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高校を転学すると決意した人の話 第3話 見学に行く

 そうして始まった見学ラッシュ、まずは私立の通信制高校を見に行きました。

 そこは教室にみんなで座って話を聞くという授業が全くなく、個別に先生から学習を教えてもらったり、自分でレポートを進めるといったスタイルの学校でした。
 見学に行って驚いたのは、様々な人がいたこと。
 髪の毛の色が明るかったり、ピアスをしていたり、はたまた落ち着いた雰囲気で学習している人もいて、全員が思い思いの姿でいました。
 今まではピアス、髪染め、濃い化粧がアウトの学校でしたので、あまりの違いに戸惑ってしまいました。

 続いて、塾の見学に行きました。
 まずは大手予備校のサテライト校にいきました。
志望校について、データベースの情報からいろいろアドバイスしてくださり、大学受験の一端に触れて参考になりました。
 しかし、前年度の高校の成績を見せると、何としてもうちに入れたい!!という猛烈なアピールが始まり、また戸惑ってしまいました。(押しに弱すぎる。)

 続いて、地元で新進気鋭の塾に行きました。
そこでも大学合格に向けて必要なことを親身になってレクチャーしていただき、とても勉強になりました。
 ですが、見学ラッシュで心身が疲弊しており、出るころにはだいぶつらくなってきてしまいました。

 その同じ日に、県立の通信制高校の見学に行くことになっていました。
 慣れない環境と強い押しのストレスで、わんわん泣きながらなんとか向かい、先生の説明を聞きました。
 その先生は流石公立の教員、塾のように強く推すこともなく、私の人生においてこの決断が今後どのように波及するか、落ち着いて話してくれました。そのように私のことを冷静に考えてくださる方と出会えたことに、とても感謝しています。
 その学校は県立でかなり学費が安いこともあり、私立よりもさらに多様な人たちがいました。ちなみに授業は教室に座って、みんなで話を聞くスタイルでした。

 そして、県立の学校の見学の帰り道、私は私立の通信制高校に行くことを決めました。

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