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プロフェッショナル・カップル的日曜日

なんてことはない、日曜日。
一緒にカフェでお昼を食べ、政治の話をした。

彼は、私の意見に耳を傾け、私のことをセクシーだと言い、自分の意見を述べた。

私は、何がセクシーなのかちっとも分からない、と口を尖らせ、政治に詳しい彼に、まるで子供のようにたくさんの質問を投げかけた。彼は、一つ一つ、無知な私にも分かるよう丁寧に教えてくれた。

私は、教えてくれてありがとう、あなたの話はとても面白い、と言った。彼は、この話はすごく楽しくて僕は話しすぎてしまうから、危ないね、と言った。

次に何をしたいか聞かれ、私はダイソーで買い物をしたいと言った。彼は笑って、もちろん行こう、と言ってくれた。

日用品しか買わないつもりが、気づけば両手いっぱいにガラクタを抱えていた。
私は、このケーキの丸型を買ってケーキを焼いたら食べるか、と彼に聞いた。彼は笑って、もちろん、と答えてくれた。

向かいにあるスーパーで、私も彼も大好きなキャロットケーキの材料を買い、家路についた。

正確に言うと、昨年の彼の誕生日、どんなケーキが好きかと彼に尋ねると、キャロットケーキという答えが返ってきたので、その時わたしは初めて「キャロットケーキ」なるものを作り、口にしたのだが、それ以来その絶妙な美味しさにすっかりハマってしまったのだ。

重い荷物にフラフラしていると、見かねて彼が持ってくれた。
重いの持たせてごめん、持ってくれてありがとう、と言うと、彼は、僕は牛だから、とちょっと笑いながら言った。私は、狐に包まれたかのように困惑し、とても申し訳ない気持ちでいっぱいになった。

家に着き、私がキャロットケーキ作りに取り掛かり、人参をすりおろす作業に難航しているのを見かねた彼。
僕の名前を呼んでいる声が聞こえたと言い、一生懸命すりおろしてくれた。私はその早さに感動し、心を込めてありがとうと言った。

ケーキをオーブンにセットしてしまい、洗い物をしながら夕飯何がいいか彼に尋ねた。
冷蔵庫にあるものをチェックし始めた彼は、鯖や鮭、野菜はあるといった。

しかし、毎週同じものを食べ、私たちは2人とも何か違うものを食べたい気分がしていたのかもしれない。

久しぶりに、外食をしようということになり、家の周りをぶらぶら歩いてお店を探した。
最初は中華やカレーを想定していたのだが、想像以上にお店が混んでいて、断念。

しばらく駅周辺をさまよったあげく、ヘルシーでコスパの良い沖縄料理のお店へ。

頼んだのは、ゴーヤーチャンプルー、ポーク玉子、ジーマーミ豆腐の唐揚げ。
彼は飲み物に、オリオンビールを頼んだ。私はすぐに酔っ払ってしまうので、いつも飲み物は頼まず、彼が頼んだものをちびちびと飲ませてもらっている。

彼はビール、私は水で乾杯し、料理を口に運んだ。
ジーマーミ豆腐のクリーミーな柔らかさに感動し、私が目を見開いて美味しい!と言うと、彼はとても優しい目をしていた。紛れも無い、彼氏の目だった。

彼にそう言うと、何も言わずただ笑った。

そして、僕たちは、自然と2人とも同じ気分がしてたね。たまには外で夕食するのもいいね。と、嬉しそうに言ってくれた。

なんだか私も、急にマッチの炎がパッと灯ったみたいに、心の中がじんわりして、とっても嬉しくなった。

ねぇ、もうすぐ4年だなんて、信じられないね。

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