのが本当弊害だな…と痛感しました。けれど、みんないい友達たちなので、結果的にあまり気まずくなさそうに過ごしてもらっていて、本当安心しました。良かった…。 

会場も何ともへんてこでねえ! 招待状の言葉通り、新郎と新婦の席はRさんの実家の一部が再現されていた。いや再現するんかい。おそらく実家から持ってきたであろう絨毯が敷かれ、『AKIRA』全巻を始めとした本がごちゃごちゃと平積みされ、棚にはぬいぐるみや、中国風の謎の置物?などが突っ込まれていた。壁にはRさんのお母様が描いた絵画が一面に飾られていて、それはひゃんことRさんを描いたものが中心だった。マジで実家を出張させてきたようだった。それでいて花がたくさん飾られて、なんとなくオリエンタルな……。

装花と装飾は密林東京さんにお願いしたのですが、本当に実家の雰囲気をそのまま再現してくれていて、持ち込んだ小道具もあるにはあるのですが、ほぼイメージを汲み取って用意をしてくれて、本当、感謝でした…。当日まで会場は見れなかったのですが、見た瞬間言葉を失いました。
一生忘れません…ありがとうございます…この経験は宝物です。

会場の中央にはやはり絨毯が敷かれ、ちゃぶ台タイプの雀卓が飾られていた。雀卓にはすでに牌が並び、私にルールが分かれば何かしらのストーリーが読み取れるっぽかった。披露宴会場に入ったときにプランナーさんから薔薇の花びらを一枚渡され、それを雀卓に飾るようにとの指示があった。雀卓の中心には薔薇の花束が活けられ、卓上や周囲にはみんなが置いた花びらが敷き詰められ、なお一層ドラマ性があった。いかんせんルールがわからなかったので、牌の近くにそれっぽく散らせた。雀卓の周りには音楽を演奏する準備があった。

披露宴が始まる。ウェルカム・スピーチは、普通会社の上司やお世話になった人がやるものだが、今回は新郎とその友人が演奏するジャズ演奏がその代わりとなった。粋だな~と思っていたら「酒が入る前に済ませてしまいたいという僕の意向であり、今日は僕が主役なので多めに見てほしい」という新郎本人からの釈明があった(カギカッコ付けてるけど全部うろ覚えである。それはこの日記全てに言える。)。
Rさんがコントラバスで、友だちがピアノとドラムの三重奏だった(ピアノの人、楽譜をiPadで見てるのでそういうのもあるのか…!と思った)。『Latour』という曲で、これがまたすごく良かった。今日ひゃんこにLINEしてわざわざ曲名教えてもらってバイト中ずっと聴いてた。メインのメロディーがすごく好みだし、三人ともめちゃくちゃうまい。コントラバスの音をはっきり間近で聴いたの初めてだと思う(とか言ってあれ、チェロだったらどうしよ。違いが分かってない)。3人しかいないのにどんどん盛り上がり、ぶわわわ~~~っと音が広がっていった。ひゃんこもゲストに混ざって最前にしゃがみ、普通に楽しく体を揺らしながら聴いてたのも印象的だった。そういえば、音楽を聴くときは恥ずかしがらず、好きに体を揺らしながら聴くのが楽しいと学んだのは、10年前にライブ会場でひゃんこがそうしているのを見かけたからだということを思い出していた。私の今現在の、人間性っぽさ? には細かくいろんなお手本がいる。
私は全然わかんなかったんだが、コントラバスのソロでRさんがどこかミスったっぽく、終わったあとに「ネイルの天然石が引っかかり……」「天然石が……」「天然石なんです……!」と、負けたアスリートみたいに主張していて面白かった。 

この日のために、夫はめちゃくちゃ家でベースを練習していたので、はぎちゃんにそう思ってもらえてとても安心したと思います。
「Latour」の他に、「HOPE」という曲も演奏していて、どちらも晴れやかなメロがおめでたい一日にとても似合っていました。(天然石ごめん)
ピアノを弾いてくれていた箕谷さんのネクタイは、夫がどっかの国のお土産であげたものなのですが、つけてきてくれて嬉しかったです。

料理はとてもおいしかったし、席次表と一緒に渡されていたメニューには新郎新婦それぞれの料理の一言メモが添えられて手が込んでいた。というか、席次表もめちゃくちゃ凝っていて、人と人の間にぐねぐねと線が延び、それぞれの簡単な関係性やメッセージが添えてあった。ぱっと見席次表ではなく、壮大なドラマ相関図である。ハリー・ポッターくらいある。

ちなみに、はぎちゃんとの関係性の部分には「twitterで近況チェック」と書いてますが、本当は「大学の学食で、総受けキャラへのうらやましさを熱く語り合う」と書きたかったです。でもやめておきました…

しばらくしたらふたりの半生を紹介するオリジナルムービーが流れた。ふたりの手作りのようだ。リビングでひゃんことRさんがぐねぐねと変な踊りを踊っているところから始まった。後ろで『内村さまぁ~ず』?が流しっぱなしになってるのが数人の笑いを誘った。
ナレーションはゆっくりボイスが担当していて(割愛してるけど私はことあるごとに爆笑してる)、Rさんが思春期をこじらせて夜な夜な坂本龍一を名乗ってネットゲームをやり続けていたことだとか、ひゃんこの両親は超イケイケで、電車内で運命的な出会いを果たしたことなどが語られた。ひゃんこの大学時代の思い出は写真がマジでなかったということで、いらすとやのイラストが5秒くらい表示されて終わった(爆笑してる)。そうしてTinderがふたりをマッチングし、現在に至る……という流れだ。

ややウケちょいスベリの空気を感じ、心配するふたりの顔

ウエディングケーキは、まさかの薔薇に包まれた雀卓の上で行われ、正座した新郎新婦はさくっと入刀したあとガッツポーズをしていた。Rさんの一家が麻雀好きでひゃんこも麻雀をやるようになり、大負けして泣きながら悔しんだエピソードが語られた。ファーストバイトではふたりとも同じサイズのスプーンが登場し、お互いおいしく食べきれる量だけを食べさせあっていたのも思想を感じた。お馴染みになっている細々したものを変更するのって、地味にすごく大変だと思う。演出の奇抜さに目が行きがちだけど、こういうところまで企てが行き届いていてすごかった……。 

友人代表スピーチ、ひゃんこは元職場の友だちが担当。Rさんにかまけてばかりで付き合いが悪くなったことをチャーミングになじりつつ、彼女はカレーにコーヒーを淹れたりするおっちょこちょいなところがあるけれど、寛大に見守ってくださいねとRさんに目を潤ませながらお願いした。ひゃんこは席を立って彼女を抱きしめ、私は(SHERLOCKのシーズン3のエピソード2じゃん……)と思っていた。

Rさん側は高校時代の同級生が登場して、輝かしいキャンパスライフを手に入れ損ねたふたりが、夜な夜な愚痴りあいながらネットゲームをした思い出を語っていた(Rさんはヒーラーとして周囲をサポートしてくれたと彼の人間性を称えた)。言い回しの一つ一つが面白く、会場中が爆笑していた。

ふたりとも新郎新婦を手放しに褒めたたえるわけではなく、うちの子ちょっと変わったところもあるけど面白くて気の良い愛しいやつなので、どうか大目に見つつ大切にしてねという気持ちがこもっていて控えめに言ってブリリアントだった。示し合わせたわけではないだろうに……。 

この、両者スピーチに対するはぎちゃんの感想が、わたしはとてもとても、とても嬉しかったです…なぜなら、わたしと夫は、それぞれの友達が本当に、心の底から大好きだからです。素敵なスピーチありがとう…

さて、私のいるテーブルにはチマチョゴリとお団子チャイナ服とアオザイを着たアジアンでコスプレチックなガールズが3人同席していて、彼女らはひゃんこの大学時代に結成していたバントメンバーだ。学生時代に何度か聴きに行ったことがある。本日はひゃんこも交えて一曲やるというので楽しみだった。これまでに作った歌の思い出話とか、本当はあれ歌いたいけど結婚式向きじゃないんだよね~!わかる~サビがね!みたいな話で盛り上がっていて格好良かった……! ひゃんこは少しだけお色直しして、エジプトの王妃様風になって『爆発する春』を歌った。良かったんですよこれがね~! 

この日の全種類は本当にかわいくて華やかだった…
わたしはとても幸せな気持ちで歌えました。うれしかった~。
全種類の曲はどれも本当にいい曲ばかりで、「爆発する春」の他に、「かわいいだけの女なんかまるでだめさ」「宇宙船で待ち合わせ」「チョキチョキガール」「発情サマーⅡ」などなど、いろいろ名曲揃いです。

披露宴は最後まで音楽に満ちていて、最後はひゃんこボーカルとRさんコントラバス、それにバンドとピアノを交えて柴田聡子さんの『大作戦』が演奏された。この式はふたりの作戦である、ということで、最後はゲスト全員でサビの「大成功する」を一緒に歌うこととなった。まずはお手本を見せますね、とひゃんことRさんが歌い、そこから私たちも倣った。この作戦 大成功する 大成功する 大成功する 大成功する~ 大成功という言葉をこんなに口に出していったのは初めてのことで、体に良いな……と思いうきうき楽しかった。 

この曲は、結婚式をする前から、もし結婚式をするなら絶対にみんなで合唱をしたいなと思っていた曲です。歌詞がものすごく結婚式向き…
人生で初めてのコール・アンド・レスポンスができて、もう悔い無しでした。みんなが恥ずかしがらず歌ってくれてうれしかった。

最後のあいさつでRさんは、「昨夜自分の顔パネルをくり抜きながら、僕たちの友情は堅牢なものだっただろうかと何度か不安になりましたが……」と場を笑かしつつ、辛いときには自分の油絵を描いて励まし、自己肯定感を高めてくれた母親への感謝を述べた。ひゃんこの方も、好きにやっていいよと言ってくれた家族へ感謝を述べつつ、小学生のころの父と山Pにまつわるパンチの強いエピソードを繰り出して場をざわざわとさせた。 

このエピソードと言うのは、山Pが好きで好きでたまらなかった頃、「学校へ行こう」のゲストに山Pが出る回があって、それがどうしても見たかったのに、自分の設定ミスで録画がうまく行かず、自業自得にも関わらず憤怒し泣きじゃくってソファに突っ伏していたのを見かねた父が、わざわざテレビ局に電話して「娘のために再放送してくれませんか…」と掛け合ってくれたと言う、なかなかのヤバめエピソードのことです。
今も定期的に思い出されては、お風呂の壁に頭を打ち付けたくなります。

結婚式、大成功~~~!!!!さよなら~~~!の二人。

割愛しまくったけど以上です!!! 今バズってる中国の超イケててキレッキレの結婚写真もいいんだけど、ひゃんことRさんはそれぞれの混沌とした持ち味を最大限に引き出していて、あくまで写真ではなく「式」という時間の幅があるからこそ成立していたように思う。1日。そう、私はそういう「1日」を見たんだ。ほんとうすごいものを成功させたな、と思う。お招きありがとう。そして心からおめでとう! またごはん行こうね。 

はぎちゃん!こんなに素敵な結びをしてくれてありがとう!!うわ~!  

はぎちゃんへの感謝の気持ちと、思い出

大学一年のとき、たまたまはぎちゃんと出会って、いっぱい漫画の話をして、中学高校の青春を捧げた自分のオタサイトの話を初めて人に打ち明けたときから、多分はぎちゃんとは長く付き合えるんだろうな~と思いました。

それから、自分のいい面も悪い面も、めちゃくちゃはぎちゃんには見せたと思います。深夜、神田川の桜見に行ったり、はぎちゃんの部屋でみたらしのタレにつかったipodを目撃したり、人生ゲームで負けてめっちゃ不機嫌になって迷惑かけたり、はぎちゃんが作った舞台がすごく面白くて内心焦ったり、ネイルのモデルさんやってもらったり、ものすごく高いお茶漬けが出る狭いスナックに行ったり、いろいろ、思い出は尽きませんが…どの思い出の中でもいつも、はぎちゃんの使う言葉に励まされてきたな~。  

そしてそれは今も変わらずだし、はぎちゃんの言葉や文章の中の自分は、いつも輝いていて、立派に見えるので、ちゃんと、そうでありたい!!とがんばれます。そんな風に人に思わせられるはぎちゃんはすごい素敵な人です。
この記事を読んでくださった方なら分かると思いますが、はぎちゃんの文章は本当面白いし、伝える力があるので、ネット上に点在している彼女の文章をぜひとも読んでください…。必要であれば紹介しますので…。  

またごはん行こうね。友達でいてくれて本当にありがとう!!!

他、好きだった写真たち

おわりに

以上、めちゃくちゃに長くなってしまいましたが、これにて結婚式の振り返りを終わりたいと思います。

これを書くにあたって、本当にはぎちゃんには改めて感謝の気持ちを伝えたいと同時に、はぎちゃんの文章力の高さに脱帽しました。自分じゃ、こんな風に面白く且つわかりやすい文章、絶対に書けないと思います…。

結婚式、そんなに憧れがある方じゃなかったし、ドレスも別に着たいと思ったことなかったけど、こうして、自分が好きなことだけやって、好きなものをたくさん集めて、そして好きな人たちに囲まれて、一切傷つく恐れのない一日で、褒めちぎってもらえて、あれ…めっちゃ幸せな一日だこれ……本当にやってよかった…死ぬとき、絶対走馬灯で割と長めの尺とられるやつだな…と、心から思いました。この日のために、本当にたくさんの方々に協力していただいて、そして、その分だけ自分も頑張らなければ!といろいろ頑張って、その頑張った記憶は一生の宝物です。たくさんいい友達もいて、これまでの自分に感謝です。いい人生を歩んでこれたなと思いました。

あー本当に楽しかったなーーー!!!!
また記憶をなくして、もう一回結婚式やりたいな。と思いました。
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました、、